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himaginaryの日記

2018-01-16

自然利子率は低下していないかも?

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14日に紹介したブログエントリでテイラーは、自然利子率の計測に付き纏う不確実性について指摘していたが、その際に自分とVolker Wielandの共著論文にリンクしている。

以下はその論文「Finding the Equilibrium Real Interest Rate in a Fog of Policy Deviations」の要旨。

A large number of recent papers have endeavored to estimate the current level and trend in the equilibrium real interest rate. A common finding in these studies is that the equilibrium real interest rate has declined in recent years. We show that what appear to be trends in the equilibrium interest rate may instead be trends in other policy variables that affect the economy, and that methods used to adjust monetary policy rules to take account of shifts in the equilibrium interest rate alone are incomplete and misleading because they do not incorporate shifts - such as changes in potential GDP - that are associated with the shifts. Finally, we show that alternative simulation techniques can radically alter the results. We conclude that the estimates of time-varying real equilibrium interest rates that have emerged from recent research are not yet useful for application to current monetary policy.

(拙訳)

最近、数多くの研究が、均衡実質金利の現在の水準とトレンドの推計を試みてきた。それらの研究に共通した発見は、均衡実質金利は最近低下した、ということであった。我々は、均衡実質金利トレンドに見えるものは、経済に影響を与える他の政策変数トレンドである可能性がある、ということを示す。また、均衡実質金利単体の変化を考慮するために金融政策ルールを調整するのに使われた手法は、不完全かつミスリーディングなものであることを示す。というのは、潜在GDPの変化のような、均衡実質金利の変化に関連する変化を織り込んでいないからである。さらに我々は、代替的なシミュレーション技法が結果をまったく変えてしまう可能性があることを示す。我々は、近年の研究における時変的な実質均衡金利の推計は、現在の金融政策への応用に耐えるものではまだない、と結論する。

基礎固め基礎固め 2018/01/18 01:16 失礼失礼します。

スタグフレーションのエントリでも思ったのですが、問いがいつも個別の品の価格や利子率ではなくあるひとつの神を求めようとするんでしょうね、神々や神々の関係性を求めてもインでないんかいと思うのですが

勿論ケインズやミンスキーのケインズ解釈では投資と投機の違いや、利潤費用のキャッシュフローと期待需要により決まる産出物の価格に対して、貨幣需要や貨幣供給に寄る資本資産や金融資産の価格は別のメカニズムで動くモデルなので個別の調べる動機が学者に働きマスが。
新古典派総合は二つを同じメカニズム…つまり二つの価格がつねに等しいという仮定を基本のモデルで使っているため学者には個別の価格を調べる動機は働かないので当たり前ですが。言い換えるとつねに経済は均衡しているという仮定でもあるわけなため凄い価値観を植え付けているモデルなので…それに加えて限界生産力説で企業は利潤を作らないのを基本にしないとひとつの金利が作用として使えないし困るわけなのでしょうがなく使っているんでしょうけど。またモデル上技術力にしか言及できないのですが其があたかも技術力が今の問題かのように発言する先生方がいるのが気になる増す、モデル上利潤等の配分や税等の価値観が関わる分配には言及できないから仕方なくという謙虚がない。、目的や価値観の均衡を図る議会もつねに安定的に均衡していると思っているんでょうか。エビデンスで効果が薄いとか新聞で発言有りますがそれは目的によって効果を図る物差しが変わることには自覚があるのか…格差是正ではなく学習機会の増加が目的なのかどうかとかちゃんと見ているんですか…発言が幼、危ない危ない…失礼しました

因みにミンスキーのケインズ解釈では二つの価格があるため、貸し手と借り手の関係性や、資産をどの程度持つかに寄る外部金融の需要やその時に一般で言う普通の金利が働くモデルを扱えます。産出物価格はマークアップを期待需要としても使えるので自然金利という意味や存在が曖昧なものではなく、経営者や企業のベイズ的行動を扱えるかと。ミンスキーが使ってたモデルはカレツキーモデルで、普通の国民計算を応用したモデルなので何のことはないのでわざわざ特殊な場合を基本のモデルにするような面倒は要らないかと思いますけどね。

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