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2006-01-21

ラジオ番組The Connection終了に見る米国の保守化

本ブログで何度も触れているThe Connectionという米国のラジオ番組は2005年8月に唐突に終了してしまった。長く続き、また聴取者も多い番組だった。気に入った番組だったので残念に思っていたのだが、終了の経緯を調べてはいなかった。

調べてみたら、番組のパーソナリティであるディック・ゴードン氏が新聞に投稿した意見記事が見つかった。まったく突然の番組終了であることが分かる。ほぼ間違いなく保守化が著しい政治の圧力が加わったのであろう。

この番組は聴取者参加もある討論番組である。体制側の出演者が対抗勢力側の出演者にやりこめられる場面を何度も聞いた。しかし私には偏向とはまったく無縁に思えた。双方の指導的立場にある人物が登場しディック・ゴードン氏の司会やコメントは公正なものだった。

この番組が終了に追い込まれたことは私にとっては米国の保守化の非常に分かりやすい事例となった。

米国産牛肉の輸入を妨げているのは米国政府および食肉業界という見方

米国産牛肉の輸入が再開されてそう日が経っていないが、ないはずの危険部位が見つかり再び輸入が停止されてしまった。このニュースを見て、1年以上前にインターネットで聞いた米国のラジオ番組を思い出した。

もうなくなってしまったThe Connectionという番組のMad Cows and Angry Ranchersと題する内容である。ウェブページからWindows MediaとReal Mediaのオンデマンド・ストリーミングを聞くことができる。

米国の食肉業者の中には牛の全頭検査をおこなったうえで牛肉を日本向けに輸出したい業者があるのだが、連邦食品医薬品局(FDA)がそれをさせない。その業者は税金で検査をしろと言っているのではなく、自らの費用でおこない価格に転嫁すると言っているにもかかわらずである。法律上、検査権限はFDAにあるのだから自らの費用で検査すると言ってもそれほど単純ではないだろうが、FDAに余分な検査料を払うなどの方法が可能なように思える。

全頭検査を望む食肉業者側はFDAがそうさせない理由を次のようなものだと主張している。日本向け牛肉について全頭検査をおこなうと、米国内向けについてもそうしろという世論が起こりかねない。米国内向けに全頭検査をおこなったとして、そのコストをそのまま価格転嫁はできない。それでは食肉業界としては困るので、日本向けに全頭検査をするわけにはいかない。

FDA側の出演者は反論するが、説得力がない。ちなみに、全頭検査をして日本に輸出したいとしているのは小規模な食肉業者であり、米国食肉業界の主流ではない。

結局のところ日本の米国産牛肉輸入を妨げているのは米国政府ならびに食肉業界であるとの見方ができる。

2006-01-15

分譲マンションでブロードバンド・サービスの選択肢を広げる

2000年に分譲されたマンションXで、ブロードバンド・インターネットサービスの選択肢を広げるための活動が2003年から2004年にかけておこなわれた。その活動をまとめてたものを、ここに載せた。その過程で作成された規則や、管理組合総会での議案も載せてある。

2006-01-14

WiFiの輪2.0

2005年9月に、Life is Beutifulの記事「アフィリエイト型公衆無線LANサービス、『元気玉』」に触発されて、自分の別のブログに「「WiFiの輪」構想」という記事を書いた。更に考えて、より現実性の高い構想になったので、「WiFiの輪2.0」としてここで発表する。

WiFiの輪2.0は英語では「World-Wide WiFi 2.0」と呼ぶ。英語名が示すように、これが国を超えて世界中に広がって欲しいし、十分可能だと考えている。世界中どこでも無料あるいは非常に安価だが確実に使えるWiFiサービスがあれば素敵ではないだろうか。

先に挙げたLife is Beutifulの記事は「ビジネスアイデアをオープンソース化」するという趣旨であり、この記事も同じである。この構想が何らかの形で現実のものとなれば幸甚である。

WiFiの輪2.0とは

「WiFiの輪2.0」とは、家庭や会社にあるWiFiアクセスポイントを使った草の根的なWiFiインフラである。既にWiFi機器はかなり普及しており、日本でも海外でも人口密集地であればかなりの割合でWiFi電波が受信できる。それらのうちのいくつかは、暗号化されておらず誰でも自由に使える。意図的にそうしてある場合もあるし、暗号化の方法が分からず偶然そうなっている場合もあるだろう。これらの草の根公共WiFiスポットを組織化し、更に増やすというのがWifiの輪2.0のポイントである。

家庭や会社へのWiFi機器の普及状況を見ると、ハードウェア資源的には家庭や会社に既にあるWiFiアクセスポイントを使って、比較的人口カバー率の高いWiFiインフラを作ることが可能であるということが構想の出発点となっている。

利用形態

WiFiの輪2.0は利用する上では通常の商用WiFiサービスと同じである。SSIDが「WWWiFi」となっている暗号化されていないWiFiの電波があり、それに接続する。その上でいずれかのウェブページにアクセスするとIDとパスワードを入力するページが表れ、それらを入力するとインターネットにアクセスできるようになる。

セキュリティ上の懸念を除く

自宅や会社にあるWiFiアクセスポイントを一般に開放すると、自宅のパソコンにアクセスされてしまうかも知れないという懸念が生じる。また、それを通じてウイルスやSPAMをばらまかれる危険もないとは言えない。このような懸念をなくした状態で、自宅や会社のアクセスポイントを開放することができれば、開放する人が増えるはずである。

技術要件

上記の懸念を除く簡単な方法は、商用のWiFiサービスで使われているアクセスポイントを自宅や会社で使ってもらうことであるが、かなり値段が高く現実的ではない。WiFiの輪2.0で要求される性能や信頼性は通常の商用アクセスポイントほどではないと割り切って、商用アクセスポイントの機能を持ったアクセスポイントを現状の家庭用アクセスポイントと同様の価格で実現し、それを使ってもらうということが、WiFiの輪2.0の技術要件である。

LinksysはWiFiアクセスポイントのファームウェアをオープンソース化していると聞いている。また他のメーカーでもLinuxや*BSDをベースにしてアクセスポイントを実装しており、上記の技術要件は十分満たせるのではないかと思う。

アクセスポイントの具体的な挙動

自宅あるいは会社で使うWiFiアクセスポイントを一般の人にも使ってもらうという発想なので、WiFiの輪2.0用アクセスポイントの具体的な挙動は以下のようになる。

1つのアクセスポイントに通常の家庭用アクセスポイントの機能と商用アクセスポイントの機能が同居し、それぞれ別のSSIDを持つことできる必要がある。自宅用のSSID並びに暗号化を使えばアクセスポイントを利用するのにID・パスワードを入力する必要はない。一方、商用アクセスポイントのSSIDを使ってアクセスするとID・パスワードをウェブページで入力する必要があり、かつ、IPパケットを送れる先がインターネット上のみとなり、自宅内のLANとは通信できなくなる。

インフラの全体像

基本的にはWiFiの輪2.0のインフラは商用のWiFiサービスと同様になると考えられる。唯一の違いは自営のWiFiアクセスポイントを持つのではなく、家庭や会社にあるアクセスポイントを利用させてもらうということである。

アクセスポイントは利用者認証のためにRADIUSプロトコルでWiFiの輪2.0のRADIUSサーバーと通信することになる。

RADIUS サーバーへの不正なアクセスを防ぐために、個々のRADIUSクライアント(=アクセスポイント)に対して別々のshared secretを設定する必要がある。しかしWiFiの輪ではRADIUSクライアントのIPアドレスが固定されていないので、そういう状況でも各 RADIUSクライアントに対して別々のshared secretを使えるような機能をRADIUSサーバーに加える必要がある。

場所情報の活用

WiFiの輪2.0を利用している際には原理的に利用者の場所を把握することが可能で、その情報を利用することで場所に依存した情報提供が考えられる。そのためにはアクセスポイントのIPアドレスと場所の対応が常に取れている必要がある。一般家庭向けブロードバンドサービスではほとんどの場合IPアドレスが動的に割り当てられるので、そのためにはアクセスポイントのIPアドレスを把握する仕組みが必要になる。

上記のRADIUSのshared secretのためも含めて、アクセスポイントのIPアドレスをWiFiの輪2.0のサーバーに登録する仕組みがアクセスポイントに必要である。

インターネットプロバイダーの許諾

WiFiの輪2.0のアクセスポイントを設置して利用させることは、一般家庭向けインターネットサービスが約款で禁止している第三者へのサービス提供に当たる。そこで、インターネットプロバイダーからの許諾が必要となり、アクセスポイントの設置は、WiFiの輪2.0に賛同しているプロバイダーの利用者のみ可能となる。

WiFiの輪2.0は草の根的なものとは言え、利用が広がれば全体として無視できない量のトラフィックを発生させる。業界全体の活動として位置付けてプロバイダーに対して無料で参加を呼びかけることも考えられるが、たとえば利用1単位時間あたり何円といった支払いがないと合意が得にくいかも知れない。

運営形態−広告型

理想は利用者にとって無料であることである。アクセスポイント利用開始の際にID・パスワードを入力したあとで、場所に応じた広告が表示されるようにして、その広告収入でWiFiの輪2.0の構築・運営費用をまかなうというのはどうだろうか。アクセスポイントの所有者にも広告収入の何割かが支払われるようにもする。

運営形態−相互扶助型

相互扶助型の以下のような運営形態も考えられる。最初は完全に無料で始めて、ある時点から以下の料金体系に移る。

  • 利用登録は無料。
  • 利用には単位時間当たり10ポイント支払う。
  • 所有しているアクセスポイントが利用されると単位時間当たり9ポイントを獲得する。

利用者が支払う10ポイントとアクセスポイント所有者が受け取る9ポイントとの差1ポイントでWiFiの輪2.0の運用に必要な諸々の費用を捻出することになる。1単位時間は2時間、1ポイントは10円あるいは5円でどうだろうか。ポイントを現金化することも可能とする。

端末について

WiFiの輪2.0のアクセスポイントの範囲ではノートパソコンを接続する需要はそれほど大きくないと思われる。また、日本ではPDAの普及率が低い。多数接続する可能性があるのはプレイステーション・ポータブル(PSP)ではないだろうか。ニンテンドーDSもWiFiを備えており、WiFiの輪の端末となる可能性がある。

PSPにはウェブブラウザが装備されているので、外出中にWiFiの輪2.0にPSPをつないで情報を得ることができれば楽しいだろう。

既存のWiFiサービスはパソコンでの利用が多いのではないかと想像するが、たとえば商店街を訪れている人がパソコンを携帯していることは多くない。しかし PDAやプレーステーション・ポータブルなどの携帯機器であればまだ可能性が高い。そこで、商店街でWiFiの輪2.0のアクセスポイントを設置して訪れた人に情報を提供したい・あるいは情報を得たいという需要は開拓する余地が十分あるかも知れない。

2006-04-26追記

やっぱり同じようなことを考えている人はいた。この記事によると、2005年11月にスペインでFONという会社が設立されて、既に1800万ユーロの資金調達をしてビジネスを展開しているという。

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