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2007-10-08

blink

マルコム・グラッドウェル(Malcolm Gladwell)氏の第1作「The Tipping Point」に続いて、第2作「blink」を読んだ。ペーパーバックで本編が260ページほど。

内容は、直感的/無意識の判断に関する考察で、興味深い事例・考察満載である。たとえば:

  • 直感的/無意識の判断はときに大きな力を発揮する。非専門家が美術作品に対して、長期間化学分析を含む様々な方法を駆使しても贋作であることを見抜けなかったものを、専門家は一瞥しただけで贋作と見破ってしまう。しかし、贋作である理由を専門家はしばしば説明できない。
  • 人は無意識に大きく左右される。
    • アメリカではテストの際に、人種を書かせるだけで、黒人の成績が下がる。
    • テストの前にサッカーのフーリガンを思い起こすように言われた被験者群は、大学教授である自分を想像するように言われた被験者群より成績が悪くなる。
  • 直感的判断は間違った結果をもたらすこともある。市場調査ではまたっく振るわなかった商品がヒットすることもあるし、逆もある。適切な状況のもとでないと直感的判断は正しく働かず、市場調査はしばしば間違った状況でおこなわれるからである。

本は「導入」ではじまり、そのあと6つの章があり最後に結論となっている。各章ではテーマに従って深く掘り下げられている。広範な文献・論文調査に基づいて書かれており、巻末に文献リストがある。学術書ではないが、かなりアカデミックな本である。これは第1作と同様である。

2年前にIT Conversationsで配信された同氏の講演(今でも聞ける)は、blinkの刊行からほどなく行なわれたもので、その本の中から題材を取っている。その講演について本ブログでも以前取り上げた。言うなればblinkは、その講演の内容を大きく膨らましたような内容である。その講演を面白いと感じる人にはblinkも面白いと感じられるに違いない。

単語はやや難しいと感じた。小説ほど難しくはないが、所々辞書を引かないと意味が分からないであろうところがあった。私は常に電子辞書を持っていて知らない単語、あやふやな単語は躊躇せずに辞書を引くのであるが。

第1作は日本語訳が出て絶版になったが、文庫として復活している。blinkの日本語訳も出ている。amazon:グラッドウェルでみつかる。

Blink

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