「あ、カイロにも火炎樹(かえんじゅ)咲くんだ・・・」
アパートの入り口を出ると右前方に見える木に火炎樹の花を見つけ、ほかのどの木よりも張り切って咲き始めているように見えるその姿に喜んだのは5月の後半。
アパートの前の火炎樹(5月25日) posted by (C)Makie
<火炎樹:マメ目ジャケツイバラ科の【鳳凰木(ホウオウボク)】原産地はマダガスカルhttp://bit.ly/fbQl9W>
その後、街のあちこちで「これからは我らの季節!」と言いたげに、濃い朱色の花をめいっぱい咲かせ続けていた火炎樹も、6月にピークを迎え、今ではもうほとんど見かけなくなってしまいました。見かけたとしても「一生懸命頑張っているようだけど、なんかキミ、潔くなく見えるよ・・・・」という感じ。今さらながら日本の桜の花の美しさは、そのあまりの潔さに大きく依存しているのでは・・・と思う今日この頃です。
一気に咲き始めた火炎樹があんまりにもきれいだったので、しばらくの間「定点観測」してみました。
6月1日 一気に花が増えています posted by (C)Makie
ひと月も経たないうちに、こんな姿になってしまったこの火炎樹。
でも、周りを見るとまだまだしっかりときれいな花を付けている木も多かったので、この子は明らかに先急いでしまった・・・という感じでちょっと悲しかったです。
一方、カイロのあちこちで見かけた色々な表情を持つ火炎樹。
さすがに7月半ばのこの時期になると、先ほどの「潔くない・・・」感じの姿がちらほら見られるだけですが、ひと月ほど前のとにかく美しかった時期の姿をご覧ください。
ところでこの火炎樹、英語では Flame Tree(フレイム・ツリー)と言うそうですが、さて、アラビア語では・・・?
アラビア語の達人Oさんに聞いても
「・・・知らない。っていうか、こっちの人、花のことはみんな“ワルダ”ですませちゃってるから。」
“ワルダ”とは正確には“バラ”を指すアラビア語らしいですが、なぜかこの辺一帯では花のことは何でもかんでも“ワルダ”と言っているのだとか。確かに【旅の指さし会話帳ーエジプト−】を見ても、「花」のところに書かれているアラビア語は“ワルダ”。 少なくともエジプトにおいては、“ワルダ”はバラのことも指すかもしれないけど、「花」の総称もやっぱり“ワルダ”と覚えておいて間違いなさそうです。
でも、それでも、本当はそれぞれの花にはきちんと名前があるはずで・・・という私の気持ちを察してくれた先ほどのアラビア語の達人Oさんは、色々な人に尋ねてくれ、なんとついに“ブーサニア”という、いかにも花の名前らしい、しかも、あの火炎樹の姿をなんとなく思い出させてくれるような名前を、自信を持って答えてくれる人物を見つけてくれました。・・・ってタクシーの運転手さんなんですけどね。でも、まぁとりあえず【「火炎樹」はアラビア語で“ブーサニア”である】ってことで、ここは一件落着として・・・・。
その火炎樹(=たぶんブーサニア)の燃えるような美しい姿がだんだん見られなくなってきた頃から、カイロにもじわりじわりと暑さがやってきました。
最近は日中の気温が36〜38℃。
それでも日本よりは湿度が低いので、たぶん体感温度としては日本(まあ、関東以南かな?)の30〜32℃くらいなんじゃないかなぁ?と思うんですけど。
ただ、湿度が低いと言っても部屋の中は50%を上回る時間帯もあるので、いわゆるカンカラに乾いた砂漠の気候という感じではないのがここカイロ。ナイルの恵みのおかげで、年間を通じて適度な潤いは保たれた状態が続くように思えます。
まだまだ暑さの本番はこれから・・・。先は長いので、おいしいブドウでしっかり水分摂って、モロヘイヤやオクラのねばねば野菜もしっかり食べて、元気に過ごしていきたいと思います。
暑い日本の夏を過ごしている皆さんも、その他の国で過ごしている皆さんも、あっと言う間に折り返し地点を過ぎてしまった2011年を元気にしっかり乗り切っていきましょう。
<おまけ>
火炎樹とほぼ同じ時期に咲いていた(そして今も、火炎樹よりはがんばって多少その美しさを保っている)この可愛い花って、私はここ(カイロ)で初めて見た気がするのですが・・・そんなに珍しい花ではないのでしょうか?
今のところ、この花の名前を知っている人にはまだ出会っていません。
カイロタワーと名前も知らないきれいな花 posted by (C)Makie
必ず、ピンクと白が混ざった形で丸く咲いている姿が、非常に可愛らしいです^^