【なでしこジャパン】のワールドカップ初優勝という夢のような快進撃から一週間が過ぎようとしています。
あの時の驚きと興奮は今でも記憶に新しいところですが・・・・
正直に言います。
私は「【なでしこジャパン】決勝進出か!?」というニュースを耳にするまで、あの時期にサッカーの女子ワールドカップが行われていることを知りませんでした。
それが「ついに決勝進出!」というニュースに変わった時も、これまでいくつの試合を勝ち抜いてきたのかなど、もちろん知りませんでした。決勝の相手がアメリカということはかろうじて耳に入ってきましたが、それでもそのアメリカが世界ランキング1位であることなんて、全く知りませんでした。
優勝が決まった直後には、感動と興奮でツィッターやらフェイスブックやらにあふれんばかりの思いを色々と書き込んでいた私ですが、
この決勝の試合も最初の方はそれほど興味はなく、
台所で、明日食べる予定の鶏レバーの下処理をしていました。
夫に「1点取られた。」と聞いた時も、
「そっかー・・・やっぱアメリカは強いんだなぁ。」くらい思いながら、なおもレバーの血抜きをしていました。
「そういえばゴール・キーパーの名前も知らないなぁ・・・」などと思いながら。
ところが
「取り返した。同点になった!」(夫の報告)
となり、
「また入れられた」となり・・・(夫の報告)
なんだか妙に緊張感が高まってきました。
そしてこのころやっと、まだ下処理の終っていないレバーを放ってテレビの前にやって来た私は
「ところでこの試合、どこでやってるの?」(←開催国すら知らない・・・)
この程度の関心度だったのです。
なのに。なのに。
なんなんだ!このチームの凄さは!!!
あの土壇場で同点??
そして、最後にはPKで、世界ランキング1位で3度目の優勝を目指すアメリカに勝利!??
これって現実なんだろうか?
あまりにもすごすぎる。
日本って、今までワールドカップで優勝したことなんかないでしょう?
それが、この女子チームがいきなり優勝??世界一??
しかも、サッカーで!!??
なんだかもうありえないような「現実」に狂喜する自分がいる一方で、
そうなんだよね、あるんだよね、こういうことも・・・・・
と、遠い昔の何かを思い出しかけている自分がいました。
降って湧いたような快進撃に、最後の最後になって「感動」している自分。
「おめでとう」と「ありがとう」が、後から後から押し寄せてくる中で、
それでも、まだ
「でも本当に??」という、“素直に信じちゃっていいの?”的な感覚が、どうしても拭えない自分。
ああ、この感覚。
2004年夏の、あの瞬間の気持ちとよく似てる。
北海道出身の方ならピンとくるかも。
そう。
これです。
毎年「初戦突破なるか?」レベルの北海道代表チーム。
突破したなら『雪国のハンデを乗り越えて』などという“決まり文句”で讃えてもらえる北海道代表チーム。
それが、あれよあれよという間に全国優勝。
夢でも見ているんじゃないか、と本当に思いました。
あの時はなんだかんだ言っても初戦からそれなりに試合結果を気にしていた、という違いはありますが、それでも眼の前で起こっている現実が余りにも現実離れしているように思え、ただただ狂喜している自分と「でもこの結果、すごすぎてやっぱり信じられない」と思う自分が確かにいた、という点では今回のなでしこジャパンと極めて似ていたと思います。
この駒大苫小牧。
その翌年にはまさかの2連覇を達成。
あの時の、
「え?ホントにまた勝っちゃっていいの??」という思いと
「やっぱり今年もやってくれた!!」という思いでぐちゃぐちゃになった私の心の中には、なんとも言い表せないほどの喜びがあふれていました。
「まさか」が現実になり、
それがさらに続いていく・・・。
そして、それが見る人に
勇気とか感動とか元気とかやる気とか、いろんなものを与えてくれます。
だからいつも
「おめでとう」と「ありがとう」はセットになっているんですね。
今回の【なでしこジャパン】や、7年前の「駒大苫小牧」のような、
スペシャル・サプライズの「おめでとう」と「ありがとう」に、これからもたくさんたくさん出会いたいなー・・・・と思わずにはいられない贅沢な私です。
あんまりしょっちゅうあったんじゃ、ありがた味も薄れてしまうんでしょうけど・・・。