展覧会など13〜16 −2014年8月

13<都城の対外交流と唐人町>@都城島津伝承館、20140819
14<ギヤマン展:あこがれの輸入ガラスと日本>@神戸市博、20140831
15<伊能図の世界−館蔵品一挙大公開−>@神戸市博、20140831
16<IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器>@大阪市立東洋陶磁美術館、20140831

展覧会など1〜12−2014年4〜7月

4月
1<常設展>@伊能忠敬記念館
2<常設展>@国立歴史民俗博物館
3<伊藤若冲と京の美術−細見コレクションの精華>@長崎歴史文化博物館

5月
4<のぞいてびっくり江戸絵画−科学の眼、視覚のふしぎ−>後期@サントリー美術館
5<洋人奏楽図屏風と大航海時代 MOMOYAMA>前期@永青文庫
6<トルコ -日本・トルコ国交樹立90周年->@東洋文庫
7<京都相国寺金閣銀閣の名宝展>@八代市立博物館

6月
8<台北 國立故宮博物院−神品至宝−>@東京国立博物館
9<中国の絵画 日本にやってきた中国画家たち―来舶清人とその交流―>@同上
10<伊能忠敬の日本図>@同上

7月
11<ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展>@世田谷美術館
12<江戸妖怪大図鑑−第1部 化け物−>@太田記念美術館

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[告知]近刊『Oxford数学史』共立出版

古典的な数学史とは異なる「数学文化史」というコンセプトで編まれた論集『Oxford数学史』の翻訳書が、共立出版から近刊予定です。私はCNRSのカトリーヌ・ジャミさんの、中国のイエズス会と数理科学に関する一章を担当しました。中西数理科学の出会いの学問的な意義が、円熟した大家の筆で、あざやかに描き出されています。近世日本のキリシタン蘭学とも不可分に関わるテーマで、個人的にも多くのことを学ばせて頂きました。数理科学史だけでなく、イエズス会、中国文化史、東アジア文化史に関心ある方に、広くおすすめします。値段はちょっとお高めなので、図書館などに入れて頂けると嬉しいです。


Oxford 数学史
Eleanor Robson ・Jacqueline Stedall 編・斎藤 憲・三浦 伸夫・三宅 克哉監訳
ISBN 978-4-320-11088-5
判型 B5
ページ数 896ページ
発売予定 2014年05月24日
本体価格 15,000円
http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320110885?fb_action_ids=734540463234590&fb_action_types=og.likes


紹介
こんな数学史の本は初めてだ!
 数学とは何であろうか。それは人間生活とどのような関わりを持つのだろうか。こういった疑問のもとに従来多くの数学史が著されてきた。そこではニュートンフェルマなどの天才的数学者,そして彼らの著作や書き残されたノートなどが主役であった。また人間面から数学者を紹介する伝記であったり,数式や図形のオンパレードであったりした。しかし数学と呼ばれるものは著名な数学者のみならず,無名のあらゆる分野の人々と関係してきたことも事実である。しかもそれは世界中の至るところに,そして数学テクストに限らず建築物や製造物などおよそ人間に関わるさまざまな事物に現れている。
 本書は従来の数学史のテーマや方法論とはまったく趣を異にする新視点から描かれた数学史であり,数学文化史と言ってもよいものである。特徴としては,対象を全世界に広げて従来の数学史が視野に入れてこなかった事例を取りあげたこと,人類学や言語学などの関連領域の視点を広く取り入れた構成になっていること,数学そのもののみならず時代の思想潮流や教育制度といった社会的文化的背景が常に配慮されていること,などがあげられる。しかし何といっても本書の素晴らしい点は,必ずしも数学史家にとどまらず学者世界の外に身を置くような者を含めた各分野の最先端の研究者が,独自の事例を用いて生き生きと話題を記述していることである。その多様な実例を通じて,人間は数学とどのように関わりながらさまざまな文化を築きあげてきたのかを知ることができる。網羅的ではないので数学の通史を期待することはできないが,どこでも関心のあるところから読み始めていただき,知的好奇心を刺激する面白さと新たな問題提起に満ちた本書をじっくりと味わってほしい。

[原著 Eleanor Robson, Jacqueline Stedall eds: The Oxford Handbook of THE HISTORY OF MATHEMATICS, Oxford University Press, 2009]

目次
数学:どこで,どんな文化の中で

1.大きな世界
1.1 古代世界における数学とは何だったのか? ギリシャと中国の視点  ジェフリー・ロイド/斎藤 憲,小川 束(訳)
1.2 数学と権威:旧世界と新世界における会計学に関する事例研究  ゲイリー・アートン/横山玲子(訳)
1.3 天学,治世,学問:中国のイエズス会士とその数学  カトリーヌ・ジャミ/平岡隆二(訳)
1.4 1800年から1960年に至る諸国興亡の世界での数学の国際化  カレン・ハンガー・パーシャル/三宅克哉(訳)

2.地域
2.1 古代ギリシャ数学の二つの文化  マルクス・アスパー/斎藤 憲(訳)
2.2 17世紀イングランドにおける数学ネットワークの跡をたどる  ジャクリーン・ステッドオール/三浦伸夫(訳)
2.3 伝統的ベトナムにおける数学と数学教育  アレクセイ・ヴォルコフ/小川 束(訳)
2.4 バルカン三部作:第一次世界大戦前のバルカン諸国における数学  スネジャナ・ローレンス/松井真之介(訳)

3.個別の場所
3.1 ある古バビロニア時代のある書記学校における数学教育  エレノア・ロブソン/佐々木光俊(訳)
3.2 ある古代ギリシャ都市における数学の考古学  デイヴィッド・ギルマン・ロマーノ/伊藤嘉純,周藤芳幸(訳)
3.3 エンジニアとナポリ政府  マッシモ・マッツォッティ/三浦伸夫(訳)
3.4 19世紀の天文台数学  デイヴィッド・オービン/野村恒彦(訳)

数学者たち:誰が,何をしていたのか

4.生涯と生活
4.1 イスラーム諸社会における数理科学へのパトロネージ  ソーニャ・ブレンチェス/廣瀬 匠(訳)
4.2 ジョン・オーブリーと「イングランド数学者列伝」  ケイト・ベネット/平野 亮(訳)
4.3 数学を導入し,帝国を建設する:ピョートル一世治下のロシア  イリーナ・グーゼヴィチ,ドミトリー・グーゼヴィチ/金山浩司(訳)
4.4 18世紀および19世紀の英国における計算者  メアリ・クラーケン/杉本 舞(訳)

5.活動
5.1 混ぜること,建てること,養うこと:古代エジプトの数学と技術  コリンナ・ロッシ/山本啓二(訳)
5.2 スィヤーク:ペルシア語文化圏における数字表記と計算能力  ブライアン・シュプーナー,ウィリアム・ハナウェイ/諫早庸一(訳)
5.3 算数を学習する:1500-1900年のイングランドにおける教科書とその使用者たち  ジョン・デニス/三浦伸夫(訳)
5.4 アルゴリズムと自動化:数学と織物の生産  キャリー・ブレジーン/杉本 舞(訳)

6.成果の発表
6.1 数の認識的および文化的基盤  スティーヴン・クリソマリス/山本啓二(訳)
6.2 サンスクリットの数学的韻文作品  キム・プロフカー/廣瀬 匠(訳)
6.3 古代性,崇高性,有用性:近代初期の数学的諸学問を描く  フォルカー・レンマート/三浦伸夫(訳)
6.4 究極の数学教科書を書く:ニコラ・ブルバキの『数学原論』  レオ・コリー/佐藤文広(訳)

関わり:影響するものとされるもの

7.他の学問と
7.1 古代中華帝国の人物と数  クリストファー・カレン/城地 茂(訳)
7.2 14世紀神学における数学  マーク・サッカール/高橋憲一(訳)
7.3 17世紀末イングランドにおける数学,音楽,実験  ベンジャミン・ウォードホフ/高松晃子,徳丸吉彦(訳)
7.4 数学におけるモダニズム  ジェレミー・グレイ/佐藤文広(訳)

8.数学内部で
8.1 『原論』の西欧ラテン世界への伝播:三つのケース・スタディ  サビーヌ・ロムヴォー/斎藤 憲(訳)
8.2 巨大兵器群の使い手:数学者ニュートンのイメージ  ニッコロ・グイッチャルディーニ/林 知宏(訳)
8.3 カスケードから微分積分学へ:ロルの定理  ジューン・バロウ=グリーン/林 知宏(訳)
8.4 抽象と応用:20世紀数学における新しい文脈,新しい解釈  チーネ・ホフ・キェールセン/佐藤文広(訳)

9.歴史に書かれた数学
9.1 エジプト数学の歴史記述における伝統と神話  アネット・イムハウゼン/三浦伸夫(訳)
9.2 古代ギリシャ数学を読む  斎藤 憲(著/訳)
9.3 数,形,空間の本性:イスラーム美術を考える  キャロル・ビア/鈴木孝典(訳)
9.4 第三帝国における数学についての史料編集と歴史  ラインハルト・ジークムント=シュルツェ/三宅克哉(訳)

展覧会など54〜61−2014年2〜3月

54<特集 唐通事の世界>@長崎歴史文化博物館
55<魅惑の清朝陶磁>@長崎歴史文化博物館
56<傘鉾大解剖!バラバラにして見えてきたもの>@八代市
57<九州の蘭学 武雄の蘭学>@武雄市図書館・歴史資料館
58<医は仁術>@国立科学博物館
59<常設展:自然を見る技、科学と技術の歩み>@科博
60<常設展>@アメリカ国立自然史博物館
61<常設展>@メトロポリタン美術館