すきま産業振興組合 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2005 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 |
2011 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 04 | 09 | 10 | 12 |

2010-08-12

やっぱ金が大事(その3)

勝間×サイバラ対談のさらにつづき。

(追記2010.8.17)

誤記訂正しました。nonさんどーもです。

K(勝間) 地元の素敵な先輩たちが男に何回か捨てられたりとっかえてるうちに、

S(西原) どんどん分の悪い人生になっていくっていうのと、やっぱ私らの母親なんかみんな怒ってたんですね。

  変なパーマかけて二の腕太くして「あんたたちのために我慢してやってんだ」っていうのがねえ、すごくイヤだったの。

K 自分の夫なり、ステップファーザー、いわゆる義理のお父さんが本当は別れたいのに、

S だって「お金ないから別れられないじゃん」とか「いまあんたたちがいるから別れたらどうすんの」とか、

  もうそんなのはドコの家でも聞いてたもん、すんごいイヤだったもん。

K やっぱそれはお父さんが暴力とか、働かないとか、酒飲みとか問題あるんですか。

S どの家もどの家も必ずそのような問題がございましたね。

  みんなカチカチ山な人生だったの、すごかったの。

K 呑んだり賭けたり。

S 何でもやるよね、田舎って楽しいことないからどうしてもそっちに行っちゃうよね。

  あとホントにね、千円しかなかったらその千円を増やそうとする。本気で。

K 賭け事をして。

S パチンコでたった千円しかなきゃ増えるわけないんだけど、でも本気で欲しいの。

  千円しかない人ってほんっとにもう千円欲しいの。

K でも、すぐスッカラカンになっちゃうんわけでよね。

S なくなっちゃうんだな、これが。

K で、また次の千円使うとまた賭けに行く。たまに五千円勝ったりとか始末が悪いんですよね。

S でも他に方法が無いし、考えなくなっちゃうの。

  だからそういうのがイヤでそれで東京まで来て。

  何があっても金を貯めて、子どもは絶対に仕事を持ってからっていう。

  結婚より先に何よりも先にとにかく仕事を持つ。

  「金を貯める」「人に頼らない」っていうことをずっと頭の中で考えてたから。

  で、結婚したらまた田舎と同じことになっちゃってね、大騒ぎになっちゃったんですけど。

K 美大を卒業されて、それですぐに漫画家になられたわけですよね。

S とゆーか、エロ本のカット描きですよずっと。

  自分の唯一持ってる才能があるとしたらそれは客観性で、

  自分がどこに行ったら使ってもらえるか、どこに行ったら金になるかって事を冷静に見ることができたの。

  だから「少年ジャンプに行っちゃいけない」とかね。

  「一流ファッション誌に自分を売り込んじゃいけない」ってゆー、そういう客観性ですね。

K そこでイラストやカット絵を描いたって、大したお金にならないと。

S いやいや取ってもらえない。ドア開けてもらえないからたぶん。

K 自分のデッサン力であるとか、

S そうそう、だからどうやったら夢が叶うかってんじゃなくて、どうやったらお金になるかっていう事をちゃんと知ってて。

  それだったらもう500円でもいい300円でもいいから自分の絵がお金になるところを探してそこに絵を持って行きました。

K カット描きの仕事って世の中で別に募集してないじゃないですか

S 自分から売り込みに行くんですよ。

K 自分からそういう編集部に電話かけるわけですか。

S 「ちょっと絵見て欲しいんですよ、お願いします」とかね。

  「うち安いよ」って言われるんですよ。「安くていいです」って言って。

  今でも眼をつぶったら色んなことが描ける・・・

K 1枚描いていくらぐらいですか。

S 最初800円くらいから始まったかな、で最後は3000円までもらえるようになっちゃって。

  3000円っていったらレジを4時間も叩かなければいけないお金なのよ、もーうれしくって。

K 3000円でどのくらい、何分かけるんですか?その絵が。

S 1時間描くこともあるし、3時間かかることもあるし、

  酷い時になると横浜まで取材に行って描いて来てくれって二日間かかっちゃたりとかで

  交通費が出なかったりとかそういうときもあるんだけど。

  でも仕事もらえるのがすんごく嬉しかったんで、それでもう考えもしないでやってたな、若いし。

K それがだんだんどうやったら今のサイバラさんの仕事につながってくるんですか?

S わかんないですけど、そこに白馬王子がやって来るんですよ。

K どんな?

S 小学館ていうところの編集者がこうザッパザッパ白馬に乗って「君おもしろいから書いてみない」って言って。

K その、いわゆるエロ本挿絵を見て。

S エロ本挿絵を見たって言うんですよ。

K 小学館の人で当然エロを読んでる人がいるから。

S エロがその時ちょっとサブカル系というか、そういうのの集まりだったんで、

  エロさえ抑えとけばあとは何やってもいいっていう文化だったわけ。

  今でもエロ雑誌って女の裸さえ載せときゃいいから。

  小説なんか割と、これから出る新人の、後ろ盾の無い人たちというか、才能しかないよう人たちがそこで育って。

  だから有名な人でエロ上がりって結構多いんですよ小説家なんか。

K エロがそういった作家にしろイラストレーターにしろ食べさせてる土壌だったわけですね。

S そうなんですよ。おかげでそこで見てくれて、「うちで連載しない」って言われてもう嬉しかったですね。

  そんな一流誌で書いちゃっていいのかしら、みたいな。

K それはどんな連載だったんですか、最初は。

S 「ちくろ幼稚園」ってゆーね、なんか「いまどきのコドモ」っていうマンガが、玖保キリコさんが流行ってて、それのパクリをやりましょうってことで。

  プライド無いから「あーいいですねー」って言って、そのパクリをずっとやってましたね。

K それからずっと、そういった大手の出版社の仕事が舞い込むようになる。

S そーですね、自分、仕事断らなかったんで断らないうちにどんどんどんどん色んな所から仕事が来るんですよ。

  それで「ストーリー物やりましょう」とか「突撃物やってください」とか「バクチやってください」とか色んなのが来るんで、

  才能はほんとに知らないうちに編集者というかよその人が教えてくれたんですよ、「これ面白かったよ、またいいね」って。

  でも、出来ないことも教えてもらった。

K 「これイマイチだよ」とか。

S ファッション誌と教育誌。大ゲンカする、やる度に。

K 何描いてたんですかファッション誌や教育誌に。

S かなり下品じゃないことを描いてたよ、私は商売だから。

  そしたらさ「テーマに沿ってないのでやめてください」って、いけすかない女教師みたいなのが必ず言いやがって、

  すんごい腹立ってうるさいバカヤローと思ってさ、電話ガチャッと切っちゃったりするんだけどね。

K ファッション誌や教育誌で絵やエッセイを書くと却下されちゃうわけですね。

S 却下なんですよ。マガジンハウスとか絶対もう仕事来ないね私ね。

K an anとか書いてたんですか?

S an anとか、頼まれてカット描くたびにやり直せって言うんだもん、じゃアタシに頼まないでよもう。

K 何描いたんですか一体?

S 普通に書いたけど。禁止用語とかは出来るだけ控えめにしたつもりなんだけど。

K 控えめって、一語でも二語でも入ったらまずいじゃないですかそりゃ。

  ある意味そういうふうに選ばずにガンガン仕事していくと、20年たつとサイバラさんが出来上がるんですよね。

S そうなんですよ、プライドが無いってすごくいいのよ。

K でもan anの言うことに負けないプライドはあるんですよね。

S いやあのー、分からない、言ってることが。

  an anが何故私のことがダメって言ってるか分からない。

  理解できないことは直しようがない。

K いまだに日本の女の子は手に職つけるのって難しいですよね、意外と。

S 価値観ってパッと変わっちゃうじゃん急にカッコいいとかカッコ悪いとかほら。

  自分たちの周りの人とか、自分らの親はいいの、もう。死んじゃうからあの人たち。

K メディアの固まった価値観はもういいんですね。

S いいの、いいの。だから次。それから、自分の子どもから先にシアワセにする。

K ですねー。今までみたいにいい大学を出て、なんか・・・

S だっていまどき、そんな三高とか言ってるバカな女もういないでしょ。

K 三高言ってる人はいるんですけど。結婚できないんですよ、三高だと。

S なんか背が高くて収入が良くて、銀行員とか、東京でいうIT企業の人とか結婚したらそら収入も高いし優しい人もいるけど、

  みんな会社結婚してるから家帰ってこれないもんあの人たち、ほんとキツいから。

K で帰って来ないから不満が溜まりますし。

S 不満が溜まるし、「育児手伝って」って言ったって向こうだってヘトヘトだよ。

  「じゃ何のためにお前家にいんだよ」って不毛なケンカになっちゃうじゃんねー。

  そこまでするんだったらそんなに忙しい人と一緒になる必要はないじゃん。

  何のための結婚って、そりゃ子どもというか家庭のためでしょ。

K 問題なのは、じゃあ日本で働く人たちが結婚した場合、子ども生まれましたと、

  なっかなか面倒見る時間がどっちもありませんみたいになっちゃうんですよね。

S 保育園もっと作って、熱が出た子どもちゃんと面倒見てくれる所作って。

  周りのお母さんもう全員が、とにかくもっと欲しかったって子どもが。

  みんな口を揃えて三人目欲しい、四人目欲しい、でもこれ以上職場に迷惑かけられないしあの苦労が出来ないってみんな言うもん。

K そうですね、保育園探さなければいけない、病気のときは自分で面倒みなきゃいけない。

S 熱出たときどーすんだよ、ダンナが休めない私も休めない。

  もう泣きながら保育園に来てるお母さんとかいっぱいいたもん。

K で、ベビーシッター雇おうと思うとなんか時給3000円とかでヒャーってみたいな感じになっちゃうわけですよね。

S そうそうそうそう。みんなあのお母さんたちって、ベビーシッター代と保育園代で自分の給料上回ってる。

  それでもやんなきゃいけないのは、これから両親の介護もある、

  絶対にそのときにはちゃんと人を雇ってきちんとしたケアもさせてあげなきゃいけない、もしくは離婚もあるかもしれない。

  そのためにも絶対にお金はちゃんと、働いてなきゃいけないって、みんな働いてたもん。

K なんかある意味みんな勘違いしてるんですよ、自分がなぜ働かなきゃならないかって自衛のためなんですよ本当は。

S 自衛ですよーホントにね。

K 税金以上に大事ですよね。

S あと、自分のお金でお寿司食べるの大事ねー。