70年代アイドル・ソングNo.1

レコード・コレクターズ 2014年 9月号
 音楽雑誌レコード・コレクターズ9月号の企画「(1970-1979)日本の女性アイドル・ソング・ベスト100」で、我らが太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」が見事、No1に選出されました。ということで今回はその記念記事。

 これは25人の音楽ライターがそれぞれ選出した30曲を集計したランキングで、選出された歌手で言えばキャンディーズが9曲でトップ、続いてピンク・レディーが8曲、南沙織山口百恵が7曲、桜田淳子6曲、麻丘めぐみ岩崎宏美が5曲、それぞれベスト100内にランクインしていて、錚々たる顔ぶれが揃った、かつマニアックに走り過ぎない真っ当なランキングと言えると思うのね(ちなみに太田さんは「木綿」を含めて4曲がランクイン)。その中で「木綿」が1位に選ばれたのは本当にファンとして嬉しいし、スゴイ事だと思う。
 解説では“これほど完璧な楽曲はない(鈴木啓之氏)”とベタボメで、少し言い過ぎ?なキライはあるものの、濃厚なファンであるhiroc-fontanaでさえいまだに聴くたびに新鮮な感動を味わえる楽曲、という意味ではこれも強ち嘘ではないのかも。
 そんな折、たまたまMSNのコラムでこんな記事を見つけた。暗闇にマッチの火を灯したような、ホンワカと温かい内容。こんな記事が生まれたのも、38年経っても色褪せない「木綿のハンカチーフ」という曲の力なのだと思えた。
 音楽に精通した「レコード・コレクターズ」誌の選者、そのほとんどが個性的な30位のランキングの中にこの曲を選んでいる(25人中19人)という事実は、それだけでもこの曲の偉大さが今更ながら感じられて、ずっとこの曲が好きだった(密かに応援し続けていたつもりの)自分としては、なんだかくすぐったいような妙な感覚もあって。あ、俺が大好きな曲を、みんなもやっぱり大好きだったんだ、みたいなね。
 ところで、この「レコード・コレクターズ」のランキング、例えばキャンディーズの「その気にさせないで」とか、淳子さん「気まぐれヴィーナス」とか、太田さんでは「恋愛遊戯」とか、当時は地味であまり売れなかった(けれど今聴いてもパワーがあって新鮮な)楽曲群がランクインしていて、これは70年代の作品を復刻CDで聴きまくっている年代だからこその選曲だよな、という感じがして面白かったですわ。
 さていよいよワタシがご臨終のときには、イケメン看護師にお願いして、イヤホンを耳にそっとつけてPLAYボタンを押してもらおう・・そして流れるのは「木綿のハンカチーフ」。なんてこと、思ってます(赤面)。