乳がん予防に大豆製品か

なぜかわかりませんが、年が明けてから妊娠の報告が立て続けにありました。暗い世相ですが、明るい話題があることはいいことですね。今晩から寒波が来るようですが、この冬の厳しさももう少し、頑張りましょう。


乳がんの危険因子としてエストロゲン(女性ホルモン)があります。エストロゲンは多彩な働きがあるホルモンで、動脈硬化の進行抑制などよい働きの一方で、乳がんの危険性を高める悪い働きもあります。


現代の女性は、初経年齢が早まり閉経も遅くなり出産人数も少なくなったので、エストロゲンに晒される期間が長くなっています。つまりエストロゲンの影響を受けやすいので、悪い働きの乳がんも発生しやすいと言えます。


日本人は欧米人に比べ骨粗鬆症になりにくく、その理由として大豆製品の摂取が多いことが関係しているとされています。大豆製品に含まれているイソフラボンが、エストロゲン様の働きで骨粗鬆症を抑えるとされ各種の製品が販売されています。


乳がんに対し、エストロゲンが悪く働く一方でイソフラボンの働きがどうか、専門家の間でもいろいろありました。私はエストロゲン様の働きが乳がんを悪化するのではないかと考えていたので、乳がん患者さんにはイソフラボン製品は奨めていませんでした。


今回、中国の研究者から乳がん患者に対する大豆製品摂取による死亡防止効果が報告されました。対象は中国人ですが、欧米人のデータより日本人に当てはめやすいと思います。


その報告によると、大豆製品の摂取量が多い人は少ない人に比べ、乳がんによる死亡率が3割少ないことがわかりました。対象が乳がん患者さんなので、乳がんの予防効果まではわかりませんが、大豆製品の多い私達日本人には明るいニュースとなりますね。


さて、ここで問題なのがサプリメントの効果です。いくつかの研究では食品からのビタミン摂取でガン抑制の効果が認められたもののサプリメントでは効果がないだけでなく悪化した報告もあるからです。


私が常々言っていることは「基本は食事」です。体調により食事が十分摂取できないなどの特殊な事情を除き、サプリメントに頼るのは控える方がよいのではないかと思います。サプリメントを使用するならサプリメントできちんとしたデータが出てからのほうがいいと考えます。


ただデータが無い場合などもありますから、きちんと相談できる人を探しておくとよいでしょう。信頼できる相談者とは、メリットだけでなくデメリットもきちんと教えてくれる人ですね。


豆腐屋さんの知り合いはいませんが、豆腐を積極的に食べましょうね。

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