ひろはし薬局 廣橋義和ブログ

2010-02-12 膀胱炎の薬

本日は、地元の小学校で薬物乱用防止の講演をしてきました。薬物乱用に関しては、学校の教員や警察官による講演もありますが、薬剤師らしさ(?)が出せればと考えています。また昨今の報道の多さから、単なる知識だけでは乱用防止にならないのではないかと考えて、心理的な背景も盛り込んで講演を行うことにしました。皆さんのご意見を聞きたいものです。


先日の夕方に電話で問い合わせがあった件です。問:「膀胱炎の薬は薬局で買えますか?」私:「以前は買えたんですが、法律が代わって漢方薬以外は出せません」問:「じゃあ、ないんですね」私:「イヤ、ないのではなく漢方薬なら大丈夫ですよ」問:「漢方薬なら長く飲まなくてはダメですものね、ガチャン!」


と、上記のようなやり取りがあったのです。このやり取りの後、妙に空しさを感じました。一般の方の漢方薬に対するイメージはこのようなものでしょうね。漢方治療が長期間かかるのは、圧倒的に慢性疾患の相談が多いからです。特に抗生物質が出てからは感染症に対して漢方薬を使う機会はまずありません。薬局で感染症の相談自体少なくなっているのですから。


ただ、私ら漢方家が原典として愛読している『傷寒論(ショウカンロン)』は、マラリアインフルエンザなどの致命的な急性感染症の対処法について書かれた古典です。この書物に従い漢方薬を使うと1〜2日で効果があることが普通で、場合によっては数10分で効果があることも経験します。もっともこじれたケースでは長くかかりますし、養生が悪ければ効果も落ちます。


この傷寒論を、膀胱炎などの感染症や慢性病に応用することが江戸時代から行われており、充分対応が可能なことが実証されています。現代ではごく普通に使われているのです。


先ほどの膀胱炎に話を戻すと、漢方薬でも十分短期間で効果は上るのですが、そこまでの話が充分でなく理解してもらえなかったようです。私の説明が下手だといえばそれまでなので、空しさが残ったのでしょうね。


膀胱炎漢方薬を使う場合、症状にもよりますが通常は3〜5日が治癒までの目安となるでしょう。一般的に医師の処方を受ける場合でも5〜7日程度の抗生物質抗菌薬が出ることを考えると見劣りするような効果ではないと私は考えます。


ただ最近増加しているらしい間質性膀胱炎感染症ではありませんから、治癒までの期間はもう少し延びることでしょう。この辺りの見極めは私ら薬剤師には難しいので、自覚症状を頼りに可能性を考慮しますけど・・・。


ちなみに、よく使用される漢方薬はチョレイトウ・ゴレイサン・セイシンレンシイン・リュウタンシャカントウ・キボクジンガン・トウキシャクヤクサン・ハチミガン・リョウキョウジュツカントウ・などがあり、体質や症状により使い分けられます。


膀胱炎漢方薬を使う機会が減ったとはいえ、有用性は充分あります。よく使用される抗生物質抗菌薬は副作用の頻度も比較的高い薬剤ですから、副作用で使えない場合などは漢方薬を積極的に使っても良いですね。また耐性菌の問題もかかえてますから漢方薬で治せる感染症漢方薬で治すという時代が来るかもしれません。

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