ひろはし薬局 廣橋義和ブログ

2018-05-18 西城秀樹さんの脳梗塞を考える

 先日、歌手の西城秀樹さんが63才という若さで亡くなりました。私と同世代の人にとっては、青春時代のトップスターの一人であり、とりわけ女性には熱狂的なファンが多くいました。みんな、オジサン・オバサンになっていますが。今回の直接の死因は心不全ということでしたが、西城秀樹さんは確か40代の若さで1回目の脳梗塞発症しています。詳細はわからないので私の想像を交えながら、脳梗塞対策を考えてみたいと思います。

 当地長岡では、早くも気温30度に達した日がありました。寒い時期に多い印象を持っている人もいると思いますが、脳梗塞は意外にも夏の発症が多くあります。その理由として、暑さによる脱水で血液循環が悪くなり脳梗塞発症するというものです。もちろん、脱水だけで脳梗塞発症するわけではありません。40代であれば、動脈硬化は始まっているでしょうから、脳の血管が動脈硬化で細くなっているところに脱水が加われば脳梗塞発症しやすくなります。40才以上の健康な人でも、8割には微小の脳梗塞があるという調査結果もあり、若くても注意が必要でしょう。

 また、心臓に何らかのトラブル(弁膜症や心房細動など)があり、そのために血栓が脳の血管で詰まる脳塞栓という病気もあります。広い意味では、脳塞栓も脳梗塞に含まれますから、もしかしたら脳塞栓だったかもしれません。脳塞栓の方がダメージは大きいので、心臓に持病がある方は忘れずに治療薬を飲んで脳塞栓を予防するようにしてください。ちなみに、エコノミークラス症候群血栓による病気で、主に脚に出来た血栓が肺動脈に詰まる致死的な病気です。エコノミークラス症候群でも、脱水対策は重要な予防法として知られています。

 まず、どんな時に脱水になりやすいかを考えてみます。大量に汗をかく状況、つまり暑い日、熱い場所、サウナや温泉・風呂、飲酒の後、睡眠中、などです。これらの状況が重なった場合は、脱水のリスクが非常に高いので、暑さが本格化するこれからは要注意なのです。例えば、日中のスポーツやレジャーや仕事などで汗をかいたあと、サウナや風呂で汗を流し、その後ビールを水分補給と称して飲んで布団に入る、なんてことは珍しくないパターンではないでしょうか。でも、快適さと共にリスクを重ねていることに注意してください。

 また、脱水のサインを覚えておくと早めに対処できます。1)口の中が乾燥している 2)わきの下が乾燥している 3)立ち上がるとふらつく 4)皮膚をつまんだ時に、山形の状態のまま戻らない 5)爪を押した後、色が白色からピンク色に戻るまで時間がかかる(戻るまでの目安の時間:小児・成人男性:2秒 成人女性:3秒 高齢者:4秒) 6)意識がもうろうとする 7)身体から力が抜けたり、だるい

このようなサインが出たら早めに水分とミネラルの補給をしてください。

 そこで、夏の脳梗塞対策として糖尿病にもなりにくい手作りイオン飲料をおすすめします(市販のイオン飲料は糖分が高く、急性の糖尿病発症することが多いのです)。水=1リットルに、塩=1〜2グラム(小さじ半分くらい)、砂糖20〜30グラム(大さじ2杯くらい)、果汁を適量、これらを混ぜてできあがりです。市販品より美味しくないかもしれません。短時間で大量に汗をかいたのでなければ、砂糖は無しでも構いません。脱水は予防できたが、糖尿病になったでは、話になりませんから。

 皆さんが今年の夏を無事に過ごされることと、西城秀樹さんのご冥福をお祈りいたします。


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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局   廣橋義和(薬剤師心理カウンセラー新潟薬科大学臨床教授)

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