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うたう

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2016-05-02

2016-04-30

Cahiers vol.4 5/1(日)文学フリマ東京にて販売します

10:17

短歌同人誌Cahiers 第4号を、文学フリマ東京にて販売します。



河嶌 レイ/ハッピープライス

二方 久文/ころがれみかん

文月 郁葉/思春期ココア

風野 瑞人/せかいの外縁へ

笹谷 香菜ピアノの森

木村 美映/第三新興街(ダイサン)行けば

宮本 史一/対のあそび

とみいえひろこ/まなざしぬぐわず

草野 浩一/ひかり

稲泉 真紀/杭



短歌15首

エッセイと歌 わたしの好きな歌、心に残る歌

メンバー相互評

黒田和美賞を受賞された窪田政男さん、石川美南さんによる一首評

二方久文『古典和歌随想』

稲泉真紀レポート 千種創一『砂丘律』

西巻真さんの評論『いま口語歌の新しさ』



号を重ねるたびにボリュームが増えていたり、メンバーが5首ずつ寄せたフリーペーパーも置いています。

文フリ東京以降も各地の文フリなどで販売予定。注目してみてください。



ブランコがいずれにしても揺れているつまらなくても明日が来ても

ゆっくりと深まってゆく秋のなかホテルというは曖昧な船   吉野裕之『Yの森』

(「吉」は下が長いほうの「吉」)

この歌への返歌も寄せています。

2016-04-27

林和清『日本のかなしい歌100選』/露や霜が消えるまで

15:50

チェルノブイリを調べる、たった一人の考古学者「古代の遺跡と同じくらい価値がある」(画像集)/THE HUFFINGTON POST

放棄された20世紀の都市」と言い研究を続ける、チェルノブイリを調べる唯一の考古学者の記事。


こういう人生もいいかもしれない。もう、人が生きていくには役に立たないもの、ことに、心を添わせて生きること。さびれたサーカス小屋の写真やショーの裏側や、退廃や…そこにいる人の写真を撮りためた写真集があった、もう手放してしまった。こういう、世界に、自分はすごく惹かれる。

役に立つものがいったい何の役に立つというのだろう。意味のあることの、いったいどこに意味があるというのだろう。

頭がおかしくなって取り返しのつかないことをしてしまう人の、行き場のないかなしみや、愚かさ、むなしさを思う。



思へどもひとのこころのあさぢふにおきまよふ霜のあへず消ぬべし

藤原家隆


白玉かなにとぞひとの問ひしとき露とこたへて消なましものを

在原業平



人は肉体があって行為を媒介としてここにいることができる。こういった歌を恋の歌、私の出来事に添った歌だとして読むのはひとつのルールでもあって、べつにそのルールは守られなくてもいい。書籍というかたちをつくり、ひとつの読み方を示し、受け取り、また誰かがいつか何かをかたちづくることができることは、人の財産だと思う。それは豊かで、意味のあること。意味のあることを重ねてゆく「時」がある。そこにとらわれたり、重ねつくしたら意味や人が私であったり誰かであったりすることの必要はなくなるだろう。


たとえばこういった歌が、チェルノブイリのこの風景にふと漂うと想像することは、なんか、「息という、どうにかここにある魂、のようなものが象られたもの」を、使って伝え合い慰め合うわたしたちのもつ、ある「力」の醍醐味のような気がする。何かにかろうじて逆らうような力の。


言葉なら慰めることばではないと、正しくないのでは、と意識するようになってきたと思う。かなしいところへ行こうとする力は、人の抱えるなにかの慰めになるように思う。



日本のかなしい歌100選

日本のかなしい歌100選

2016-04-19

雨の日を暮るるまで待つ前髪に鉄のにおいも恋のほとりも

06:13

癒えながら姿の見える蛍よりつぶすしかない手のひら合わす

ほんとうのことを呟くのはこわい細い煙がすうと伸びゆく

持て余すけもののように かわいそうそれ以上熱くならない背中

それでいい 持っていたものを置きながら伝える朝の言葉ひとつぶ

やさしい人ばかり自分のすきなものおはじきにしてわたしの前に

もう少し北に住んでもよかった らいおんの眼のしずかな公園

2016-04-18

短歌点の

09:24

卒業の桜ひとひら散るときに水圧の増すあなたの喉か

甘い香をたてつつダメになる星よおなかのなかの真赤なりんご

なくなっていい美しい街がありここにもひとりくちぶえ吹く子

エレベーターホールに落ちたヘアピンはわれのものダストシュートに捨てる

正門の脇の植え込みのほとりに用務員さんと呼ばれ月釣る

直された髪をおさえつつ見ていた柩の傍に狂れゆく姉を

YouTubeの向こうをみつめいる母にいつもの肩をもたせかけおり

安らいのタオルを渡さるるおとこ雨なき部屋に雨粒が散る

いくつかの窓のツリーの光たち幾日か同じふるえ方する

零本の甘い香の花をあなたに 連れてってほしかった地獄へ