慰安婦問題―国家の品格が問われる【朝日新聞】



国家の品格を貶めることしか眼中にないヤツに言われても…(;´Д`)







旧日本軍の慰安婦について、「官憲が家に押し入って連れて行くという強制性はなかった」などと述べた安倍首相の発言の余波が収まらない。

米国のニューヨーク・タイムズ紙は1面で「否認が元慰安婦の古傷を開いた」として、元慰安婦たちの生々しい証言を伝えた。米連邦議会下院では、日本に対して公式謝罪を求める決議案が採択に向けて勢いを増している。

一方、国内では慰安婦への謝罪と反省を表明した93年の河野官房長官談話に対し、自民党の議員らが事実関係の再調査を首相に求めた。メディアの一部にも、これに同調する向きがあり、国内外で炎に油を注ぎ合う事態になっている。

何とも情けないことだ。いま大切なのは、問題は何が幹で何が枝葉なのか、という見極めである

首相発言の内容は、河野談話が出されて以来、それを批判する人たちが繰り返し持ち出す論理と似ている。業者がやったことで、日本軍がさらっていったわけではない。だから国家の責任はない、というのが批判派の考えだ。

今回、一部のメディアが「問題の核心は、官憲による『強制連行』があったかどうかだ」と主張したのも、それに相通じるものだろう

しかし、そうした議論の立て方そのものが、問題の本質から目をそらそうとしていないか

どのようにして慰安婦を集め、戦地に送り、管理したのか。その実態は地域や時代によって異なる。しかし、全体としては、植民地や占領地の女性たちが意思に反して連れて行かれ、日本軍の将兵の相手をさせられたことは間違いない。

河野談話が「軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」と結論づけたのは、潔い態度だった。

細かな事実にこだわって弁明ばかりするよりも、民族や女性の人権問題ととらえ、自らの歴史に向き合う。それこそが品格ある国家の姿ではないか

海外の誤解も指摘しておきたい。たとえば、米下院の決議案は日本政府が謝罪していないという前提に立っている。

だが、政府の主導で国民の募金によるアジア女性基金がつくられ、元慰安婦たちに「償い金」を贈り、首相名で「おわびと反省」を表す手紙を渡した。

補償問題はすでに国家間で決着ずみだとして、政府は女性基金という道を取った。私たちは社説で「国家補償が望ましいが、次善の策としてはやむをえない」と主張してきた。日本として何もしなかったわけではないのだ。

安倍首相は河野談話を受け継ぐと繰り返し、「これ以上の議論は非生産的だ」と語る場面が増えた。だが、首相が火種となった日本への疑問と不信は、自らが消す努力をするしかない。

日本は北朝鮮による拉致を人権侵害と国際社会に訴えている。その一方で、自らの過去の人権侵害に目をふさいでいては説得力も乏しくなろう


ソース・asahi.com
http://www.asahi.com/paper/editorial20070310.html#syasetu2


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いつもながら気持ちの悪い社説です。


先日のエントリーで紹介した「読売の社説[慰安婦問題]核心をそらして議論するな」(http://d.hatena.ne.jp/hiroyki/20070307/1173239480#seemore)に対する返信ですね。


どう考えても問題の本質から目をそらそう(読者の目をそらさせよう)としているのは朝日のような気がするが…


問題の本質は、今回の決議案が「日本帝国軍隊が第二次大戦期に若い女性たちを慰安婦として強制的に性奴隷化したことに対する歴史的責任を明確な形で公式に認め、謝罪せよ」という内容だということなんだろ。


まさしく「軍や官憲の強制の有無」がポイントであり、そこに事実誤認がある決議案など受け入れられないと主張するのは当たり前のことでしょう。


朝日は、「軍や官憲の強制の有無」を「細かな事実」という。こんな些細な?ことにこだわらず事実に反する決議案を受け入れることを品格ある国家というのか?不当な史実を受け入れ、祖先を貶めるような決議案を受け入れることが品格ある国家なワケがない


それから、最後の最後に書いている

日本は北朝鮮による拉致を人権侵害と国際社会に訴えている。その一方で、自らの過去の人権侵害に目をふさいでいては説得力も乏しくなろう


という一文には強烈な怒りと諦めにも似た感情が湧いてきた。
北朝鮮という国家からまさしく強制的に拉致された現在進行形の国家犯罪」とこの慰安婦問題を結びつける意図はいったい何なのだ!両者を同列に論じる朝日の見識を疑うとともにこいつらこそが国家の品格を貶めている張本人だと改めて思った。




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