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2008年01月13日(日)

[]カッティング 〜Case of Mio〜

[著者:翅田大介/イラスト:も/ホビージャパン HJ文庫]★★★

カッティング ~Case of Mio~ (HJ文庫 は 1-1-1)

カッティング ~Case of Mio~ (HJ文庫 は 1-1-1)

 第1回ノベルジャパン大賞『佳作』受賞作。  リストカットを含む自傷行為に走る精神状態。たとえ 類似的状態にある人であっても事情は個々で異なるもの だから、きっと当事者にしか分からない。ましてや健常 者には到底計り知れないもので理解が及ぶわけもなく。 ただ、イメージとして常に意識が“死”に向かっている と思っていたのだけど、ミオの場合はそれとは真逆の意 識――自己存在を確認する=生きている事を実感する行 為として描かれていたので、良い意味で意表を突かれた なぁと(ミオについて伏せられていた真実を知った時点 で成る程と納得させられた)。  しかし、真実を知った上でミオをまるごと受け留め受 け入れるのはなかなか容易な事じゃないよな〜。たとえ 共感を得易いかも知れない特殊な精神疾患を持つカズヤ であっても、それは同様の事だったと思う。だって、一 度ミオのなかに施されたものってのは、今回の件が落着 した所で“取り除きようがないもの”だから。少なくと も現時点ではね。  ただ、それでもカズキがミオを受け留め受け入れられ たのは、本当に単純に“好きだ”って気持ちを強く大き く上乗せする事が出来たからじゃないかな?(そうであ れば素敵な事だと思うんだけど……)。ともあれ最後は 偽りの無い微笑が見れて凄く嬉しかった。

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