感想評点は個人的嗜好により★〜★★★の三段階で加点。
極力避けてますが、軽くネタバラシしてるのがありましたらご容赦を。
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2008年01月14日(月)
■[読書感想]カッティング 〜Case of Tomoe〜
[著者:翅田大介/イラスト:も/ホビージャパン HJ文庫]★★★
シリーズ第2巻。明るみに出たのは、秘密裏に行われ ている不老不死研究が『idea』という組織(らしきもの) の手によるものだと言う事。ただ研究の経過や結果を “見る”事だけが目的であり、得られた結果を何らかの 欲望の為に悪用しようとする意思も何も存在せず、本当 に“見る”だけが欲望と言える。……これは非常に性質 が悪く厄介な代物。 彼らにしてみれば、それを望む者に技術を提供し、経 過や結果を“見続ける”だけが目的で、それ以上でも以 下でも何もない。その一方で、研究の影響に悩み、苦し み、惑い、痛み、叫びを上げる人達(犠牲者と言ってい いのかも知れない)も存在している。なのに現状では潜 伏して見ているだけの相手をどうにも出来ない。だから 性質が悪く厄介。 前巻の肉体への自傷行為に対し、今回は心への自傷行 為。自分に嘘を吐き自分を偽りながら、その実自分自身 の存在そのものが偽りである事に気付けずにいる。そん な偽りだらけの中で、正しいものを求め、それで偽りを 上書きして塗り潰してゆこうとする。 ケイイチロウとトモエ。二人ともぐらぐら揺れる精神 バランスで歩き続けて、ようやく掴んだこの結末には心 底ホッとさせられた。ただ、影響を受けたせいでついた “傷跡”はどうしても残ってしまう。幸せな結末でも素 直に喜べなくて複雑な気分に陥ってしまうのはこの辺り が原因。やっぱり根源が潰えない限りはどうにもならん のだろうか……。 既刊感想:カッティング 〜Case of Mio〜![]()
- 作者: 翅田大介,も
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2007/12/01
- メディア: 文庫
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