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2008年01月15日(火)

[]鉄球姫エミリー

[著者:八薙玉造/イラスト:瀬之本久史/集英社 スーパーダッシュ文庫]★★★

鉄球姫エミリー (集英社スーパーダッシュ文庫)

鉄球姫エミリー (集英社スーパーダッシュ文庫)

 第6回スーパーダッシュ小説新人賞『大賞』受賞作。
この物語そのものが過激で苛烈な大鉄球。優しさに触れ
ればそれを砕かれ、希望を抱けばそれを壊され、幸せを
願えばそれを潰される……徹底的に容赦がない。ただ、
心情的に手加減したくなる所を、本気で挑み踏み込んで
描いている辺りは凄く好きだなぁ。
 前半のエミリーの超絶セクハラなお戯れ。それに敵方
であるマイルズ達の親睦を深めるじゃれ合いみたいなや
り取り。正直やや冗長でくどいかな? と胸焼け起こし
かけてたのだけど、奈落の底に叩き落された後でめちゃ
くちゃ効いて来るもんだから参った(激痛を伴ってだか
ら余計にね)。間延びしたユルさは“幸せの象徴”であ
り“平穏の証”。と、破壊された時に初めて気付かされ
る。エミリー達味方側の心情からだけでなく、敵方のマ
イルズやコンスタンス達の心情からもそれが痛いほどに
汲み取れるから堪らなく切ない。
 次は修道女編らしい。ここにもまた王位継承問題やら
亡霊騎士やらが絡んでくるんだろうか? まあどの道内
乱状態に陥っている原因をどうにかしない限り、エミリ
ーへの刺客が途絶える事はないんだろうな……。せめて
今回よりは彼女が幸せを得られますように。

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