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2008年01月29日(火)

[]幽霊列車とこんぺい糖 メモリー・オブ・リガヤ

[著者:木ノ歌詠/イラスト:尾崎弘宜/富士見書房 富士見ミステリー文庫]★★

 海幸という娘は、自殺願望の有無や自殺意志の強弱に
かかわらず、自殺する事が出来ない体質(ってのも何か
変な言い方かもだけど)なのではなかろうかと。
 海幸が自殺による死を望んでいても、“死”が海幸を
拒んでいるような、そんな感じ。いくら母親を出しに自
殺理由を構築しようとしても、保険金と列車飛び込み轢
死の自殺計画を立てようとしても、リガヤを利用して自
殺願望を遂げようとしても、“死”の側から「お前は来
るな」と蹴られてしまう。何せ“徹底的な死”の舞台を
芸術的センスで完成させたリガヤの執着心さえ通じない
んだからねぇ。図太く生き続けると思うよこの娘は。
 ストーリーは先読みし易い箇所が多かったけれど、だ
から詰まらないとかでなく、むしろ予想通りに事が運ん
でくれると妙に嬉しさが込み上げてきたりとか。安心さ
せられたりホッとさせられたりってのもあったかなぁ。
 あとはタイトルにもあるこんぺい糖の使い方が凄く良
かった。特に口移しで口づけて互いの熱で溶かしあうっ
てやつ。使い所も絶妙で思わず魅入ってしまった。

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