SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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魔女よ密なき天火に眠れ 夜想譚グリモアリスIII

[著者:海冬レイジ/イラスト:松竜/富士見ミステリー文庫]★

 目障りなアコニットを抹殺しようとちょっかい掛けたはいいが結局不発に終わり中途撤退、ってとこかな今回の流れは。リヤナを利用し眩を動かしていた黒幕にとっては、成功せずとも大した痛手も負わずで、残ったのはアコニットが何者かに襲撃された事実のみ。現時点では仕掛けた側の存在も意図もよく分からんからねぇ。

 今まで伏せられていた、冥府側の<麗王六花>の存在がようやくハッキリした。これだけでも複雑な関係が色々垣間見れたし、アコニットの事情も何となく把握出来たので、結構話が進展したのではないかなぁと。

 あともうちょっと。アネモネ家没落の最も大きな要因、確かアコニットの兄様が大罪犯したんだったか? この辺の曖昧な部分が語られれば、未だに縺れて絡んでいる
糸も一挙に解けると思う。アコニットのトラウマとか、今回誓護を半ば脅迫して事件を解決させ、彼女の影で存在をちらつかせている者の正体とか。次から新展開らしいので、更に大きく物語が動いてくれる事に期待。

既刊感想:II