[著者:清野静/イラスト:古夏からす/角川スニーカー文庫]★
時載りリンネ!(2)
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清野静 角川書店 2007年12月
やっぱり前巻同様、どうもこの物語を読むと『時載り』に強い憧れを抱いてしまう。まあ時載り種族の読書は人間で言う所の食事なんだけど、こうさくっと未読の山を文字通り“食べるが如く”消化出来るというのは素晴らしい事ですよ(自分の書棚を見ると深い溜息が……)。
今回リンネちょっとだけ成長、かな? もしかして逸脱者を裏で操ってる存在が居るかも……と想像してたけど、割とあっさり時砕き継承の承認が塔から得られたので、そういうのは無かったみたいだねぇ。単なる蒐集者の暴走ってとこか。リンネの時砕き承認に賛成と反対とがあって、塔の承認が下りるまでひと悶着起こった方が良かったかなぁ。ちと物足りない感触は大体その辺に。
あとは恋をして欲しい。或いは恋を知って欲しい。十二歳にしては妙に大人びた考え方をするリンネや久高だけど、恋愛感情の芽生えだって十二歳で早過ぎるって事はないと思うな。で、実際この二人の気持ちはどうなんだろうね? ここまで見た限りじゃまだ兄妹(か姉弟)感覚のようだけど、そういう要素もちょこっと盛り込んでくれたら歓喜確実なんだけど……ど、どうかなぁ。
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