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2011-12-22

本の自炊問題について

本の自炊問題について - Togetterまとめ

読書の記録:魂と体、脳 計算機とドゥルーズで考える心身問題 第二章

読書の記録:魂と体、脳 計算機とドゥルーズで考える心身問題 第二章 - Togetterまとめ

2011-08-23

8/23 コルカタ

昨夜9時過ぎ発のヒンギリエクスプレスは12時ちょうどにハウラー駅に着いた。パラゴンホテルにドミトリーを取り、荷物を置いて久しぶりのサダルストリートを散策。コルカタは前回のサウナのような湿度は影を潜め、強い陽射しだけが快適な暑さを広い通りに振りまいている。バンコクから来た時には衝撃を受けた建物の滅び具合と人混みの凄さが、ヴァラナシから来た今では近代の整ったものに見える。


今回の旅は、昨日で実質的には終わった。今日はおまけの1日、後生のようなものだ。さっと土産でも買って散歩でもと思うが、やはりインド、そう簡単には行かない。

道端のインド人にチャイをごちそうになり、土産屋を案内してもらうことになった。彼が案内してくれたのはニューマーケットの1階にある彫刻や布を扱う店。甘味を買いたい、という希望に対し、まかせておけ、と言いながら連れていかれた店だ。店主は甘味ならラスグッラだね、と言いながらラスグッラを出す気配は一切なく、日本人と一緒に撮った写真アルバムを見せてくる。この店は9割くらい日本人が来るんだよ、と言いながら。さてどうやって逃げよう、と考えながらパラパラ捲っていると、それでお前は何を買いたいんだ?と聞いてくる。甘味だ。もちろんそんな答えは聞いてくれない。この店では商売はほとんどヨーロッパ人相手にやっているから、日本人に対しては値段をふっかける必要はないんだ、ちょっと見てごらん、と店主。さっきの9割日本人と言ったのは何だったのか。インド人は数学が得意な印象があるが、おうおうにして矛盾には無頓着だ。こんな風だからラマヌジャンのような数学者が出てくるのかもしれない。天才だが、夢の中で女神がささやいたことをもって定理の証明とするような。

しかたないので、こちらも少し熱を込めて語る。ものはいらない。すぐに消えてなくなってしまうものがいいのだ。ヒンドゥー教徒が、死ぬ時には何も残さず消えさることを理想とするように、と。幸い、彼の店には消えてなくなるようなものは売っていなかった。結局、案内してくれた人にコルカタで1番の甘味屋に連れていってもらい、缶詰のラスグッラを購入。やっぱりコルカタはデリーと比べて人が優しい。

彼と別れて、コルカタの街をほっつき歩く。パラゴンの前の道端に店を広げるサトシというインド人、道端で裸になって身体を洗う子供たち、柵の土台の20cm幅の高みで眠る老人、マザーハウス


暗くなってから宿に戻る。同室の3人の日本人と夕食。俺を含め4人とも今日コルカタに着いたばかりだ。既にインドに嫌気がさし、タイに帰ろうとしている人、明日からマザーハウスボランティアをしようという人、これからヴァラナシに向かおうとする人。そして今夜、日本に帰る俺。せっかくだからローカルなレストランで地元向けのカレーを食おうとマーケットの周りを探す。呼び込みの人に聞いたローカルレストランはいつまでも見つからない。行ったり来たりしてようやく見つけたそれは、ただの屋台だった。道端に座ってドーサをココナッツチャツネと一緒に食べる。思いの外美味い。さらに別の屋台でも買い食いし、宿に戻って同室にいた韓国人からマンゴーをもらってたいらげる。豪華な最後の晩餐。ドーサの香辛料と夜の暑さに汗が吹き出る。コルカタの夜。


帰りの便は深夜2時発。結局、缶詰のラスグッラは手荷物としては持ち込めず、空港で没収された。

2011-08-22

8/22 ヴァラナシ

ヴァラナシ最後の日。朝は近くの牛飼いの家でビスケットとチャイの朝食。その後、ゲンさんと待ち合わせて川の対岸にあるマザーベイビースクールに行くはずだったが、時間を間違えたのか結局会えず、1人で行くことに。ダシャーシュワメードガートからヴァラナシヒンドゥー大学でリクシャーを乗り換え、川の向こうに向かう。散々迷い、10時すぎに出たのに着いたのは12時過ぎ。しかし、マザーベイビースクールは祝日で閉まっていた。そこに住んでいる先生に建物の中だけ見せてもらってから、周りの村を散歩する。歩いていると子供たちがよってくる。皆、カメラに気づくと写真をせがんでくる。ポラロイドのプリンタが壊れていなければよかったのに。彼らに連れられて家の軒をくぐると、地面の小さな神棚の前に砂絵が描かれ、その中にはおもちゃが並べられている。子供たちはその前に座り思い思いの格好で記念写真。ヴィシュヌの誕生日はクリスマスのように家が電飾で飾られる。もしかしたら、この小さな神棚と砂絵はクリスマスツリーのようなもので、そこに飾られているおもちゃは子供たちへのクリスマスプレゼントなのだろうか。


昼はソニの家で昼食。明日はバルーという子の誕生日らしい。プレゼントを買う金は残っていなかったので、日本に帰ってから何か送ることを約束。せっかくだから、撮った写真を木製パネルに飾ったものでもあげることにしよう。昼食後、ソニの写真撮影会。ソニはどうやら自分の肌が黒く写るのが嫌らしく、なかなか納得してくれない。白飛びするくらいの写真でようやくOKが出る。彼女の浅黒い肌はとても綺麗だ。それでもやっぱり人は自分にないものを求める。自分にあるもので満足するにはナルシストになる以外に方法がないのかもしれない。ともかく、写真には満足してくれたようだ。私の結婚式のカメラマンはあなたね、あなたのカメラはとても素敵だわ、と言う。腕は?と聞くと、まだ半年あるから頑張ってね、と笑う。


夕方はモヌの家で夕食。もう腹は一杯だが、聞いちゃくれない。最後に牛飼いの小屋でチャイをご馳走になる。やっぱりほんの短い期間の出会いでも別れ難く名残惜しい。また皆に会えることはあるのだろうか?ヴァラナシはまた俺を呼んでくれるだろうか?


結局、ガートの広場は見ることが出来なかった。イモちゃんのチャイ屋は水底から姿を現したがそこへ行く道はまだない。彼のマサラチャイもお預け。


夜、皆に別れの挨拶をしてガンジス川沿いの旧市街を出る。宿の皆、ムニ、アニ、ソニ、イモちゃん、モヌ。ゲンさんには会えず。ナナとバッシーは今頃どこで飯を食っているだろう?

列車はなかなか走り出さない。少し動いては止まり、また少し動いては止まる。窓からはアイス売りが手押し車を押すのが見える。その手押し車にはアイスのデザインが並び、その隣にISO9001を2008年取得、と書いてある。やがてまた列車がゆっくりと動き出す。今度は止まる様子はない。歩きながら着いてくるISO9001の姿がだんだんと小さくなってゆく。

2011-08-21

8/21 バラナシ

近所の牛飼いの小屋でビスケットとチャイの朝ご飯。いつもながらここでは何もすることがなく、ひたすら牛の様子と彼らが働くのをぼーっと見続けるだけだ。時々、片言の英語とヒンドゥー語で会話を交わす。牛が飼葉を反芻し、籠の中の鳥が鳴き、犬が挨拶にくる。

今日はヴィシュヌの誕生日。閉まっている店も多く、少し通りに静かな時間が流れている。意を決して通りから奥まった場所にある別の牛飼いの家を訪ねる。前にきた時、いつも昼飯をご馳走になっていた家。ソニとバブー、兄弟姉妹たちが住んでいる。前回は、こちらも子供連れだった。今回は1人。男1人で女の家を訪ねるのを憚って何度か家の前を通りながら訪ねるのを遠慮していた。家の前の小径から呼び声をかける。何度か声をかけていると、2階から懐かしい顔。彼女は暖かく俺を迎え入れてくれた。皆と久しい再会を喜ぶ。バブーは大きくなり、子供が3人増えていた。前回はいなかった兄夫婦の子供。ソニはF親子が来れなかったことを何度も残念がり、今度は1月に皆で来てくれと言う。1月にはソニの結婚式があるのだ。結婚して家を出る前に皆に会いたい。彼女が言う。どこに行くことになるの?と聞くと、えーとそうね、バラナシね、と言ってソニはイタズラっぽく笑った。


ガンジス川の水は一定のところからはなかなか下がらなくなった。前に来た時と同じ時期なのになぜこれほど水位が違うのだろうか?ダシャーシュワメードガートに行き、子供達の写真を撮る。近くにある写真屋で現像してあげることにする。ポラロイドのブリンタは動かなくなってしまった。猿に取られたフィッシュアイもピントが動かない。あっという間に機器の調子が悪くなるあたりはさすがインドだ。写真屋は今日は休み。現像は明日に持ち越し。


夜、ソニの家を再訪。夕飯をご馳走になる。家ではちょうど彼女の従姉妹の結婚式をDVDで見ているところだった。人の結婚式ビデオは退屈なものだが、インドのものはなかなか面白いい。儀式の様子も興味深いがなんの演出なのか、突然2人の顔が山を飛び、雲の中を駆け抜けていく。そしてそれは何度も何度も延々と続く。歌をバックに空を飛び続ける2人の顔。姉の旦那さんがビールを買ってきてくれた。つまみは林檎とパニール。味付けをしていないパニールは最初の1つ2つは牛乳の甘みと味に美味さを感じるが、山盛りだされると伸ばす手がどうしてもしんどくなる。


宿に戻るとヴィシュヌの誕生日パーティーが開かれていた。宿の中に設営されている大きなヴィシュヌ神殿にお参り。音楽が流され、神殿の中ではタブラーが打ち鳴らされている。上のテラスから赤い月を眺める。初めて気づいたが、川の水面に映る月の光は必ずまっすぐに自分のところに延びてくる。考えれば当然の事だが、これまでそんなことは考えたこともなかった。

2011-08-20

8/20 バラナシ

朝7時、近所の牛飼いのところに遊びに行く。眠い。少し話すが眠気に負け、牛小屋でひと眠り。チャイとビスケットで一緒に朝飯を取り、宿に戻ってまた眠る。10時過ぎ起床。バッシー、ナナの宿に向かう。途中でゲンさんに会い、一緒にマザーベイビースクールに誘う。2人はまだ寝ていた。マザーベイビースクールには間に合いそうもない。しばらくして再び2人のドミトリーを覗くと、バッシーが腹痛でベッドの上で丸くなっていた。ゲンさんは宿を移るために別行動。我々は近くのレストランで最後の食事。辛味成分の足りなくなってきたナナのリクエストでインド人向けレストランでカレー。

食後、ゴールデンテンプルまで散歩。ナナは先に宿に戻って旅支度。バッシーと厳重なセキュリティチェックを抜けて中に入ると係員の誘導でパールバティの女陰、シヴァ男根へと導かれる。誘導の先には必ず寄付を求める男が。5ルピー札、10ルピー札と少額紙幣で切り抜け、2人とも残るは100ルビー札となったところで、寄付の連鎖が終わる。ちょっとしたお化け屋敷のようなところだ。現実のお化けは作り物よりたちが悪い。


2人との別れが近づいてくる。あなたも一緒にインドを回りましょうよ、とナナが言う。本当にそれが出来たなら。旅に訪れる選択の機会。それは長期旅行者に与えられた特権だ。彼らにとってはほんのちょっとした選択。失敗しても構わない、でも人生を変えることになるかもしれない選択。それは彼らがかつてした、旅の決意の代償に与えられる特権。旅の別れは甘く切ない。リクシャーに乗って去っていく2人の姿が小さくなっていく。バッシーにはまたすぐに選択の機会が訪れるはずだ。彼は、デリーからエジプトに向かうだろうか?それともナナと共に南インドに向かうだろうか?



イモちゃんのボートで夕涼み。ガンジス川の水位は大分下がってきた。あと半分下がればいつものガートが顔を出すだろう。できればそれを見たかったが、どうやら間には合わなそうだ。



日が落ちてから、近くのガートに出向く。ヴィシュヌを祀る小さな祠があるガート。今日しなければならないもう1つの別れ。彼女の好きだったシヴァの葉と酒をガンジス川に捧げる。もう1つ好きだった音楽は辺りから流れてくる調べと川の音に任せよう。プッダガヤの菩提樹で作った数珠を回しながら、そこで習ったチベット語のマントラを唱える。全てをごちゃ混ぜにしたプージャ。きっと彼女は気に入ってくれるだろう。願わくば彼女がニルバーナにたどり着くことを。2度と戻ることのない涅槃にたどり着くことを。