年末特別企画 2014年に購入したSP盤15選

今年もたくさんのSP盤を購入しました。
お年はおそらく去年の倍以上買ったのではないかな、と。。更に今年はSP盤のアルバムも多数購入し、それは大きな変化でした。
その中から特に印象に残った15枚を紹介いたします。(アルバムは一枚としてカウントします)

※ちなみに、SP盤とは一般的に知られているLPレコード(12インチ)が開発される以前の蓄音機用レコード(10インチ)のことです。回転数は78回転で、片面に1曲ずつしか入っておりません。

1.Raymond Scott『In An Eighteenth Century Drawing Room/Boy Scout In Switzerland』

1枚目、いわずもがなの「モンド・ミュージック」の先駆者であり天才、レイモンド・スコット。
その中でも有名なモーツァルト「In An Eighteenth Century Drawing Room」の演奏を収録したSP盤。最高すぎです。裏の「Boy Scout In Switzerland」も言わずもがな!

2.Les Paul(& Mary Ford)『Chickin Reel/Mockin' Bird Hill』

こちらも去年から続いてのエントリー。レス・ポールのSP盤はでれも最高なのですが、このインスト「Chickin Reel」の格好良さ!裏面は打って変わって早送りギターを駆使したメアリーフォード嬢歌唱のゆったりとしたワルツ。

3.George Barnes『Tiger Rag/Street Street Boogie』

50年代後のエレキギター奏者としてソロ/リード楽器としてのギター演奏発展に貢献したスウィング・ギターの名手、ジョージ・バーンズ。
彼がレスポールチックに「Tiger Rag」を弾いちゃったのがこの盤。視聴がないのが残念ですが本当に最高なんです、これ。
違う曲ですがジョージ・バーンズの曲を紹介しておきます。

4.Al Dexter『Hi De Ho Boogie/Walking With The Blues』

1940年頃に活躍したテキサスのカントリーシンガー、アル・デクスター。
彼の最高の1枚がこれ。特に「Hi De Ho Boogie」の頭のギターが格好良すぎる!!ノアルイズレコードの阿部さんいわく、デルモアブラザースによるもの、とのこと。

5.Ambrose And His Orchestra『Jazz Pizzicato/Jazz Legato』

アンブローズ楽団が、みんな大好きルロイ・アンダーソンのしかも「Jazz Pizzicato」をカバーしたら?悪いわけがないのです。
アンブローズ楽団のはなかったので、オリジナルの「Jazz Pizzicato」を。

6.Hoagy Carmichael『Hong Kong Blues/How Little We Know(Vo.Anita Boyer)』

尊敬する作曲家でありシンガーであるホーギー・カーマイケルの代表曲のSP盤。この1944年「ARA」のバージョンがとにかくイカれてるし格好良い!
裏面はAnita Boyerが歌う「How Little We Know」、こちらも最高です。

7.Van Eps Banjo Orchestra『Thanks For The Robstar/My Hindoo Man』

1914年作(!)バンジョーを主体としたオーケストラによるもの。どtらもコミカルかつ異国情緒にあふれ面白い。それにしても1910年代とは!

8.Bob Wills and his Texas Playboys『Miss Molly/Home In San Antone』

ウェスタン・スウィングの先駆者、ボブ・ウィルス!その代表曲の一つ、「Miss Molly」のSP盤。とにもかくにも最高ですよ。フィドル最高!

9.Maxine Sullivan and her Orchestra『Loch Lomond/I'm Coming Virginia』

マキシン・サリヴァンによる、スコットランド民謡、「ロッホ・ローモンド」のカバー!この人の歌はどれも素晴らしいのですが、Claude Thornhill指揮のもとのこのカバーが大好きなんです、僕。演奏、歌唱、一瞬入ってくる男ボーカル、等全てが完璧だと思います!裏の「I'm Coming Virginia」も最高!

10.Willard Robison『Deep River Blues/American Suite』

素晴らしい作曲家でありシンガーであるWillard Robison、以前からそのSP盤を探していたのですが、今年は幸運なことに4枚手に入れることができました。
どれも紹介したいのですが、その中でこれを。ピアノ弾き語りの「Deep River Blues」、バンドで演奏する「Darby Hicks 'American Suite no 3'」、どちらも彼の持つ魅力が満載。代表曲「Cottage For Sale」(こちらで僕がカバーしております https://ponynohisamitsu.bandcamp.com/)のSP盤を手に入れるのはいつになるか。。

ここから、SP盤のアルバムの紹介。
11.Fats Waller『Favorites』

ジャズピアニスト・オルガン奏者・歌手・作曲家・作詞家であるファッツ・ウォーラー。その名の通り巨漢。ピアノのみの演奏から、「Your Feet’s Too Big」等の代表曲、デュエットやら幅広く収録された4枚組み。インパクトあるジャケも最高です。

12.Soundtrack『Show Boat

ミュージカル映画、「ショーボート」のサントラ。「Can't Help Lovin' Dat Man」「Ol' Man River」等、大好きな名曲がずらりです。4枚組み

13.Bessie Smith『Empress of The Blues』

ブルースの女帝、ベッシー・スミスのアルバム!戦前ブルースで女性歌唱のものは好きなのですが、この人は別格。とにかく格好いい。4枚組み。

14.Soundtrack『Singin' In The Rain』

いわずと知れたミュージカル映画のサントラ。あまりに有名な表題曲はともかく、他の曲も映画のバージョンと違いスイング調の「All I Do Id Dream Of You」等名曲ぞろい。ジャケットも素晴らしい。

15.The Quintet Of The Hot Club Of France「Hot Jazz」

ジプシー・スウィングの創始者でありスウィングギタリストとして偉大すぎるジャンゴ・ラインハルト在籍バンドのSP盤アルバム!
これが最高なわけがない!ギター演奏、曲、どれをとってもおいしい4枚組み。

駆け足かつ次第に雑になっていきましたが、紹介は以上です。
改めて、ノアルイズレコードの阿部さん、ありがとうございました。
来年もよいSP盤に出会えますように。それではよいお年を、来年もよろしくお願いいたします。

ポニーのヒサミツ