2010-02-04
■「いま何してる?」てあんただれやねん
ツイッターなるもの、「いま何してる?」「いまどこにいる?」「いまの気持ちを…」という導入の質問に気が削がれ、なんとなく手が出ないままである。
いま何してる?て、あんただれやねん。気安う尋ねんといてや――という感じでしょうか。いや、下手すると、なんであんたにいまの気持ちを言わなならんねん、といきなりケンカ腰(笑)。
これ書いてて思い出したのが、先日湯島で聞いた春風亭百栄さんのメタ小咄である。あれには共感した!
「裏の空き地に囲いができたってね」は、わたしもかねがね、発話のフレーズとしてあまりにも不自然でぎこちないと感じ、違和感をおぼえていた。
そうなのだ。いきなり、「裏の空き地」って切り出されても、薮から棒もはなはだしい。「裏」ってどこの裏だ? 誰の空き地だ? いったいそれまでどんな対話をしていたら、これほどだしぬけな口が利けるのだろうか。
「囲い」だってヘンだ。「囲い」なんて日常、ふつうに用いる言葉じゃ、絶対、ない。「できたってね」と共感を求めるような語尾にも、戸惑わされるばかりである。
ここからはわたしの想像である。ほんとうはあれは小咄ではないのではないか。こんなふうに話しかけられたら、そういう細部にいちいち突っかかるのも面倒ゆえ、話しかけられた方は、「そう言われてもねー」といなす代わりに、「へぇー」と突き放しているだけなのではないか。そしてその返答を、話しかけた方が一方的に「小咄として成立した!」、とおめでたい誤解をしているだけなのではないか?
2010-01-28
■濃ゆいハシゴ
昨日27日(水)は、午後は『板尾創路の脱獄王』、夜は湯島天神参集殿で「百栄・一之輔二人会」。百栄さん、天どんさんとそれぞれ定期的に二人会を行なっていることから、一之輔さんはかねがね気になっていた。ああ、これでまたひとり、人格の振り幅の広そうな(?)、好きなタイプの噺家さんが増えてしまった!
ところでじつはこの度、身体障害者手帳(4級)を取得。13年前、先天性臼蓋形成不全と診断を受けたとき、「5級か6級ならすぐ取れますよー」と勧められていたのですが、ようやく踏み切った次第。湯島天神の落語会でも椅子を出していただきました。ありがとうございました。
そういや書き忘れていた。先週は先週で、タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』を見た。ランダ大佐役のヴォルフガンク・ヴァルツ(ファミリー・ネームが「ワルツ」だってさ!)がもしトーク番組に出ていたら見てみたい。いったいふだんは何考えて暮らしてるのか知りたくなるのがこういう俳優であり、そして、だいたいこういう人はそういう質問にたいした答えを返してくれないことも承知しているのだが……。
2010-01-11
■おわびと訂正
先の7日付の日記文末、雲水さんからのどどいつを訂正しました。どこをどう間違えていたかは……恥ずかしいので省略します。ううっ、すみませんです雲水さん。
大昔、読者のあらゆる質問に答える「QA」という雑学雑誌のライターをしていました。ある号で、欄外の「おわびと訂正」のタイトルが誤植で「あわびと訂正」に。「おわびと訂正」自体に訂正が必要だったという、いやはやなんともややこしいお話でした……。
2010-01-10
■キリル・ゲルシュタイン
さっき「N響アワー」見とったら、最後の20分くらい、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番ヘ長調をやっとって(第1楽章のみ)、これがなんだかどえりゃあ愉しくて笑った笑った。キリルなんとかってピアニストで、ロシアの人でジャズピアノもやるってことしかわからんかったのですが、なんだかイッサーリスが好きそうなピアニストだなぁと思うとったら、あーた! 年明け6日からワシントンDCを皮切りに、本日10日までイッサーリスとアメリカ・ツアー中なんですと! シスコはいままだ9日の朝7時半。仕方にゃー。魂を飛ばすしかにゃー……。
そしてこの曲目……(笑)。このふたりが曲目を相談してるのを想像するだけで楽しそうだ。
January 6, 2010
Kennedy Center, WASHINGTON, DC
January 8
Santa Rosa Junior College, Santa Rosa, CA
January 9
Maestro Foundation, Santa Monica,CA
January 10
San Francisco Performances, San Francisco, CA
Programme:
Schumann: Sonata No.3;
Britten: Cello Sonata;
Rachmaninoff: Cello Sonata
さっきのショスタコのピアノ協奏曲第2番、なんとなく、映画『未来世紀ブラジル』を思い出した。笑えるけど不穏。咳払いを我慢しながら息を詰めて聴くような生真面目なクラシック・リスナーをお茶目におちょくるような感じ。でも嫌な感じじゃないのだ!
ゲルシュタインはドイツ語読みですよね。ゲルシテインが正しいかも。アナウンサーは「ゲリシテイン」と言ってたかも。「キリル・ゲリシテイン」てなんかお腹が痛くなりそな感じ?!
2010-01-07
■あらためまして、本年もよろしくお願いします。
まず、賀状を差し上げた方から問い合わせの多い、わたしの本名と住所のハンコは、イラストレーターの村松正孝さんにデザインしていただいたものです。
賀状を差し上げていない方にも、ご希望があればこのハンコを使った寒中見舞いをお送りしますのでお申し越しください。メールアドレスはプロフィールを参照してください。
旧年春は、産経新聞朝刊文化欄のコラム「断」の不定期連載を終えました(イタクラヨシコ名義)。
まる1年、生まれて初めて新聞に寄稿。2ちゃんねるで取り沙汰されたのも生まれて初めての経験でした。掲載される度に必ずチェックしてコキおろしはる方々もいたようで、ウェブでそうした発言を目にすると心臓がちとドキドキしましたが、なにせこちらは長編小説を1冊しか上梓していないまったく無名の書き手。注目していただけただけで、とにかくありがたいと言わねばなりません。
「大人の振る舞い 学べ」(2008年7月20日付)は旧年2月、大阪女子短期大学の入試問題に使用されました。
スティーブン・イッサーリスの本、『もし大作曲家と友だちになれたら…』『続・もし大作曲家と友だちになれたら…』(いずれも音楽之友社刊、板倉克子名義)は昨年どちらも版を重ね、正編が目下7刷、続編が2刷。感謝します!
え、まだお読みでない? ぜしぜし、読んでくださいまし。
企画のお手伝いをさせてもらった、渋谷のカフェバー、Li-Poの落語ライブ「不思議な 落語、落語のふしぎ」第2シーズンは、今年は3月から再び3ヵ月連続で開催されます。日程(いずれも土曜)と出演者は以下のとおりです。:
3月20日 三遊亭天どん
4月17日 柳家一琴
5月15日 立川(志雲改メ)雲水
午後6時開場、午後6時半開演、料金は予約1500円、当日2000円(オーダー別)の予定。お問い合わせ・ご予約はLi-Poまで。mieko-it@qb3.so-net.ne.jp TEL./FAX.03-6661-2200 6:00pm〜1:00am (日・祝休み)
落語会のプロデュースは、Li-Po店主の伊藤美恵子さんと古いつき合いゆえ少しお手伝いしただけでして、Li-Po以外でお引き受けするつもりはなく、ましてや仕事にする気はてんでありません。落語について今後も書きたいように書くための距離感を保つためでもあります。どうぞご了承くださいませ。
日本で唯一の、興行情報満載のハンディな演芸専門誌、月刊東京かわら版のコラムも、年に4回(1月、4月、7月、10月)というおっとりしたペースで連載4年目に突入しました(出門みずよ名義)。いま発売中の1月号、読んでね。
そういや賀状に記したどどいつ拙作「バターケースの蓋押し上げて / 廻りすぎたとぼやく声」に、立川志雲改メ雲水さんから返歌(?)を頂戴しました。:
まわってまわってバターになって
シボウ届はどこに出す
2010-01-02
■あけましておめでとうございます
もしよかったら、七草のおかゆを祝うころにでもまた覗いてみてくださいまし。たぶんそれまでには更新する予定です。えー、まだ賀状を書いております。
あったかなお正月ですねー。今年もよろしくお願いします。