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Critique of games - メモと寸評


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出版物への執筆/掲載など


『PLANETS vol.7』第二次惑星開発委員会/宇野常寛編,2010 所収
「ゲームと物語のスイッチ」ほか


『早稲田文学増刊U30』早稲田文学会,2010 所収
「認知的作品論」


『Review House 03』レビューハウス編集室,2009 所収
「批評」としてのゲーム実況動画―「反復性」の破壊と「一回性」の発生 / 黒瀬陽平(司会)×石岡良治×井上明人×濱野智史


(Chris Bateman,Richard Boon,松原健二(監訳),岡真由美『「ヒットする」のゲームデザイン ―ユーザーモデルによるマーケット主導型デザイン』オライリー,2009 所収 
「ゲーム市場の生態系とネットワーク構造の変化をどう捉えるか」

ユリイカ2009年4月号 特集=RPGの冒険
『ユリイカ2009年4月号 特集=RPGの冒険』青土社,2009
「リテラシーという解釈システム」


『未来心理 vol.13 』モバイル社会研究所,2008
「遊びとゲームを巡る試論-たとえば、にらめっこはコンピュータ・ゲームになるだろうか」
[ ! ]リンク先PDFファイルです。


ユリイカ2008年9月号 特集=太宰治/坂口安吾 無頼派たちの“戦後”
小島秀夫インタビュー(聞き手=井上明人)「ゲームという戦場から見た世界――『MGS4』という挑戦」


ユリイカ 特集=任天堂/Nintendo
「宮本茂をめぐって―コンピュータ・ゲームにおける作者の成立―」

その他の仕事リスト

2005.04.16(Sat)

[][]デーヴ グロスマン『戦争における「人殺し」の心理学』

戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)

 先日 tomoyoさんことid:tdaidoujiさんから進めていただいた、『戦争における「人殺し」の心理学』を読み中。

 以下、ざっと内容を紹介。

 著者自身がアメリカ軍人だけあって、部分的にアメリカ軍人的な戦争観が下敷きになっているようなところも面白いが、戦争における<殺人>行為の心理をいかに扱うか、という問題設定にもとづいた本で充実した内容。

 まず、著者は、古来の戦争から第二次大戦におけるまでほとんどの戦争において「発砲しない兵士」が大勢(約8割以上!)を占めていたということを数々の資料から明らかにし、通常戦闘では<発砲を拒否する>という行為がきわめてノーマルなものだということを論じる。

 だが、それが二次大戦後、軍の教練プログラムの修正努力によって20%に満たなかった発砲率が朝鮮戦争では55%、ベトナム戦争では90%以上の発砲率を実現するに至ったという事実も提示し、このような「発砲率の上昇」がいかなるテクノロジーによって実現されたのか、ということが本書の主題となっている。

 そして、ベトナムにおける発砲率の飛躍的な上昇をもたらした訓練が持つ主な特徴として著者は(1)脱感作(2)条件付け(3)否認防衛機制 の3点を挙げると同時に、そういった強引な訓練法による「副作用」としての兵士へのPTSDなどの影響も指摘する。

 と、ここまでが本論。*1

 その後の試論的な補稿のようなものとして「アメリカでの殺人」の60年代以降の急激な増加への考察があり、その中でテレビゲームの話は出てきている。

 その中で著者は「暴力を可能にするプロセス」として、1.古典的条件付け、2.オペラント条件付け 3.社会的学習における代理モデルの観察・模倣 の三つが作用していると言い 1.の古典的条件付けをテレビや映画館の映像が担い、2.のオペラント条件付けにはテレビゲームが役割を果たし 3.の社会的学習として『13日の金曜日』のジェイソンなどがヒーローとして機能している という議論をしている。

 特にゲームに関してはオペラント条件付けが達成されているのにも関わらず軍隊での「上官」にあたるような行動を束縛する「倫理」がセットになってないことがまずい、とのこと。


 この本は「戦争での殺人」を考慮した本論は非常にすばらしい内容なのだが、それを応用しようと試みた「アメリカでの殺人」については、メディアの影響論などについての先行研究の引用や国際比較といった観点も乏しく、指摘にはもっともな部分もあるものの、誰もがうなづけるほどに練りこまれてはいないといった感を受けるのが残念。(これは、ゲームが悪者にされたから言っているわけではなく、読んでもらえればわかるがホントに最後の40ページぐらいで付け加えるようにして唐突に話題にでてきている)

 ただ、著者の言うことがどの程度まで妥当なのか、もっときちんと検討してもいいと思えるような内容ではあるだろう。

*1:本当はもっと細かくいい話がたくさんあるのですが、ぜんぶはしょりました。