劉鎮偉(ジェフ・ラウ)

劉鎮偉(左)
今日、香港電影資料館で「與劉鎮偉傾一晩(An Evening wiht Jeff Lau)」が行われた。
《鬼猛大廈》《賭聖》《92黒[王攵]瑰vs黒[王攵]瑰(黒薔薇対黒薔薇)》《西遊記(チャイニーズ・オデッセイ)》《射鵬英雄伝之東成西就(大英雄)》《天下無双》などが話にあがった。また粤語片への傾倒、タイムマシン、劇中の性の変化など劉鎮偉(ジェフ・ラウ)映画に特徴的なものについて話した。聞き手は映画評論家・登徒(トーマス・シン)。劉鎮偉、話しがリズムがよくて、それだけで笑いがとれる。
話の中で記憶に残ったものをランダムに書き留めておく。

  • 生まれは長洲で、子供のころ島にあった映画館(当初は2か所あった映画館の1つは潰れていて、すでに1館しかなかった)へ、母につれられていって毎晩、粤語片を見た。
  • 《92黒[王攵]瑰vs黒[王攵]瑰(黒薔薇対黒薔薇)》を撮る前、梁家輝(レオン・カーファイ)は人気がなかったが、彼は演技が出来ると思っていたので起用したところ、大ヒットした。
  • 《東邪西毒(楽園の瑕)》と《射鵬英雄伝之東成西就(大英雄)》は、劉鎮偉が《射雕英雄伝》の前の話しということで脚本を書き、出資者を捜し、王衛家(ウオン・カーワイ)がまず先に撮り、劉鎮偉が後で1本ずつ撮ることになっっていた。ところが王衛家が張國榮の場面を撮り始めて1週間経ち、2週間経ち、3週間経ち、4週間経っても終わらない。納期が迫ってきた。王衛家は劉鎮偉に「お前の方を先にしてくれ」と言われてしまった。《東邪西毒(楽園の瑕)》がなければ、《射鵬英雄伝之東成西就(大英雄)》は生まれなかった。
  • 《賭聖(ゴッド・ギャンブラー2)》が大ヒットして、興行成績はとにかくトップになった。しかしこの後、精神状態はよくなっかった。「もうこれ以上のヒットを出せない、よくて前と同じ、次ぎは興行成績が落ちる」と思ったら、まったく自信がなくなってしまった。
  • 《賭聖(ゴッド・ギャンブラー2)》《九一神[周鳥]侠侶》《92黒[王攵]瑰vs黒[王攵]瑰(黒薔薇対黒薔薇)》と撮って、《西遊記(チャイニーズ・オデッセイ)》の成績がよくなくて、落ち込んだ。それで、もう仕事をやめようと思い、家族と外国へ。その後は、主夫をしていた。
  • 西遊記(チャイニーズ・オデッセイ)》のとき、あとは周星馳チャウ・シンチー)に任せた、もう僕を呼ばなくてもいいと言ったら、その後、本当にお声がかからなかった(爆)。
  • 西遊記(チャイニーズ・オデッセイ)》は時間がなく、編集が間に合わず、不完全だった。あとで、1と2を合わせたディレクターズカット2時間バージョンというのを作った。これは話の流れがスムーズでよく出来ている。数人に見せたところ、みないいと言ってくらたが、陽の目を見ることはなかった。
  • 功夫カンフーハッスル)》は、周星馳が何回も電話をしてきて、プロデューサーをしてくれと言ったが、断っていた。最後にはコロンビアの人が電話をしてきて、劉鎮偉がプロデューサーをしてくれないと、周星馳は撮れないと言われ、それならということで香港へ戻ってきた。
  • 功夫カンフーハッスル)》で周星馳がカメラの前にいる場面は、周星馳の代わりにすべて劉鎮偉が撮っている。