シネサルの「映画のブログ」

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 2009/09/21(月=祝)〜2009/09/23(水=祝)の日記

【9/21(月)】
 WOWOWのドキュメンタリー「ロマン・ポルノ伝説 1971-1988」の録画を観る。(★★☆)
 日活ロマンポルノはほんの数えるほどしか観てないけど、それでも一通りの歴史や功績が解りやすくまとまっていて良かった。
 作り手たちが作りたいものを作れていたというのが、今と比べるとうらやましい状況。
 今は果たして作りたいものがあるのか?作れたとして受け止めてくれるお客さんがいるのか?そんな前段階のことですら怪しい。
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【9/22(火=休)】
 しんゆり映画祭の『赫い髪の女』の上映を観に、新百合ヶ丘川崎市アートセンターへ。
 開映時刻18:00の20分ぐらい前に会場に着いたら、当日券で観るつもりが完売の貼り紙にショック。
 おとといの『恋人たちは濡れた』の入りが3割ぐらいだったので、今夜も大丈夫だろうと思っていたら、違っていた。
 何が違うんだろう?
 ゲストの石橋蓮司の集客力だろうか?
 そんなわけで、ひょっとしたら何とかなるかもしれないと思いながら、しばらく劇場の外にいると、駅の方から今夜の飛び込みゲストらしい荒井晴彦氏が歩いて来た。
 そして、手にしていたタバコを吸いきった後、ポイ捨てして劇場入口の方に行った。
 結局、そのまま帰ることにしたのだが、それだと電車で往復するだけになるので、新百合ヶ丘や相模大野の駅前の店内を見ているふりをしながら10分ぐらいずつうろついてから家に帰ることにする。
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 その帰りの電車内で、キネ旬10月上旬号の、「プロデューサー」「監督」「カメラマン」そして荒井氏も「脚本家」として参加している座談会の記事を読む。
 議題は、『アマルフィ』に脚本家がクレジットされてなかったことや、宣材資料において役者や原作者に比べて監督などの名前が小さくなってきていることに象徴される、作り手に対する扱いの悪化について。
 内容についてはもっともなんだけど、映画ファンの立場から言うと、邦画メジャーつい最近駄作を作った監督や、テレビドラマの無難な演出しか実績の無い監督を平気で起用し、その反面映画ファンが実力を認めて新作を待ち望んでいるような監督たちが、何年も新作を撮れなかったり、撮れても低予算や小規模公開だったりすることの方が問題じゃないかと思っている。
 つまり、クレジットのような象徴的なことより、仕事が有るか無いかの実質的な問題の方が本当の問題なんじゃないの?ということだけど、どうなんだろう?
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【9/23(水=祝)】
 午後に『必殺!III 裏か表か』(★★☆)の録画を観る。
 「世の中を動かしているのは『お金』」という考えの元に個人を不幸にしていく商人たちと仕事人たちとが対決するという、今の経済や社会とも通じるストーリー。
 クライマックスは、仕事人シリーズでは珍しい集団の立ち回りで、主水が何人も斬りまくるのだが、さすがの工藤栄一監督で迫力満点。
 こういうの見ちゃうと、比べて最近の時代劇のアクションのショボさってなんだろう?と思う。
 カメラを滑らかに動かしたり、スローのカットを挟んだりしたって、荒々しさがなくなって地に足がついてない感じになるのに、何故みんなそんなヘボ演出やっちゃうの?
 ヘタクソ。
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 某監督のブログで、その監督の新作に対して、一般の観客による否定的なコメントが書き込まれていた。(☆)
 新作の賛否に関してはともかく、監督は淡々と受け止めて返答していたけど、そのコメントというのが「中途半端」「プロ失格」などの言葉が踊っているだけで、何も具体的に批判していない酷い内容のものだった
 「中途半端」って、一言でバッサリ批判しているようにみえる便利な言葉のように思っているのだろうけど、実際には「○○でもなければ××でもない、どっちつかずの中途半端」のように、○○と××を明示してなけれな何も内容が無いのと同じ。
 具体的内容が何も無い否定は「批判」とは似て非なる「悪口」でしかない。
 具体性のない「つまんない」「ば〜か」なんて悪口は、幼稚園児だって言える。
 「批判」は対象も含めて誰かにとって有益でありえるが、「悪口」は誰にとっても百害あって一利なし。
 そして、エセ映画ファンによる「レビュー」「感想」などとは名ばかりの安易な悪口が特にネットのレビューサイトにあふれていて、映画関係者の足を引っ張っていることは、本当に情けない。