シネサルの「映画のブログ」

星(★/☆)の採点は、★4つで満点 ☆は0.5 ★★★★人類の宝/★★★☆必見/★★★オススメ/★★☆及第点/★★中間レベル/★☆パスしてよし/★ひどい/☆この世から消えろ

 『マッケンナの黄金』 ★★☆

【原題】"Mackenna's Gold" 意味:マッケンナ(役名)の黄金
1969年、アメリカ、カラー、1:2.2(70mm)、128分、英語(日本語字幕)
【監督】J・リー・トンプソン【原作】ウィル・ヘンリー
【出演】グレゴリー・ペックオマー・シャリフテリー・サヴァラス、カミラ・スパーブ、キーナン・ウィン、リー・J・コッブ、レイモンド・マッセイ、バージェス・メレディスアンソニー・クェイルエドワード・G・ロビンソンイーライ・ウォラック、他
2012/10/10鑑賞、WOWOW放映
<ストーリー>
 アパッチ族の守り神的な禁断の金の大鉱脈の在りかを求めて、男たちが互いに牽制し合いながら荒野の中の目的地を目指す。
<感想>
 黄金を目指すという解りやすいストーリーによる純粋な娯楽映画になっていて、西部劇特有の詩情を切り捨てているところは、60年代に流行ったマカロニウエスタンの影響かもしれない。
 でも、疾走する馬上の人間の目線や、馬に引きずられる人間の目線の映像など、みどころがたっぷりあって、スッキリ気分で観終えることができる。
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 『ユナイテッド93』 ★★

【原題】"United 93" 意味:ユナイテッド航空93便
2006年、アメリカ、カラー、1:2.35、ドルビーデジタル/DTS、111分、英語、他(日本語字幕)
【監督&脚本&製作】ポール・グリーングラス、他
2013/05/01鑑賞、WOWOW放映
 タイトルのユナイテッド93便は、ハイジャックされた4機の内の1機で、乗客たちがテロリストに立ち向かって、無人の場所に墜落させて自爆テロを阻止したもの。
 ただし、その機内の描写がメインになるのは後半に入ってからで、前半は管制官たちや空軍の指令基地内で情報が錯綜している様子が描かれる。
 しかも、全編に渡って客観的に状況を再現することを狙ったドキュメンタリータッチで、悲劇をドラマチックに盛り上げるとか、テロリストを悪人として強調するなどということはしていない。
 そんな作風だが、盛り上げようとしてなくても結末が判っても、緊迫感満点のスリラーになってしまうところが、この実際の事件の凄いところ。
 それは逆に、ノンフィクションのインパクトに比べて、相対的にフィクションとしての印象(言い換えれば作り手の存在感)が薄くなるのだが。
 また、常に情報が更新され登場人物たちの気が休まることがない前半に比べ、状況変化の少ない機内が中心の後半の方が面白さに欠ける。
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 『あばれ獅子』 ★★

1953年、日本(松竹)、モノクロ、1:1.33、98分、日本語
【監督】大曾根辰夫【原作】子母沢寛勝海舟
【出演】阪東妻三郎山田五十鈴、北上弥太朗、月形龍之介有島一郎桂小金治堺駿二、他
2013/05/05鑑賞、WOWOW放映
<ストーリー>
 旗本の勝小吉(阪妻)は、隠居して町民たちの世話を焼きながら、息子の鱗太郎の幸せと出世を願っていた。
<感想>
 冒頭いきなり「この作品を最後に他界された一代の名優阪東妻三郎の霊に捧ぐ」の字幕にびっくりする。
 撮影中に脳内出血で急死(51歳)したため、代役が後姿かロングショットのみで画面に映り、明らかに違う声質の持ち主がアフレコ(阪妻へのアフレコもある)をしているシーンが時々あって、正直かなり残念。
 まぁ、阪妻は立ち回りだけでなく、普通のドラマ部分の芝居でも味がある。