2012年、日本、カラー、1:1.85、109分、日本語
【映画&脚本&原作】赤堀雅秋
【出演】堺雅人、山田孝之、綾野剛、谷村美月、高橋努、山田キヌヲ、坂井真紀、安藤サクラ、田口トモロヲ、新井浩文、でんでん、木南晴夏、峯村リエ、黒田大輔、小林勝也、三谷昇、他
2013/12/05(水)、WOWOW放映
<ストーリー>
5年前女をひき逃げで殺して刑務所にいた木島(山田)は、自分を殺すとの予告の手紙を受け取っていた。
送り主である被害者久子(坂井)の夫の中村(堺)は、妻の最後の留守電を聞き続けている程、心の傷が癒えてなかった。
木島は久子の兄の青木(新井)を脅迫状の事で脅して金をせびり、青木は中村に復讐を思いとどまるよう働きかけた。
予告の日、包丁を持った中村が木島の前に現れるが、中村は殺そうとせず、これまでの心境を木島にぶつけた。
<感想>
家族を殺された主人公が犯人を殺そうと思って葛藤するのが本筋で、加えてその犯人のどうしようもない悪人ぶりも見せられて、「こんな奴は殺されてもいい」という気分を強くさせられ、観ているこちら側も復讐について試されているように思いながら本作を観ていた。
結局クライマックスで、主人公は殺そうとする直前に、本当に望んでいたことは自分のやり場のない心の落ち着かせ先であって、復讐に夢中になることはその手段に過ぎなかったことに気づいて殺すのをやめるのだが、その展開自体は無理はない。
ただし、ずっと観る者に押し付けられていた「復讐の是非」についての考察は、突然なかったことにされて裏切られた気分。
脇役たちの大半が不器用に振る舞うことしか出来ない人たちで、結局その意味はよく解らなかった。
観る者をよりイライラさせることが目的だったのだろうか?