シネサルの「映画のブログ」

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「スパイ大作戦『地下百メートルからの脱出』前編&後編」 ★★☆

【原題】The Bunker(意味「地下軍事施設」)
シーズン3、第19&20話
1969年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分&47分
【監督】ジョン・モクシー【脚本】ポール・プレイドン【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、マーティン・ランドー、バーバラ・ベイン、グレッグ・モリス、ピーター・ルーパス、他
2017/07/13(木)再放送(17:58 BSジャパン)、2017/07/13(木)&14(金)鑑賞
<ストーリー>
 東側の国で、ロジャック博士は妻と共に捕らえられ、地下百メートルの軍事研究所で小型長距離ミサイルの開発を強要されていて、別の仮想敵国の変装の達人の殺し屋ヴェントロスも開発阻止を企んでいた。
 ジム(グレイヴス)が警備担当として派遣された将校に成りすまして研究所に潜入して、ヴェントロスに狙われている事を説明し、研究所に現われたシナモン(ベイン)扮する軍人がヴェントロスの手下の成りすましだと言い、彼女を保安本部へ連行するように言った。
 本部に潜入したウィリー(ルーパス)がシナモンの監房を破って、そこに監禁されていた博士の妻アンナに変装して入れ替わり、アンナとウィリーは脱走した。
 開発の手を緩める博士を脅すため偽のアンナが研究所に連れてこられ、彼女が夫を説得すると見せかけながら、通気口の蓋を空けて待っているようにと博士に耳打ちした。
 ジムが隠し持った小型ドローンを事務室の通気口に入れ、バーニー(モリス)が遠隔操作で地下の博士の研究室まで飛ばし、そこに付けられた注射を自分に打って心臓発作の症状を発生させた。
 博士を救うために、高名な医師に成りすまして入国していたローラン(ランドー)を呼びつけたが、警備担当の大尉に成りすまして潜入していたヴェントロスがローランを気絶させてローランに変装して博士を殺そうとした。
 ローランの様子がおかしいと気づいたジムが直前でヴェントロスだと見破って銃撃戦になり、ヴェントロスが殺される直前にミサイルの燃料を操作した事で研究所はミサイルとデータもろとも爆発し、ジムたちは博士を連れて寸前に脱出した。
<感想>
 前後編の2部構成の場合、1話分の尺で済むのではないか?と思えるくらい間延びした作品が目立ったシリーズだが、この作品はそんなに気にならなかった。
 クライマックスの地下からの脱出シーンで、荷物用の遅いエレベーターの動きと、爆発へと向かっていることを示す計器や時計のアップのカットバックが続くのは、ちょっと長すぎるし、技法としても稚拙かな?とも思ったのだが、それも加えて脱獄とか撃ち合いとかの見せ場を愚直に積み重ねて手数を稼いだことが、全体的にダレた印象を感じさせなかったことに繋がった。
 ローランと同等の変装と声帯模写の能力の持ち主である敵の殺し屋が、どういうシチュエーションでIMFと対峙するのかをずっと期待させられたが、ローランに変装するという思ってもいなかった展開も良かった。
 1シーンだけ、ジム・フェルプスの吹き替えが若山弦蔵でなかったのは、オリジナルの吹き替えの欠落部分を録り直したのだろうが、弦蔵さんでは無理だったのかな?