皆様合格おめでとうございます。
本日は、わたくしと息子が過ごした約一年のお話をさせていただきます。
少しでも今後のご参考になればと思います。

まず家族構成ですが、4人家族です。
私は東京で公務員をしております。
妻は民間で働いております。
妻は土曜日、仕事があるので塾や学校説明会などの土曜の行事はもっぱら父の役目です。あとは公立中学に進んでいる姉です。
勉強嫌いでいつも尻を叩かれている姉を見ていた息子は小学5年の秋に自ら受験をすると言い始め、遅まきながら6年春から復習塾を辞め受験塾に通い始めました。勿論、4年生以前から受験塾に通っている生徒にかなうはずもなく、下から2番目のクラスでもがきながらも頑張っておりました。
函館ラサールの説明会は2回参加しました。5年生のときは息子と2人で行き良い学校だと感じていました。息子もその時初めて意識したと思います。6年生の時の説明会は母が同行して3人で行きました。その時母が井上先生のハスキーなお声と絶妙な会話術にイチコロになって絶対行かせたいとすぐさま学校見学を申し込みました。
余談ですが、函館は私の父の出身地で私自身何度も訪れたこたがある場所であります。親戚も複数おり私と同年代のいとこも函館ラサール高校卒業生しております。学園から数100mのところにも叔母が住んでおり、何か親近感と因縁めいたものを感じておりました。
学校訪問が決まった12月。連休が取れない妻からの命令で息子と二人、雪が深々と降る函館へ降り立ちました。函館ラサールで案内をしてくださったのが、フェルミン校長先生でした。
父の影で校舎を見るだけと思っていた息子は、校長室に通されフェルミン先生との1対1のお話に頭が真っ白になって30分位の間ほとんど会話ができないで終わりました。最後に握手していただき頑張ってくださいと激を飛ばしてくださいました。
帰りに泊まった湯の川温泉でお湯に浸かりながら話をしました。
「お父さんやお母さんはとても良い学校と思うけど最終的に駿がいやだったらやめてもいいよ。」
「・・・・・」
「俺、合格したら函館ラサールに行くよ。」
結果は追加合格でしたがかろうじて入学を許可されました。その時の喜びは言うまでもありません。特に親がですが。
さて入学が決まり、制服を作ったり、持ち物に名前と寮生番号をいれたり、
あれが無いこれが無いと買い物に奔走したりで感慨に浸るまもなく、時間が過ぎてゆきました。
母親の絶え間ない作業を横目に父は入学式には望遠カメラが必要だからとカメラ屋さんに出かけたりして忙しい日々を送っておりました。

そして入学式へ。
東京では考えられない暖房設備が整った十分に広い体育館で式が無事に終わりいざ息子とお別れとなると母は目を潤ながらも我慢しておりましたが、帰りの函館のレストランで学校とは無関係な家族が楽しそうに食事している光景を見て堰を切ったように号泣しておりました。
わたしは泣きはしませんでしたが、自分が12歳の時と比べると何と世の中変わったものだと思い、息子の大きな決断に父を超えるのに時間はかからないと安心とも不安とも思える妙な気持ちになりました。
さて、入学後のエピソードというか感じた何点かお話したいと思います。
まずお小遣いのお話です。中学生のお小遣いは上限7000円と決められております。
ほとんど7000円を送っているみたいですが・・・
我が家ではお小遣い制度が無く欲しいものはその場の自己申告で買い与えておりました。
初めてのお小遣いを何に使ったのか興味があり買い食いにでも使ったと思い聞いてみたところ「ロッカーの中が臭くて嫌だからリセッシュ買ったよ。2つね」といい目が点になりました。息子が清潔フェチだということを新発見いたしました。また週に1回アイスを買う日と決め手おり頑張った自分にご褒美を上げているのだそうです。
スナック菓子やアイスクリームなどの間食が習慣化している方は買い食いで結構大変みたいです。
続きまして、
毎月23日はフミの日で必ず手紙を書くのですが、彼は勿論手紙など書いたことは無く初回の内容も
「僕は頑張っています。みんなも頑張ってください。」だけの3行文でした。
残りの空白は大好きなカピバラさんの絵で色鉛筆で書いて埋まっていました。どっちにどれだけの時間をかけたのかは容易にわかりましたが。
しかも宛名が母親あてで連名が父になっており速攻でクレームの電話をしました。家の中ぐらい父を立てなさいって・・・
切手が貼っていなかったこともありましたし、過小料金で郵便局に不足分を払いに行ったこともありました。
でもさすがに毎月書きますので今では部活でライバルが出来たなどと少しづつですが長文になってきております。
2枚になる日が何時になるか楽しみでもあります。
強制的でも手紙が来ますので返事も書かなくてはなりません。ほとんどを母親任せにしておりますが、2回ほど私も息子に手紙を出しました。1度は第一中間テストの前です。
中学ではじめてのテストなのでここで駄目になると非常に厳しい6年間になるから頑張りなさいみたいな励ましの内容だったと思います。
本人も頑張って親の予想以上の点を取ってくれて驚きました。手紙が効いたかどうかは不明ですが・・・
そのほか
寮生は土曜を除く毎晩7時過ぎから10時過ぎまで正味2時間半の義務自習があります。
勿論勉強以外は禁止されています。
息子はバレーボール部に入っており部活と勉強は普段から頑張ってやっているそうですが
ある日、練習で疲れた時、知らず知らずにウトウトしてしまったそうです。すると寮の先生に肩をポンポンと叩かれスーと椅子を抜かれたそうです。暫く立って勉強した後、先生に謝って椅子を返してもらったそうです。
もっと厳しい罰もあるようすがそれはおいおいご子息からうかがってください。

居眠りするくらいなら部活を辞めようとか考えないのかと聞くと、
「それは考えていない。きついけど楽しい。先輩も優しいし何しろ受験勉強の時から運動不足だったし中学に入ったら運動部に入ろうと決めていたんだ。高校生までは最低でも続けるつもりだよ。」と言いました。
さらに「それに運動して勉強すると就寝時間が来るとすぐに寝られるしホームシックになっている時間もないし他人のいびき等に悩まされることも無いのでいい事だらけだよ。」と申しております。

皆様も入寮した暁には運動部への入部を考えてみてはいかがでしょうか?
因みに去年優秀な成績で東大に合格した高校生も寮生で運動部でバリバリやっていたと聞いております。
函館ラサール学園の人間教育重視いわゆる文武両道と思いやりの心を育てる校風を考えると大変息子に適した学園に思えてなりません。
義務自習は寮生の学力の差がつく唯一の時間です。
進学塾では先生から課題を与えられて淡々とこなす受動勉強になれた生徒が多いですがここでは、自分で計画を立て実行する能動勉強が必要になってきます。特に英語は始めて触れる子も多く差がつきやすいみたいです。
学校や寮でもいじめに関してはしっかり目を光らせていてくださいますし、フェルミン校長先生や寮の先生方は親同様いやそれ以上に優しく、厳しく接して下さいますので自身は全く心配しておりません。
息子が居ない空虚感はありますが、学校や寮のホームページに学校の行事や寮での生活風景の写真などが頻繁に更新されます。
息子が写っている写真を見つけると家族中大騒ぎで見ておりますし、元気そうな我が子に安心したりしております。
かえって地元の学校に通うよりも親が学校内外の内容に精通できるように思えます。特に父親はそう思います。

もうひとつ申し上げたいのは、函館ラサール学園は全国規模の学校で特にここ関東支部は、お膝元の函館支部よりも多くなり、学校の大きな部分を占めております。
ほとんどの学校行事、入試、保護者会などは、PTAのボランティアでお手伝いさせていただいております。
お時間に都合が付く方は是非各種PTA委員に参加されてみては如何でしょうか。
情報の共有や、先生方との親睦に非常に役に立つのは間違いありません。
私自身、PTA活動に参加させていただいて新たなお友達が出来て、函館情報や部活動情報など広報だけでは知りえない事柄が沢山わかりありがたいと思っています。
ストイックに頑張る息子達への多少の応援の気持ちでもあります。
これがラサールスピリットに繋がってゆくものだと思います。

どうもありがとうございました。