「続ける」ための10のステップ(意志の強さは関係ない!)



「続ける技術 (石田淳 著)」によると

物事が長続きすることやすぐに挫折してしまうこととあなたの「意思」とは、何の関係もありません。
何かを続けることができない理由は、じつは二つしかありません。
続かない理由① やり方がわからない
続かない理由② やり方はわかっているが、「継続の仕方」がわからない

だそうです。最初は疑心暗鬼の中、本を読み進めていったのですが、徐々に説得力のある解説に興味が沸いてきました。これを覚えておくと、何かを継続したい時の意識の持ち方が変わってくると思います。詳しい内容は本で読んでもらうとして、ここでは簡単に要約して紹介します。

STEP 1. 行動を分析する

何かを続けるといった場合、ターゲット行動(標的となる行動のこと)は2種類あります。1つは、増やしたいと考えている行動。もう1つは、減らしたいと考えている行動です。まずはターゲット行動がどちらのタイプであるか適切に判断してください。

STEP 2. 先行コントロールで続けるための条件を整える

ターゲット行動が増やし続けたい行動の場合、ターゲット行動がおきやすい条件を整え、それを妨害するライバル行動の発生を抑えることになります。ターゲット行動が減らし続けたい行動の場合、ターゲット行動が起きにくい条件を整え、それを援助するライバル行動を発生しやすくすることが重要になります。

禁煙を例に取ると、ターゲット行動は「タバコをやめる」であり、ターゲット行動を起こしやすくする条件は「人が吸っているのを見る」「満腹になる」「お酒を飲む」などが該当します。ライバル行動は「真っ黒な肺の写真を見る」「タバコを吸っていて、周囲から嫌がられる」となります。

STEP 3. アフター行動リサーチからチェンジ行動を生む

アフター行動リサーチとは、ターゲット行動の結果、何を得るのかを分析することです。先ほどの禁煙を例にとると、タバコを吸うと「リラックスできる」「手持ち無沙汰を解消できる」などがアフター行動にあたります。次に同様の結果を得られる別の行動(これをチェンジ行動と呼びます)を考えます。「深呼吸する」「飴をなめる」などが考えられます。これらのチェンジ行動を促進することで、禁煙達成を目指します。

STEP 4. 行動のヘルプ(補助)

ターゲット行動を増やしたい場合、ターゲット行動を少しでも促進するための環境を整えます。ランニングを続けたいのであれば、ランニングウェアをすぐに着られるよう用意しておくことが行動のヘルプにあたります。

ターゲット行動を減らしたい場合、ターゲット行動を少しでも抑制するための環境を整えます。禁煙したいのであれば、灰皿を捨ててしまうことが、喫煙行動のヘルプを減らすことになります。

STEP 5. 動機付け条件

ターゲット行動を増やしたい場合、何か行動の結果メリットを受けられるようにすることが大事です。平たく言えば「ご褒美」ですね。ランニングをする場合、食前ではなく、食後に行動することで、食事というご褒美が動機付けになります。

ターゲット行動を減らしたい場合、ターゲット行動を動機付ける条件を減らす工夫が必要です。いつも観ているドラマ番組がジョギングを邪魔するのであれば、ドラマ番組をビデオ録画することなどがそれにあたります。

STEP 6. 行動のハードル

ターゲット行動を増やしたい場合、ライバル行動を遠のけることで、行動のハードルを低くすることができます。英会話の勉強を続けたいのであれば、漫画本を奥に深くにしまい、英語の教本を手前に配置することがハードルを低くすることに繋がります。

ターゲット行動を減らしたい場合、行動のハードルをできるだけ高くすることが重要です。勉強したいのにテレビ番組が邪魔するのであれば、いっそ図書館に行ってしまうなどの行動が効果を発揮します。図書館から自宅に帰ってテレビを見るのは実にハードルが高い行動となります。

STEP 7. ラストゴールとスモールゴールの設定

最終的なラストゴールを明確に決めてください。その後、中間目標となるスモールゴールを定めてください。達成可能な甘い目標が継続力を生み出します。

STEP 8. 公開する

明確な目的・目標を定め、周囲に公開しましょう。他人の目に触れることで、中途半端なことはできなくなります。

STEP 9. 数値化と計測

目標は数値化し、計測して日々確認できる環境を作ることが重要です。その際、時間軸を強く意識するようにしてください。

STEP 10. チェック

最後は、日々進捗状況を確認することです。ここでは行動の増減を確認するだけで十分です。効果が出ていないとすれば、ターゲット行動の選定自体が間違えている可能性があります。その場合は STEP1 からやり直してください。

まとめ

いかがでしょうか。以前紹介したアリストテレスの名言にもある通り、継続は力なり!ですね。

We are what we repeatedly do. Excellence then, is not an act, but a habit.

我々は、繰り返し繰り返し何かをするものです。卓越した業績というものはある瞬間の行為ではなく、繰り返し行う習慣である。

もっと知りたい方は 「続ける技術 (石田淳 著)」 をどうぞ。

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