双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

謹賀新年

|雑記|



元旦の朝。猫らと顔付き合わせて、新年の挨拶などしてみるも、
案の定、平素と変わらず。そうか、そうだよね。
と猫らにいつも通りの食餌を供す。この徹底、羨ましくある。
昨年末に新調したシャツに、二十数年物のダッフルコート、
最後にタータンチェックのマフラーをくるっと巻いて、
昼前に支度して家を出て、いつもの小さな御社に詣でる。
柏手ふたつして、地味な願い事して、眼下を見やれば、
見慣れたつまらぬ街並みと、凡そ正月らしからぬ様子に
ふうっと溜息のひとつも付きたいよな心持ちとなるも、
冬の晴れ空の下。ぴんと引かれた地平線が一本。
紺青色を帯びた少し明るい海の佇まいに、清々と心洗われた。
人の行いはさて置き、自然の在り様だけは凛と変わらぬ。
そっと心に仕舞い、正月の記憶と留めて坂を下った。


新年明けましておめでとうございます。
この新たな一年が、皆様にとって善き年となりますよに。
引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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