ぷいぷい！（２）

ぷいぷい2! (MF文庫J)
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主人公の新木陣の苦闘の暮らしは続く！　魔法のランプの魔神となって現れた同級生の座堂シエラはあいも変わらず超傲慢。しかしペルシャ娘で剣の魔神・シエラの登場や、陣の年下の妹分の存在が微妙に気になりだすシエラ。ツンデレ猫かぶり娘の心理の動きが楽しい「ぷいぷい！」２巻です。新しい魔法も出るよ！ 必殺ゴーレム魔法でみるみるうちに陣の部屋が泥だらけに！・・・ってあれ？　やっぱり２巻も「感謝ゲージ」の上がらない展開でスタートです！

といったあおり文句で正しいのかどうか分かりませんが、とにかくぷいぷいの２巻です。表紙イラストは結構可愛いですよね。
１巻辺りではまだまだでしたが、２巻に入ると主人公の新木陣の突っ込み性能がかなり強化されていて、誰に対しても（妹分除く）容赦がない舌鋒を発揮するところが素敵です（え？）。相手がシエラだろうが敵妖魔だろうが関係ありません。

「古生代デボン紀から中生代白亜紀末の地層で発見される化石で、オウムガイのような殻をもった頭足類の名は？」
「えーと……。ダ……ダイナマイト？」
「狙ってるんじゃなきゃ、ある意味、希有な才能だな」

静かにこき下ろす姿にしびれます（え？）。

あと何気にストーカー気質とバイト三昧の生活で身につけた特殊技能でシエラを追い回す副会長・氷室江利子がちょっと変人でいいですね。しかしあまりにもバイトの経験数が多いので、一つの仕事が長続きしない人なのでは？などと勘ぐってみたり。男子寮の寮長と女子寮の寮長の男尊女卑／女尊男卑の対立も実にあほです。両方ともとてもあほなのですが、女性寮長の方が好きなのは、やっぱり私が男だからでしょうか。それとなぜか発生する事になる執事とメイドのロシアの正統 （執事カフェ）vs イギリス伝統（メイドカフェ）の争いも変で楽しいです。けど、ちょっと後半なし崩しになっちゃったのが惜しいとか思った。ちゃんと白黒つけて欲しかったというか。

シエラの正しく典型的とも言える、お嬢様、高慢ちき、尊大、浪費家、ツンツン、な感じはやっぱり高め安定といったキャラクターでいいんですが、それを受けて流してなお平然とするだけのパワーがある主人公がこの話の魅力です。素敵・・・（え？また？）。
欲を言えば、あとちょっと余計なうんちくを交えつつ、シエラの普段の豪華絢爛で優雅な生活ぶりと、魔神で呼ばれでいる時のヘロヘロだめっぷりを対比するみたいな描写があるとなお笑えたかな。

この巻も星３つかな。いずれにしてももう３巻まで読んじゃったし。