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法華狼の日記

2008-07-24 流行っているみたいなので便乗してみる

[][][]作画オタがアニオタの彼女に作画アニメ世界を軽く紹介するための10本

アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本が元ネタ。

作画アニメを10本ずつ著名アニメーターが提示するという企画が実際『WEBアニメスタイル』であるわけだが……

まあ、どのくらいの数の作画オタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、

「作画オタではまったくないんだが、しかし自分の作画オタ趣味をアニオタ的に黙認してくれて、その上で全く知らない作画の世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」

ような、作画ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、作画アニメのことを紹介するために見せるべき10本を選んでみたいのだけれど。

(要は「WEBアニメスタイル」の正反対版だな。彼女に作画アニメを布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として)

あくまで「入口」なので、時間的に過大な負担を伴う3クール、4クールのアニメは避けたい。

できれば劇場版アニメ、長くても2クールにとどめたい。

あと、いくら作画アニメ的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。

特撮好きが『原子怪獣現わる』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。

そういう感じ。

彼女の設定は

スタッフ知識はいわゆる「クリエイター」的なものを除けば、アニメディア程度は見ている

サブカル度も低いが、頭はけっこう良い

という条件で。

まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。


新世紀エヴァンゲリオン

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「庵野以前」を濃縮しきっていて、「磯以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。爆発も2種類だし。

ただ、ここで作画トーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。

この技法過多な作品について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報を彼女に伝えられるかということは、作画オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。


妄想代理人』、『映画ONE PIECE オマツリ男爵と秘密の島

アレって典型的な「作画オタクが考えるアニメオタクに受け入れられそうな作画(そう作画オタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの

という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。

「作画オタとしてはこの二つは“アニメ”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。


プラネテス

ある種の作画オタが持ってる無重量アニメートへの憧憬と、谷口監督のオタ的な作画修正へのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもな

「ライトオタ的なカッコよさ」を体現する中田栄治

「ライトオタ的に好みなキャラ」を体現する千羽由利子

の二人をはじめとして、作画オタ好きのするカットを毎話にちりばめているのが、紹介してみたい理由。


SAMURAI7

たぶんこれを見た彼女は「The八犬伝だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。

この系譜の作品がその後続いていないこと、これがアメリカでは大人気になったこと、アメリカならアフロサムライになって、それが日本に逆輸入されてもおかしくはなさそうなのに、日本国内でこういうのが作られないこと、なんかを非作画オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。


映画ドラえもん のび太の恐竜2006

「やっぱりアニメは子供のためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「河童のクゥと夏休み」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかける渡辺の思いが好きだから。

断腸の思いで抑えに抑えてそれでもキャラが違う、っていう作画修正が、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「演技する」ということへの諦めきれなさがいかにもアニメーター的だなあと思えてしまうから。

のび竜2006の作画枚数を俺自身は使い過ぎとは思わないし、もう削れないだろうとは思うけれど、一方でこれが福富や芝山だったらきっちりレイアウトコントロールしてしまうだろうとも思う。

なのに、各所に頭下げて迷惑かけて枚数を使ってしまう、というあたり、どうしても「自分の物語を形作ってきたものが捨てられないオタク」としては、たとえ渡辺がそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。作品自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。


『太陽の王子 ホルスの大冒険』

今のアニオタで東映動画見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。

コナンよりも前の段階で、宮崎や大塚のアニメ技法はこの作品で頂点に達していたとも言えて、こういうクオリティの作品が労働運動していた時代にかかっていたんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなくアニメーター好きとしては不思議に誇らしいし、いわゆる宮崎駿監督作品でしか宮崎を知らない彼女には見せてあげたいなと思う。


『御先祖様万々歳!』

押井の「目」あるいは「絵づくり」を作画オタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。

「終わらないOVAを毎日見る」的な感覚が深夜アニメには共通してあるのかなということを感じていて、だからこそ『創聖のアクエリオン』異世界はうつのみやさとる以外ではあり得なかったとも思う。

「祝祭化したサプライズを生きる」という作画オタの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「作画オタクの気分」の源はうつのみやキャラデザインにあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。


ユンカース・カム・ヒア

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。

こういうアートアニメ風味の大平晋也パイロットをこういうデザインで映画化して、それが非作画オタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。


桜蘭高校ホスト部

9本まではあっさり決まったんだけど10本目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的に藤岡ハルヒを選んだ。

ガイナから始まってボンズで終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、YOUTUBE以降の中村豊MAD時代の先駆けとなった作品でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。

というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。

pr3pr3 2008/07/25 11:57 たいへんたの間ませていただきました。これはどちらが原型でどちらがパロディなんでしょうか。
「コナンよりも前の段階で」のくだりでは爆笑してしまいました。ヒロイック・ファンタジー版も書けそうな。

BigHopeClasicBigHopeClasic 2008/07/25 14:49 ほっけさんがこれに乗るとは予想もできなかったです。

hokke-ookamihokke-ookami 2008/07/26 01:22 pr3さんへ。
元ネタのリンクを張り忘れていました。コナンは元ネタにもあるのですが、元ネタに言及しなかったことで笑えたのなら、結果的に価値ある失敗だったな、とか自分をなぐさめておきます(笑)。

BigHopeClasicさんへ。
けっこう便乗好きですから。
いわゆる「ねーよw」的な扱いを受けている元ネタではありますが、意外と自分趣味語りのテンプレートとしては、よくできていると思っています。“内容でなく長さというパッケージング”“新しい中に古いもの”“オタクとしての自分語りの道具”“地雷の中の地雷”という視点で、それぞれ1作品ずつという塩梅が不思議とうまい。
あと、自分語りの痛さを客観視しているフリができる(苦笑)文脈がブログ界隈で確立してますしね。

kac62kac62 2008/07/26 15:13 「The八犬伝だよね」と言える彼女に、作画アニメを軽く紹介していく自信がありません。
あとのび太の恐竜2006の部分が、改変ネタである事を忘れてしまうほど感極まってしまいました。

hokke-ookamihokke-ookami 2008/07/27 05:10 >「The八犬伝だよね」と言える彼女

「クレヨンしんちゃんだよね」と言わせた方が、おそらく多くの人には意味が通じたでしょうが、それだと異様性が伝わらないので、わからなければ検索してくださいという気持ちで……
ただ、もともとアニメオタクで、それも声優オタクや時代劇オタクと兼任している女性だと、意外と見ている人も少なくありません。もちろん該当する回には激怒していることが多いですが(笑)。

>のび太の恐竜2006の部分

上映時間の長さより、修正をのりこえた個性に(作画オタクにとっては)制作者の熱意が伝わってきやすいですからね。

BigHopeClasicBigHopeClasic 2008/07/27 07:58 >いわゆる「ねーよw」的な扱いを受けている
それにしても、既存オタのありようというか枠組みをずらそうと試みつつ、その説明の中では既存オタにわかりやすくという意図なのか既存の議論類型に乗っかったまま、というテクストがオタクの中にああいうヒステリーを起こさせるというのは、結構再発見でした。
やっぱりオタクという人種は枠組みの外、というものを嫌がるのでしょうね、本能的に。

m-birdm-bird 2008/07/27 09:13 あれれ、ノエインがないよ!

hokke-ookamihokke-ookami 2008/07/28 08:36 BigHopeClasicさんへ。
>やっぱりオタクという人種は枠組みの外、というものを嫌がるのでしょうね、本能的に。

「枠組みの外」自体には強い興味があると思うんですね。ただ、「枠組みの外」からの刺激のうち、欲するものと不快なものを最初から選別してしまおうとする……
最初の元ネタが批判されたのは、「枠組みの外」を求めるそぶりをしながら、かなり都合のいい前提を用意していることに無自覚だった……たとえば「彼女」からオタクの嗜好に合わなそうな「テレビまんが」の感想を聞こうとかいう発想が見えなかったため。まず彼女が知っているアニメの感想を聞くのではなく、自分が選んだアニメの感想を聞こうとする態度が実際ID:kanose氏らから批判されていたわけですから。

m-birdさんへ。
自分で作った制約として、できるだけ制作会社がかぶらない名前をあげようとしまして、『創聖のアクエリオン』でサテライト作品が出たので、最終的に外しました。二番目に入れる案も考えていましたが、元ネタと監督を合わせるという趣向を優先。
……もう一つ、地雷の箇所に入れようかとも思ったのですが、「これは爆死したよなあ」と自分で書いて胸がはりさけそうになったのでやめました。
DVD−BOX発売、および赤根監督の監督業復帰が嬉しい今日このごろです。遅れて見ているので感想は書きませんが、ちゃんと作画アニメになっているところも嬉しい>『鉄腕バーディー』

BigHopeClasicBigHopeClasic 2008/07/28 09:30 >都合のいい前提を用意していることに無自覚だった
「アニメ世界を紹介する」というタイトルがよくなかったのでしょうね。
実際に言っていたことは「(自分の)アニメを見せることで、アニメを語らず、自分も語らず、沈黙のうちに自分自身を紹介することだ」だったのですから、そこをもっとタイトル段階から明確にしておけば無用の軋轢は避けられたようにも。

hokke-ookamihokke-ookami 2008/07/29 07:56 >「アニメ世界を紹介する」というタイトルがよくなかったのでしょうね。

そうでしょうね。このタイトルは、後のまとめで“「彼女」の話を聞きたいのだから「俺」は黙っているつもり”といった感じに説明したことと、決定的に矛盾しています。
確かに、最初から「一般人の彼女にアニメを使って自分語りするための10本」といったタイトルをつけた方が、態度の矛盾を批判される可能性は低かったでしょう。

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