法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

自民党と民主党とは究極の選択でも何でもない

「カレー味のウコンかウコン味のカレーか」*1といった比喩で表現されたりもするが、それほど上等な選択ですらないだろう。大同小異であることは当然として、どちらが政権を取っても極端には良くも悪くもならないだろう。
そう、民主党が失政をするとしても、真綿で首を絞める程度のゆるやかなものになるはずだ。政権を取った後は、圧倒的多数派としてふるまおうとしても、それが他国にまで通用するはずがないし、政党内で意見を調整する必要がある。安倍普三が首相時代に自身の思想を封印せざるをえなかったように。
だから問題はウコンだかカレーだか判別つかない危険物ですらなく、たとえるなら「カレーライスかライスカレーか」くらいの、はてしなく無意味に近い二者択一なのだ。延々とカレーライスを食べていればライスカレーを食べたくなるだろうが、それで変わるのは名前や形状がせいぜいで、栄養価や味が本質的に異なることはない。
実のところ、真に究極の選択をせまられているわけではないのだ。馬鹿馬鹿しくも大同小異な選択肢だけを、まるで重要な二者択一かのように提示されて、良くも悪くも正直に悩んでいるだけ。つまるところ、選択肢が二つしか存在しないように感じられる責任は、日本国民一人一人にもあるのだ。


もちろん、多数決のわずかな差違を拡大し、連帯責任を取らせる小選挙区制という制度問題も無視はできないが……それで利益を得ていた自民党が大敗するのは自業自得としか感じられないし、むしろ支持率が回復できないと気づいた時にどうして小選挙区制をやめようと行動なかったのか自民党へ問い質したい気分すらある。


そんなこんなで民主党の大勝には「だからいわんこっちゃない」と不快感しか持てなかった。落ちてほしい議員に限って当選しているし。

*1:カレーには実際にウコンが用いられるものだが、そういう話ではなく、ただ特定単語の記述を避けたい気分なだけ。