法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

尖閣諸島衝突事件の映像を漏洩した元海上保安官が、ボンクラなブロガーになっていた

様々な読むべきエントリを紹介する*1というライブドアのサイト「BLOGOS」に、問題の元海上保安官ブログが掲載されている。
反日と言論の自由

現在、反日国家の中国、韓国、北朝鮮には言論の自由がないという共通点がある。

韓国については、異論のある方もおられるかもしれないが、こと日本に関しては言論の自由はないと言っても間違いではないと私は思う。

とにかく何が何でも日本が悪いというイメージを植え付けるために、教育、報道、政治、スポーツ等の場で歴史の捏造等あらゆる手段で日本を貶めるための行為を行っている。

そして、日本のアニメを放映する際には、日本語の表記を自国語に変え、登場人物は全て自国名、そのためクレヨンしんちゃんドラえもんマジンガーZ等は韓国のアニメであると信じている子供が多い。(著作権の問題等で制限をすることができると思うのだが)

いつ情報だ。
たしかに日本文化の輸入が禁じられていた時代は、日本の作品と知られないような改変が通例だった。しかし、そろそろ過去の話である。
http://www.kr.emb-japan.go.jp/people/rel/meeting/meet_20060321_8.htm
上記のように金大中大統領が文化開放政策を決めて以降、1990年代末から段階的に日本からの公式な輸入が認められていった。もちろん現代の韓国アニメファンは日本製と知った上でアニメを見ている。


それにアニメを輸入した国で独自に改変が加えられることは、過去の韓国にばかりとどまる話ではない。過去から日本でも多くの改変が行われてきた。
たとえば『チキチキマシン猛レース』に登場する犬ケンケンは、北米オリジナルでは笑うだけで台詞を発しないし、そもそも名前はマットレーだ。他にも登場マシンやキャラクターは日本向けに名前を改変されている。
最近でも、日本製玩具を海外でアニメ化した『トランスフォーマー』シリーズが岩浪美和音響監督によってアフレコ時に脚色され、登場人物の性別*2から物語展開まで様々な改変がくわえられた。シリアスなムードの物語を無理やりスラップスティックに改変したため、激しい賛否両論の声がある。


北米でも過去には様々な日本製アニメが独自の改変を加えられて放映されていた。一例として『宇宙戦艦ヤマト』が『スター・ブレイザーズ』というタイトルで、登場人物の民族性を漂白した状態で放映された。
周囲に合わせる態度は日本独特の美徳と主張したのは誰だったか - 法華狼の日記
ポケットモンスター』は児童向け作品であるため様々な改変が加えられ、放映されなかった話数も多かった。ところどころ映像まで作り直されている。
★ぽけもんで いんぐりっしゅ★
それでも『ポケットモンスター』のアニメは人気を集め、特に初代の映画は北米で大ヒットをとばした。どれだけ改変しようとも、その作品を輸入し公開するということは、対象の文化をそれなりに評価しているということだろう。


上記のように簡単に調べることもしないまま、元海上保安官歴史認識問題へ言及する。

中韓のように日本人が他国内のことまで立ち入る必要はないが(本当はそうしたほうがいいのかもしれないが)、問題はそれを第三国にまで波及させようとしていることである。

具体的には、ロビー活動により捏造した慰安婦問題に関してマイク・ホンダという日系議員が提出した対日非難決議が議会で可決されたり、自殺したアイリス・チャンが書いた「レイプ・オブ・南京」を下敷きにした映画が製作されたりした。(レイプ・オブ・南京の信憑性については語るまでもない)

対日非難決議が可決したのは、慰安婦問題が捏造だと主張する意見広告「THE FACTS」が逆効果だったためも大きいのじゃないかな。
Gazing at the Celestial Blue 米下院に提出された非難決議案共同提案者の増加努力
ちなみに信憑性が薄い情報にもとづいた映画は、日本でも無数に作られている。南京事件を題材にした外国映画へ対抗するため作られた映画『南京の真実 七人の死刑囚』とかね。


さらに元海上保安官は、日本で認識されている中国の情報へ、さまざまな批判をくわえる。どれもろくに根拠を示さずに。
中国に対しての認識

*中華文明幻想・・中国は四千年の歴史を持ち偉大な国で、日本は中国から文化を教わった。
・古来より日本と中国は対等である

いちからか? いちからせつめいしないとだめか?
朝鮮半島から日本が文化を学んだことを否定する論説は何度か見かけたが、さすがに中国から文化を学んだ歴史を否定する意見は初めて見た。日本の支配者層が中国に権威づけてもらった歴史として、漢委奴国王や足利義満勘合貿易といった出来事を学校でも習うはず。
各国各地域はそれぞれ固有の文化を持っていて、優劣をつけられないという考えならば原則として正しいけどね。

自虐史観・・昔、日本は中国に対して極悪非道な行いを行った。

南京事件通州事件。嘘で塗り固めた歴史

日本の傀儡政権軍が日本人を虐殺した事件は、日本の軍隊が起こした事件の反証にならない。たとえ相手国が極悪非道の行いをしたと批判できたとしても、自国が極悪非道な行いをしたことと相殺はできず、ともに批判されるべきというだけ。

*中国市場・・中国市場は巨大で日本経済はこれに頼らないと生きていけない。

・本当は、言うほど大きくない。現在も人件費が高騰中。

 旅行者、中国→日本<日本→中国。対中貿易は日本の貿

 易額の数パーセント。

 中国に頼らなくとも他に市場はある

 (インド、ブラジル等)

いつ情報なのだろう。日中貿易が総額にしめる比率は、たとえば2004年で16.5%となっている*3
他にある市場へリスクを分散させることは正しいと思うが、第1位*4の貿易相手国を即座に捨てられるほど日本の経済に余裕はないと思うが。

*中国は大国・・中国は人口13億人の大国なので恐ろしい。

・寄せ集めの侵略国家。万里の長城の北はおろか、満州

 チベットウイグル、モンゴルは中国ではない。

他の項目もそうだが、自ら反論対象を選びながら、全く話がかみあっていない。寄せ集めの侵略で13億人の大国になったからこそ、恐ろしいと考えるべきではないのか。
だいたい侵略してえた地域がその国家のものではないと考えるなら、日本だって尖閣諸島の帰属どころか沖縄県や北海道を失うことになる。満州が中国ではないとまでいうなら、東北も無理になるんじゃないかな。

と思いますが、間違っていたらご指摘ください。

全項目が間違っていて、ちくいち指摘するのが面倒なレベルだった。
こんなのでも掲載する「BLOGOS」がひどいと考えるべきか。それとも機密映像を流出させテレビ番組のパネリストに呼ばれる元海上保安官が、どういうレベルの人間かを教える有益な情報と考えるべきか。

*1:http://blogos.com/about/に「ネットメディアが"情報発信・議論のきっかけ"としてマスメディアに対抗しうる存在になるための土壌づくりを行い、ブロガーの"エントリが読まれる可能性"を広げ、読者は無数に存在するブログの中から"読むべきエントリ"を見つけることができるプラットフォームを目指します。」とある。ただし内容の正確性は保証せず、ライブドアの見解と同一ではないとの断りもある。

*2:男児向け玩具を売るため、女性キャラクターは売れにくいという判断もあった。

*3:http://www.jri.co.jp/page.jsp?id=4507

*4:2010年以降、輸出入ともに米国の順位を追いこして、20%前後の比率をしめている。http://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html