法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドキドキ!プリキュア』第20話 クリスタルの導き!王女様のもとへ!

マナとレジーナの呉越同舟……というには、もともとの仲が良すぎるか。どちらかというと、もともと意識している相手と二人っきりになってしまい、距離を縮めるという展開。
そういえばシリーズ初代の第42話でもプリキュアが閉所にとらわれたことがあったな。あのころは二人しかプリキュアがいなかったから、一人で閉じこめられただけだったが。


特に凄い展開ということはなく、最も驚いたのは次回予告後の情報公開ではあったが、オーソドックスな展開を自然にこなせていたとは思う。
婚約者の騎士はプリキュアより体力で劣るとか、ジコチュー誕生の経緯を省略するとか、情報を絵で見せる描写の多さは良かった。

『宇宙戦艦ヤマト2199』第11話 いつか見た世界

冒頭でドメル艦隊の活躍を見せて、その力を印象づけつつ、ヤマト以外にもガミラス帝国と戦う勢力がいることを示す。手描き作画された対ガミラス艦の質感が良い。
しかしドメル描写は、あくまで初登場の顔見せ。本編では、共同作戦のために艦内へむかいいれたガミラス兵の処遇に悩み、たがいの距離をちぢませながら、ガミラスとの最初の接触で何が起きたのかをふりかえっていく。


これまで公式発表ではガミラスが侵略してきたとされていたが、実は地球側から戦端を開いていた……という展開そのものは嫌いではない。
日中戦争や太平洋戦争を想起させることで、戦艦大和がモチーフになっている作品根幹部分のエクスキューズとなっている。実際、艦内で上映されている広報映画も、日本の戦時中ニュース映画のような演出だ。
ただし、どんでん返しとしては古典的すぎて、意外性が感じられない。それでいて前回に伏線もなく情報が出てきたため、口頭で説明されるだけでは唐突感がある。しかも戦端を開いた経緯が、どう見ても無能な上層部個人の責任に集約されており、今後に葛藤を描くためには深みが足りなさそうだ。
今回で説明を終えず、いずれ上層部の内実やガミラス側の動きなども描いていってほしいところ。


このシリーズらしく、終盤では個人的な感情での独断行動もある。そこでおこなわれるのが女性パイロット同士の航空戦というところが現代的で面白い。
一昔前であれば、おそらく男同士の決闘か、せいぜい男女の戦いとして描かれたことだろう。