Hatena::ブログ(Diary)

法華狼の日記

2014-07-10

[][]日本の女性アニメ監督

女性監督が珍しいという主張への反論として、@氏が商業アニメの監督をならべていた。

業界では珍しくない女性アニメ監督 - Togetter

ときたひろこ タッチ (1985)

森脇真琴 ハイスクール!奇面組[劇場版] (1986)

四分一節子 うる星やつら 怒れシャーベット(1988)

須田裕美子 ちびまる子ちゃん(1990)

加瀬充子 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY(1991)

島崎奈々子 腐った教師の方程式(1995)

佐山聖子 はりもぐハーリー(1997)

玉野陽美 ちびねこチョビ/ちびねこコビとおともだち(1998)

岩崎知子 ニャニがニャンだー ニャンダーかめん(2000)

小坂春女 伝心 まもって守護月天!(2000)

宮崎なぎさ シスター・プリンセス RePure(キャラクターズ) (2002)

寺本幸代 アニメ古典文学館(2003)

今千秋 ひぐらしのなく頃に(2006)

山本沙代 ミチコとハッチン(2008)

いしづかあつこ みんなのうた 月のワルツ(2004)、青い文学シリーズ 蜘蛛の糸(2009)

山田尚子 けいおん!(2009)

松本理恵 映画 ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?(2010)

池田洋子 映画スイートプリキュア♪とりもどせ!心がつなぐ奇跡のメロディ♪ (2011)

山本蒼美 この男子、宇宙人と戦えます。(2011)

渡邉こと乃 のらのらの〜ら (声優バラエティー SAY!YOU!SAY!ME! 内) (2011)

黒田成美 映画 スマイルプリキュア! 絵本の中はみんなチグハグ!(2012)

かおり 流れ星レンズ(2012)

高雄統子 聖☆おにいさん(2012)

数井浩子 エウレカセブンAOユングフラウの花々たち―(2012)

内海紘子 Free!(2013)

吉村愛 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(2013)

山粼みつえ 八犬伝 -東方発見異聞-(2013)

田頭しのぶ DIABOLIK LOVERS(2013)

出合小都美 銀の匙 Silver Spoon(2014)

青井小夜 オレん家のフロ事情(2014)

あげられていない範囲では、福島敦子監督もいる。たしか監督名義の仕事はオムニバス短編の表題作『GENIUS PARTY』くらいだが、女性アニメーターとしても忘れてはいけない名前。

微妙なところはEunYoung Choi監督。日本を中心に活躍しながら名義としては『ピンポン THE ANIMATION』の副監督くらいで、監督名義の『Wakfu』はフランスでの作品。

ReadMe!Girls!の日記・雑記: Wakfu Noximilien

あと、「初監督と思われる作品(自主制作は除く)のリスト」といいつつ、いしづかあつこ監督を『月のワルツ』から入れるなら、個人制作アニメやアートアニメ中心の作家が他にいるはず。思いつく範囲では、NHKの『テクネ』や『リタとナントカ』にも参加している中田彩郁監督も、商業作品に入る作品を手がけている。

今月の表紙 中田彩郁さん | ヨコハマ・アートナビ


ともかく名前のリストを見ると、なかなか壮観だ。1980年代まで数人しかいなかったことも事実だが、2000年以降の作品が目立つので、それなりに状況が変わりつつあることも確実だろう。

近年のものを見ると、東映女児向けアニメで劇場版を任されるケースと、新興アニメ会社で若手監督として起用されるケースが目立つかな。

菜々氏菜々氏 2014/07/11 10:13 近年の自主製作アニメの増加と技術向上と、女性アニメクリエイターの多さを考えれば、商業デビュー直前の女性アニメ監督は膨大な数になるでしょう。
ただこの現状は、
就職して企業に勤め収入を得ることが求められる男子学生に対し、
女子は収入が乏しくても感性や特技を生かした仕事をすればいい、という
「性別の役割分担」が根底にあるような気がして、
手放しに賛美していいかはちょっと保留します。

名無し名無し 2014/07/11 21:07 女性監督で問題なのが継続性というか、中々多作な人が現れない。
それこそ寺本幸代監督ですかね。OVAでも数本、劇ドラに実写映画のアニメパートですか。
数だけなら今千秋監督が頭抜けてますかね。人気シリーズを任せられているのが大きい。
やっぱりライト(スタッフの名前を知っているのがライトなのか怪しいですが)なアニメファンに知られる監督は少ないですよね。
話題の原作や予算が豊富な大作の監督に抜擢されるのもまずないですからね。

hokke-ookamihokke-ookami 2014/07/12 00:43 うわ、垣野内成美の監督作品をすっかり忘れていた……すでに漫画家という印象の強い作家ですが、もともと凄腕のアニメーターでしたね。


菜々氏さんへ
>「性別の役割分担」が根底にあるような気が

ええ、その指摘は重要だと思います。文化産業でマイノリティの活躍が目立つことの問題ですね。それに理想をいうならば、ことさら女性ということに注目されるまでもなく、個人としての能力だけで仕事をこなせる社会になるべきなのでしょう。
とはいえ、業界が改善している一端でもあろうと思います。


名無しさんへ
>女性監督で問題なのが継続性というか、中々多作な人が現れない。

やはり継続して活躍しているのは1980年代からベテランの加瀬監督や森脇監督ですね。
とはいえ、順調にキャリアを重ねている監督も何人かいらっしゃいますし、山田尚子監督などは話題作を手がけた結果となったこともあって、良くも悪くもアイドル視されたりしているようです。

>数だけなら今千秋監督が頭抜けてますかね。人気シリーズを任せられているのが大きい。

あまり作画の良くない会社で仕事していることもあって、私個人の作品評価は辛いんですけど(苦笑)、現場をまわす能力はあるんでしょうね。まさか東映の劇場作品をまかせられるとは思いもしませんでした。

>話題の原作や予算が豊富な大作の監督に抜擢されるのもまずないですからね。

とはいえ、東映が生え抜きとして松本理恵監督を推してプロジェクトを立ち上げたり(商業的には微妙な結果らしいですが)、そこも変化が期待できるところかと思います。

NakanishiBNakanishiB 2014/07/12 04:31  実際はどちらもあまり知識はないので印象ですが、実写映画の少なさに比べれば結構いるなと思いますね。この辺はまあ映画業界のほうに問題がありそうです。あと、脚本のほうがもっと早くから女性が活躍しているような感じです。外から入りやすいというのは大きいのでしょうが。
 しかし例えばマンガ家なら女性だということはほとんど何も特記すべきことではないですから、集団や組織というものに関わると社会の問題が出てしまうんだなと思いますが、菜々氏さんが書かれたようようなバイアスは「個人の才能」が発揮される職種でかえって出てるのもあるかとは気づきました。

 しかしアニメの脚本家少なすぎで…

hokke-ookamihokke-ookami 2014/07/14 04:32 >実写映画の少なさに比べれば結構いるなと思いますね。この辺はまあ映画業界のほうに問題がありそうです。

比較的に新しい文化産業であること、少女漫画などの流れで女性が参入しやすいことは当然として、分業できるため女性だけで職場を固めることが可能という側面も考えられるでしょうね。男性が多い職場だと、残念ながら現状ではハラスメントの危険度が増しますし、男尊女卑な風潮が残っていると女性監督の指示をきちんと聞いてもらえない……
実際に、下記のような女性アニメーターの意見がありました。ちょうど2年ほど前、下記エントリで逆の主張を紹介したのですが、そこから始まった論争で出てきたものです。
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20110713/1310572487
>>とはいえ、まわりでちょろちょろ聞くんですよね、セクハラ。ま、うちのスタジオは8割が女なんで、多分ほかのトコよりはマシだと思うんだけどね。

>アニメの脚本家少なすぎで…

速筆な人が多いですからねえ。何作品もかけもちしつつ、ほとんどの話数を手がけたりと。
ただまあ実写同様、脚本については男女の仕事量にほとんど差異を感じませんね。やはりひとりでできる場面が多いからなのか。

AKIYOSHIAKIYOSHI 2014/07/14 23:35 以前に取材でいしづかさんにお話を伺ったところ、
・エヴァ以降、アニメ業界を目指す女性が増えた(自分がその最初の世代。格好いいオシャレなイメージだとか。入ってたらそんなことはなく……(笑))
・マッドハウスは演出志望の女性を、制作進行ではなく、内勤中心で比較的体力負担の小さい設定制作としてキャリアを積ませる。
とおっしゃっていました。
上の表で、山本、いしづか、渡邊とマッド出身が並んでいるのは偶然ではないのです。クレジットから見るとおそらく東映もそれに近い育て方をしているような>松本・黒田

hokke-ookamihokke-ookami 2014/07/15 00:48 情報ありがとうございます。

>・マッドハウスは演出志望の女性を、制作進行ではなく、内勤中心で比較的体力負担の小さい設定制作としてキャリアを積ませる。

なるほど、きちんと育てる意思があったからこそ、才能を現場に送り出すことができたわけですね。いしづか監督が「月のワルツ」でマッドハウスに入りながら、『MONSTER』の最終回で少し絵コンテをやるだけだったり、思ったより演出に関わるまで長かったことについて、今さらながら納得しました。
加瀬監督の体力的な武勇伝などをムックなどで読んでいましたが、それを基準にしてはいけないことは、考えてみれば当然ですね。特異な人物だけが活躍する業界では、とりこぼされかねない才能が多すぎる。

スパム対策のためのダミーです。もし見えても何も入力しないでください
ゲスト


画像認証