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法華狼の日記

2015-04-03 上げたのは1日後

[][][]従軍慰安婦問題についての浅羽祐樹教授の見解がよくわからない

最初に、疑問点は三つ

新潟県立大学大学院で国際地域学研究科の副主任で、『韓国化する日本、日本化する韓国』などの著作があるらしいが、どれも未読。

主な疑問点は、条約と個人請求権言論への司法による制約、河野談話と強制連行の関係、この三つ。あくまでインターネットでの発言に対する疑問であり、著作と照合すれば解消される可能性はある。


個人請求権が消えたという日本政府の答弁は何か

最初に気になったのは、「SYNODOS」に掲載された荻上チキ氏とのラジオ対談抄録について。

慰安婦問題とは別個の徴用工問題について、韓国の判断が変わったと解説しているのだが。

「基本的価値を共有していない」韓国にどう向き合うか / 浅羽祐樹×荻上チキ | SYNODOS -シノドス-

日本の立場は、日韓が国交正常化する際の請求権協定で完全かつ最終的に解決されたというものです。


慰安婦問題とは異なって、この問題では、韓国政府も実は日本と同じ立場だったんですが、個人請求権は残っているという判断が司法で下されました。韓国最高裁で日本企業による賠償が確定することは確実視されています。


そうなると、やはり韓国は我々とは違った法体系で、自由や民主主義などの基本的価値を共有していない、という見方が確信に変わります。

個人請求権は残っているという司法判断が、日本の法体系とは異なるのだという。

しかし、たとえば中国人の強制連行をあつかった西松建設訴訟では、個人請求権を認める司法判断が出たこともあった。

中国人強制連行・西松建設訴訟/最高裁 請求権放棄で弁論

 原告側が逆転勝訴した二〇〇四年七月の広島高裁判決は、個人の請求権を認めています。

最高裁では原告が敗訴したが、裁判で損害賠償を求めることはできないものの、個人請求権そのものは残っていると解釈できるものだった*1。同日の中国人慰安婦訴訟も同じような判決で、個人請求権と裁判を起こす権利を切りわけていた。

中国人強制連行・「慰安婦」訴訟/“司法の役割放棄だ”/最高裁判決原告ら怒り 全面解決要求は続く

 小野寺利孝弁護士は判決について、「実体的な請求権はあるといいながら、裁判を起こす権利はない。政府に対する要求はできるが、裁判所に訴えを起こすのはダメだという、こんなばかげた判決は司法の自殺行為だ」と批判

もちろん浅羽教授も専門家らしく西松判決は知っており、ツイッターで過去に言及していた*2

これは浅羽教授が知らなかったという問題ではなく、知っていたはずなのに言及しなかったという謎だ。


あくまでラジオ対談は抄録なので、全体では日本の司法判断も言及したのかもしれない。

実際、2013年に浅羽教授が「SYNODOS」へ寄せた文章では、外交保護権を認める韓国司法の動きに着目していた。

「反日」化する韓国司法 ―― なぜ「解決済み」の問題が蒸し返されるのか / 浅羽祐樹 / 比較政治学 | SYNODOS -シノドス-

ところが、この文章についてのツイッターのやりとりで、浅羽教授は「一般論」という首をかしげる表現を使っていた。

実は日本政府も、協定で放棄させたのは外交保護権だけで、個人請求権は残っているという立場のはずなのだ。

参議院会議録情報 第120回国会 内閣委員会 第3号

○説明員(高島有終君) 私ども繰り返し申し上げております点は、日ソ共同宣言第六項におきます請求権の放棄という点は、国家自身の請求権及び国家が自動的に持っておると考えられております外交保護権の放棄ということでございます。したがいまして、御指摘のように我が国国民個人からソ連またはその国民に対する請求権までも放棄したものではないというふうに考えております。

参議院会議録情報 第121回国会 予算委員会 第3号

○政府委員(柳井俊二君) ただいまアジア局長から御答弁申し上げたことに尽きると思いますけれども、あえて私の方から若干補足させていただきますと、先生御承知のとおり、いわゆる日韓請求権協定におきまして両国間の請求権の問題は最終かつ完全に解決したわけでございます。

 その意味するところでございますが、日韓両国間において存在しておりましたそれぞれの国民の請求権を含めて解決したということでございますけれども、これは日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したということでございます。したがいまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません。日韓両国間で政府としてこれを外交保護権の行使として取り上げることはできない、こういう意味でございます。

はたして政府委員の答弁は「一般論」なのだろうか。個人請求権そのものを放棄させることができないという認識は、日韓政府で共有されていると解釈するべきではないのか。

さすがにこの答弁を浅羽教授が知らないはずはないだろう。だからといって、日韓政府の見解の違いを実際より大きく見せかけたいわけでもないはずだ。

なぜ外交保護権ではなく個人請求権の段階から見解が異なるかのように主張するのか。


我々と同じ自由で民主的な国とは何か

「SYNODOS」のラジオ対談妙録では、言論や政治活動に対する韓国司法の動きも指摘されている。それぞれの程度は異なるが、たしかに良い動きではないと思う。

産経新聞前ソウル支局長の起訴や、朴裕河さんの『帝国の慰安婦』という本の発売禁止処分、憲法裁判所による左派政党の解散といった例が続くと、我々と同じ自由で民主的な国なのかという疑いの念を持つのは自然だと思います。

しかし、この後に浅羽教授が語るのは、韓国側にも「ルール」があるという指摘だけ。連続しているが方向性の異なる三つの動きについて、ひとつひとつ妥当性を論じてはいない。


そもそも「我々」と比べるならば、日本司法の動きも検討しなければならない。

歴史研究でいうなら、百人斬り裁判はどうだろう。名誉棄損されたはずの人物が自発的に百人斬りを吹聴した新証拠も発掘され、当然のように原告は敗訴したわけだが、原告代理人だった稲田朋美弁護士は与党政調会長になり、報道したメディアへの非難をつづけている。

【歴史戦】稲田朋美・自民党政調会長 「慰安婦の次はぜひ『百人斬り報道』の訂正を」「首相70年談話は何も心配ない」(1/5ページ) - 産経ニュース

誰でもできる告訴と司法判断は異なるというなら、2013年の『NHKスペシャル』の「アジアの"一等国"」に対する裁判はどうだろう。やはり地裁では原告が全面敗訴していたが、高裁では原告の訴えを一部認めてしまった。

「人間動物園」で踊る「黒いヴィーナス」が踊る - 法華狼の日記

南京事件の手記に対して、名誉棄損が認められたこともある。戦友が遊ぶように中国人を殺した目撃談に対して、地裁と高裁と最高裁の全てで原告が勝訴した*3

Azuma Trial & Nanjing Massacre: 東史郎裁判と南京大虐殺

比べてみると、韓国司法は「我々と同じ自由で民主的な国」の程度に近づいているようにさえ感じられる。逆に、朝日新聞の従軍慰安婦報道に対する複数の訴訟を思えば、これから日本社会が目指そうとする「自由で民主的な国」の程度はいっそう危ういものだ。

これらの日本の裁判について、浅羽教授は知らなかったのか、知りながら無視する理由があったのか、妙録ゆえとりこぼされたのか、そのどれだろうか。


また、日本の加害を指摘する言論ではなく、否認する言論に対して名誉棄損が認定された裁判もある。東中野修道著作と出版社に対する訴訟だ。ここで被告を弁護したのも稲田弁護士だった。

だから言わんこっちゃない|みどり共同法律事務所

東中野教授の論述内容があまりに低レベルだったため、東京地裁の判決では「被告東中野の原資料の解釈はおよそ妥当なものとは言い難く、学問研究の成果というに値しないと言って過言ではない」とまで断罪されたほどであった。

この事件においても、地裁・高裁・最高裁はすべて夏淑琴さんに対する名誉毀損を認定した。

たしかに東中野著作は酷評されてもしかたない内容であり、私としても原告を支持する。司法以前に言論空間で排除されるべきだったと思うが、それが難しかったのではしかたない。

同じように韓国司法も妥当性は個別に問い、その上で傾向を論じることが望ましいだろう。浅羽教授は日本語訳される前から『帝国の慰安婦』の原著を読み*4、著作内でも紹介したという*5

しかし複数の初歩的な誤認が指摘されていることを浅羽教授は知っているのだろうか。

日本政府は『帝国の慰安婦』における明らかな間違いに訂正を申し入れたりはしないのかな? - 思いつきのメモ帳

「歴史戦」ウォッチ: 「和服・日本髪の朝鮮人慰安婦の写真」とは?/『帝国の慰安婦』私的コメント(1)

「歴史戦」ウォッチ: 『帝国の慰安婦』における「平均年齢25歳」の誤り/『帝国の慰安婦』私的コメント(2)

これらは誤認ではないと判断するのか、それとも誤認に気づきつつも紹介する価値はあると思ったのか。むろん私自身は未読なので紹介の妥当性を判断できないが。


河野談話が認定した強制とは何か

浅羽教授は2015年2月5日のBSフジ『プライムニュース』に対して、下記のような感想をツイートしている。

「朝日新聞誤報問題にのみ終始したのは残念でした」*6と感想を終えているが、他に気になるところはなかったのだろうか*7

ここで不思議なのは、河野談話が「広義の強制性」のみを認めているかのような表現と、強制連行と広義の強制性をつなげる表現だ。実際に河野談話を読めば、官憲による強制募集も認めている。

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話

慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。

逆に「強制」という言葉は、募集時や移送時ではなく、日本軍が設置や管理をおこなった慰安所にのみ使われている。

また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。

河野談話における「広義の強制性」は慰安所での問題もふくめていると考えるべきだろうし、そうなると強制連行は強制性の一部分であって同一視はできない。


ツイートをさかのぼって読んでいくと、2014年8月に、河野談話と強制連行の関係について「WEB新書」を書いたことを公表し*8、簡単な解説を加えていた。

先述の2015年2月のツイートと比べてみると、ますます浅羽教授の認識がよくわからない。「強制連行」と呼ばれるべき行為は何なのか、それを河野談話自体で認めているのか認めていないのか。

たしかに私も河野談話検証報告について感想を書いたが、あたかも記者会見でのみ強制連行を認めたかのような説明に困惑させられた。もちろん記者会見でのみ強制連行が認められたわけではない。

従軍慰安婦証言を否定しても河野談話をゆるがすことはできないことが、検証報告書で明らかにされた - 法華狼の日記

実際は朝鮮半島における事例が見つけられないだけで、オランダから資料が提供されていたことを報告書では解説していない。アジア女性基金にからんでは複数国家へ言及しているのに、強制連行の解説においては韓国との関係にしぼることで、意図的にか無能ゆえか誤解をまねいたのだ。

河野談話が出た時に「強制連行」が確認されていなかったと浅羽教授がいうのは、いかなる根拠によるものか。

まさか朝鮮半島にかぎった募集方法の議論を、河野談話全体と混同したわけでもあるまい。文言調整で談話内で「強制連行」という言葉を用いなかったのに、記者会見の質疑で認めたことに着目しているのだろうか。しかし狭義としても広義としても「強制連行」と解釈されるべきことが談話内でも認められている。

記者会見で官房長官個人が強制連行を認めただけで日本政府は強制連行を認めていないという事実誤認が、今も流布されている。浅羽教授の表現は、その誤認に酷似している。


ちなみに朝鮮半島における業者による募集も本来は「強制連行」と呼ばれていた。これは朝日検証でも指摘されていたし、吉田清治著作でも業者が労働者を募集した事例を「強制連行」とみなしていた。

吉田清治『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』を読む - 法華狼の日記

民間人が騙して募集することを「強制連行」にふくめ、それが官斡旋より多かったことも明記している。

軍官憲による強制募集が従軍慰安婦問題を構成する必要条件だったことが、はたして一度でもあるのだろうか。

朝鮮半島における強制連行の意味をせばめて否認できるようにしてから、あたかも必要条件であったかのように時間をさかのぼって誤認させただけではないか。そう私は疑っている。


最後に、朝日検証と浅羽教授の相対性

浅羽教授は朝日検証に対する『週刊現代』のアンケートに回答していたが、掲載されたのは一部だけだったという。

それで誤解されたためか、ツイッターで回答の全体を記述していた。

ただし回答の文章についても「どっちでも読めるように書いている」*9と注釈しており、全体についても字義どおりに解釈するべきではないのかもしれない。


まず自由記入欄で下記のように回答したのだという。

検証するべき対象は他にあるといいつつ、2007年までは日韓間のやりとりで終わっていたかのような表現を使っているのは、浅羽教授の興味関心がそこにあるからのように感じられる。

また、研究が未発達だった時期に朝日新聞が吉田証言を報じたことが「大失態」につながったというなら、現在の歴史研究の知見にてらしあわせて事実誤認が指摘されている『帝国の慰安婦』を紹介した浅羽教授も「大失態」にならないよう注意するべきだろう。ただ新聞と学者のどちらに信頼性が求められるかというと、意外と議論がわかれるところではあるが*10


また、アンケートのQ&Aには下記のように回答したのだという。

なぜ間違いに気づかなかったのか、意図的な捏造であるか、誤報が程度の影響を与えたか、それらを検証するなら同時代の報道や研究と比べなければならないはずだ。

宮澤総理訪韓直前の軍関与報道は、強制連行の直接の証拠としては報じられなかったし、吉田証言とも関係ないはずだ。

3-4 「慰安婦」問題は『朝日新聞』の捏造? | Fight for Justice 日本軍「慰安婦」―忘却への抵抗・未来の責任

記事の焦点は、それまで日本政府が旧日本軍慰安所について国としての関与を否定してきたにもかかわらず、「軍の関与」が明らかになったことに当てられています。同朝刊三一面、また同日の夕刊に掲載された記事についても同様で、記事本文と研究者、関係者のコメントのなかに日本軍「慰安婦」の「強制連行」という単語は一度も用いられておらず、発見された資料から明らかになったことを正確に報じています。唯一、朝刊一面の「従軍慰安婦」についての用語解説で「主として朝鮮人女性を挺身(ていしん)隊の名で強制連行した」とされているだけです。

研究をふまえた用語解説部分のみに「強制連行」と記述された。そしてその用語解説は吉田証言に立脚したものではない。

強制連行 自由を奪われた強制性あった:朝日新聞デジタル

 当時は慰安婦関係の資料発掘が進んでおらず、専門家らも裏付けを欠いたままこの語を使っていた。秦郁彦氏も80年代半ば、朝鮮人慰安婦について「強制連行に近い形で徴集された」と記した

なぜ軍関与報道で強制連行の「証拠」が「大筆特書」されたと浅羽教授はいうのか。そのような誤解をまねいたということが問題だというなら、なぜ自身は意図的に「どっちでも読める」ような回答を週刊誌へ送ったのか。

同時期に報じた他紙や研究者と比べれば、むしろ時間を要さなかったという解釈もできる。

それはさておき、浅羽教授自身が自由記入で「強制連行の有無はすでに国際社会では主要な争点ではない」と書き、慰安婦問題についても朝日の捏造ではないと答えたはずだ。誤報部分が主要な争点にはなっていない過去の報道について、なぜ取り下げに時間を要した検証が必要だと思うのか、それがよくわからない。


きっと浅羽教授は専門家として韓国の政治状況にはくわしいのだろう。しかし日本の政治状況については言及する範囲をせばめ、韓国との差異を強調しているように感じられる。

また、従軍慰安婦問題への言及についても粗雑な表現が多い。被害者救済を研究対象にしないのは自由だとしても、ところどころ事実認識が危ういように感じられる。

むろん、専門家として充分な根拠と責任をもって主張しているだろうと期待している。だからこそ感じた疑問点を簡単に列挙することにした。

*1日中友好協会(日本中国友好協会):−協会声明−中国人戦争被害者訴訟の最高裁判決・決定と今後の闘いについて

*2ツイッターアカウントは@

*3:ところで、証言者の訃報記事などでは原告の実名を著書で出したとある(http://web.archive.org/web/20060111051646/http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/fu/news/20060104k0000m060063000c.html)。しかし実際には一部兵士は仮名となっていたと被告支援者はいう(http://www.jca.apc.org/nmnankin/img-Y07121324.pdf)。たまたま第1版第1刷が手元にあるが、たしかに107頁の加害者は「西本」と記載されている。これが本当に仮名だとすると、実名を記載したと報道された理由は、よく知らないのでわからない。

*4浅羽祐樹@新潟4年目さんのツイート: "朴裕河(@parkyuha)『帝国の慰安婦:植民地支配と記憶の闘争』をソウル南大門のカフェで読書中。"

*5Twitter / ?

*6浅羽祐樹@新潟4年目さんのツイート: "「絵」としては、ガチンコのタイマン勝負で面白いキャスティングでしたが、朝日新聞誤報問題にのみ終始したのは残念でした。#primenews"

*7ぼやきくっくり | 朝日OB若宮啓文vs櫻井よしこ 朝日慰安婦誤報問題「プライムニュース」よりの番組書き起こしを信じるなら、副官通牒報道について「軍の関与というのは、悪い業者がいて、女性をだましてはいけないとかですね、日本軍の名前を騙ってはいけないという、意味の関与なんですよ」などと櫻井氏は事実誤認している。

*8:拙稿として紹介されている河野談話で慰安婦を決着できなかった訳─検証結果で見えた談合、旧思考(e-World) - WEB新書 - 朝日新聞社(Astand)だが、「談話の根拠とされた慰安婦に対する聞き取り調査結果については、裏付け調査が行われていないばかりか、遅くとも調査終了の前日には談話が既に起案されていて、真相解明とは程遠いものだった」といった冒頭の記述が確認できる。しかし慰安婦に対する聞き取り調査結果以外の根拠をもって河野談話が提示されたと解するべきである以上、真相解明とは無関係にあつかわれたという表現が正確であろう。むしろ聞き取り調査が談話の根拠であったという過去の報道が「誤報」と明らかになったといっていい。

*9浅羽祐樹@新潟4年目さんのツイート: "いちいち自分で註釈するのもヤボですが、どっちでも読めるように書いているわけですよ。「取りもどす」とかね、キーワードをそのまま使っているわけです。"

*10:もちろんツイッターでの信頼性は期待するべきではないだろう。朝日検証が公表された時、buveryさんのツイート: ".@amneris84 宮沢訪韓直前に朝日新聞の植村記者が記事を書いて、その後宮沢首相のお詫び行脚、河野談話となり、事情の分からないままで公式文書を出したことが、その後の趨勢を決めました。だから、記事は日本の自民党政治家への効果を持っていbuveryさんのツイート: ".@amneris84 木村、浅羽の両氏によると、近年強制連行から人権問題へ枠組みが変わっています。それももっともなところもあるのですが、英語での論評を見る限り、細かい理解などなく、20万人を強制連行して性奴隷とした、と堂々と書いてあるのでといった事実誤認をふくむツイートを否定せずリツイートしている。前者は「宮沢訪韓直前に朝日新聞の植村記者が記事を書いて」というところ、後者は「木村、浅羽の両氏によると、近年強制連行から人権問題へ枠組みが変わっています」が問題をふくんでいる。

hokke-ookamihokke-ookami 2015/04/04 22:17 根本的には、韓国の動きばかり注目していて、比較している日本は建前の姿しか見ていないのではないか、という疑念が主題です。
日本は韓国に対して否認しているだけではなくて、かつて安倍晋三議員がインドネシアについてデマを流していたこととか、河野談話発表時に狭義の強制性の資料が見つかっていたことを安倍政権が否認していることとか、どう思っているのか聞いてみたいです。
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20141009/1412892916
まあ最初は興味深い記事を書いているなと思い、少しずつ読んでいくと首をかしげる部分が多くなって、その「どっちでも読めるように書いている」文章を読解しようとするとエントリが無暗やたらと長くなってしまいました……こういうエントリを書くと、どうしても気が重い。
あと注記でひとつ指摘しただけですけど、たぶん専門分野と重なるはずの従軍慰安婦問題について、明らかな誤認を多くRTしているのは、専門家として危ういんじゃないでしょうか。

DaDa 2015/04/05 00:19 著作を読みもしないで長文を書くのはさすがに時間の無駄では。

hokke-ookamihokke-ookami 2015/04/05 00:58 そうですね、ツイッターは書き捨てであって単独で妥当性を論じることはできないという考えはありますね。
浅羽教授もそれっぽいツイートをしていました。
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20150404/1428162719
単独で論じるのが無駄な文章を浅羽教授はSYNODOSに掲載したと認めたなら、とりあえず私としては安心できます。

残念なのはSYNODOSにそのような断り書きがなかったことですね。
それ単独で判断するのは時間の無駄な文章だと断り書きするよう、Daさんからも浅羽教授にたのんでくれませんか?

hokke-ookamihokke-ookami 2015/04/05 01:24 興味深いのは、著書を読まなければ浅羽教授の発言の妥当性は論じられないと、複数の人間が主張していること。いや一般論としてそういう考えがあるとは思いますよ。

id:mori-yoshiroさんへ
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20150403/1428152618
>韓国政治の専門家に対してただの歴史修正主義右翼のオタクに過ぎないはてサヨが著書も読まずに重箱の隅をほじくるの図。この夜郎自大にはさすがにこっちが恥ずかしくなるなw

もちろん私は専門家への信頼感は失わないようにしています。秦郁彦氏に対しても、です。
このエントリにおいても次のエントリにおいても、その態度自体は崩していないつもりです。それでも不充分だというなら、その批判は甘受します。
ちなみに、下記のブコメと比較してみますと……

http://b.hatena.ne.jp/entry/b.hatena.ne.jp/entry/mojimoji.hatenablog.com/entry/20140915/p1
>なお歴史学もデュープロセスとは関係ないので吉田清治証言のウソを32年間放置し続けても慰安婦問題の本質には影響を与えるものではないという事ですねわかりますw

1.朝日新聞だけが歴史学の領域ではない。そうではないというなら、朝日検証で重箱の隅をほじくろうとした浅羽教授も「夜郎自大」になる。
2.吉田証言を資料集や著作で採用しなかった吉見義明教授だが、1990年代に時期や場所を編集したという吉田証言をひきだし、ある共著では否定すべき加害証言として言及している。
3.真偽ふたしかという評価を朝日新聞は1997年の特集でくだしており、検証不充分という評価はありえても「放置」という評価はありえない。

NakanishiBNakanishiB 2015/04/05 11:07  どうも、賠償に関する法的問題については私には最終的に判断できないかったのですがあえてスターを押したのでコメントします。三つの批判点があるのにこれに集中するのもまずいですが。
 (そもそもエントリー自体読んでいるか怪しい人々はおいておいて)ブクマでrna氏が述べたような差が両国の司法にあるとして、それを根拠に「我々とは違った法体系で、自由や民主主義などの基本的価値を共有していない」と言えるかです、それについてのいかなる判断もないまま「疑問が確信になるのは自然です」と言ってしまう、これを専門家として肯定しているととるのは聞き手の誤解だから責任はないといえるのか。ブクマで法的問題について意見を書いた方々はそのようなふるまいについてどう判断しているのか知りたいですね。

 それを踏まえて「新聞と学者のどちらに信頼性が求められるか」ということになるのですね、アカデミックな世界の内部で学術的正確さを担保するということは当然ですが、その上でネットだけでなく一般媒体での発言なども含みますがそこでの自らの専門分野につながる発言には専門家はどこまでの責任や正確さが求められるかですね。浅羽氏は「悪魔の代弁人」として相手の考えかたを知ることを提唱するけれどそれならばなおさら徹底して自らが所属する社会から距離をとる必要があるけれどそれを出来ていないと見えるのですね。それでは読者、視聴者に自分は相手のことをバイアスなく知ってるという誤った思い込みを与えてしまう。だから普通の専門家以上に責任があるはずなのですがそこがどうにもできていないよう振る舞いがしばしば見える。もし現在の振舞い方が日本社会で影響持つための限界なのだとすれば日本社会が詰んでいるような...。曽野綾子氏へのインタビューもした荻上氏がどう考えているのかも知りたいです。

 しかしツイッターがメジャーになってからのますますの本音への居直りには困ってしまいます、それがマスメディアにも影響しあっている。曾野綾子が「新潮45」で居直ったことと並行しているでしょう。影響力のある人、専門家にも広がっているのが。これについてはちょっとどうしょうもない感じがして困っています。では失礼しました。

hokke-ookamihokke-ookami 2015/04/06 00:39 >ブクマでrna氏が述べたような差が両国の司法にあるとして

いや、id:rna氏とid:allezvous氏のコメントは、それ自体はそのとおりだと認識していますよ。ただ、それらのコメントだけでは私のエントリと正確な対応をしていません。
第一の疑問については、賠償をめぐる日韓の司法判断に差異があること自体は私も事実だと認識しています。これが「興味深い記事を書いているな」と最初に思ったとコメント欄に書いたゆえんです。むしろ「外交保護権」という言葉を用いた後者のSYNODOS記事に対しては、妥当なものであるという前提でエントリを書いています。
エントリを逐語的に読んでのとおり、存在しない差異を浅羽教授が「捏造」したとか「誤報」だとかいう表現は使っていません。私が疑問に思ったのは、差異を「強調」し、政府委員の答弁を「一般論」と表現したことです。
それでも第一の疑問しか持っていなかったなら、たかだか「強調」しただけのことに疑問を表明はしなかったと思います。第一、第二、第三と段階をふむように首のかしげがひどくなり、朝日検証についてのアンケート回答でエントリを書くことを決めました。朝日新聞に求めた要求水準の高さを知ったので、ある意味で安心して浅羽教授に疑問視をぶつけたのです。

>いかなる判断もないまま「疑問が確信になるのは自然です」と言ってしまう、これを専門家として肯定しているととるのは聞き手の誤解だから責任はないといえるのか。

ええ、それは第一の疑問でも明記していない要点ではありましました。日本の「自由や民主主義などの基本的価値」は、はたしてそれほど誇れるものなのか、そしてそれを記事内で検討しないことに妥当性はあるのか。
第二の疑問として「我々と同じ自由で民主的な国なのかという疑いの念を持つのは自然だと思います」を引用したことと、第三者のツイートを引くことの煩雑さがあって、エントリでは省略しましたが。

実は、第一の疑問と第二の疑問は、かなり私と重なる疑義がすでに向けられていたのです。
まずSYNODOS記事に対して、id:usi4444氏やH_Nobunaga氏が下記のようなツイートをし、それらをふくめた批判的なツイートを浅羽教授が連続RTした後で1ツイートだけ反応していました。

https://twitter.com/usi4444/status/579229638758535168
>個人賠償問題はどこでも起きているし、民主化が進んだ韓国の司法の独立に基づく判決を理解不能なら、日本の「基本的価値」の理解に関しても再考すべきなのにそれに言及しない浅羽祐樹氏。
https://twitter.com/H_Nobunaga/status/579230825528438784
https://twitter.com/H_Nobunaga/status/579232096985612289
https://twitter.com/H_Nobunaga/status/579235446485454848
https://twitter.com/H_Nobunaga/status/579236397854277632
>"個人請求権は残っているという判断が司法で下されました。韓国最高裁で日本企業による賠償が確定することは確実視されています。そうなると、やはり韓国は我々とは違った法体系で、自由や民主主義などの基本的価値を共有していない、という見方が確信に"
->暴論でしょ(^^;;
>少なくとも僕の周りの韓国人の誰と話しても、民主主義と自由主義の基本的価値観は変わらない。民法の体系や国際法の解釈はそりゃ違うだろうが、憲法の根本的価値観は同じ。韓国の裁判所が、個人請求権は国家請求権とは別に残されてる、とした価値観はそんなに日本人が基本とする価値観から離れてない。
>産経新聞の支局長うんぬん、発禁処分うんぬん、とニ氏は韓国の司法制度の異質性を言ってるけど、憲法判例みれば日本の最高裁だって政府や世論におもねることなんて常だったわけだし、日本の検察なんてポピュリズムそのものだよ。たいした違いはない。
>韓国の司法制度がどうの、という人はまず日本の司法制度がなんぼのものか、メディアの自由度に至ってはどんなことになってるのか、みたらどうだろう。その上で、法制度の後進的な運用は、決して日韓の憲法が根本におく基本的価値観の後進性を示すものじゃない点を確認すべき。
https://twitter.com/YukiAsaba/status/579236775459045377
>韓国の司法制度や司法政治に詳しい人が多いなぁ…

浅羽教授のツイートはH_Nobunaga氏の「憲法の根本的価値観は同じ」「法制度の後進的な運用は、決して日韓の憲法が根本におく基本的価値観の後進性を示すものじゃない」あたりを指した皮肉(?)なのでしょう。
しかし読んでのとおり、H_Nobunaga氏の主張の根本は「日本」のありかたです。基本は「日本人が基本とする価値観」についての疑義であり、「まず日本の司法制度」「メディアの自由度」を問いかけているわけです。エントリで議事録を引用したように、たしかに日本国内での議論もいろいろあって、「日本人」の価値観を基盤としたH_Nobunaga氏の論については、さほど的外れなものとは感じません。
usi4444氏のツイートはNakanishiBさんもごぞんじのようですが、まさしく日本の「基本的価値」に「言及」していないことを重視する内容ですね。浅羽教授の皮肉(?)が対応するのは「民主化が進んだ韓国の司法の独立に基づく判決」という部分でしょうか。

むろん、H_Nobunaga氏ら私とで考えの違いは複数あります。韓国の法制度についてや、政治の動きについての解説は専門家として一定の信頼性をもっています。
そもそも私が疑問視したことについて浅羽教授が考慮していないとは思っていません。あくまで記事内で検討がなされていないから、記事内で検討がなされていないという評価をしました。朝日検証に求めた要求水準と比べると、まったく検討を書かないというのは……
そしてさらに浅羽教授が『帝国の慰安婦』の紹介者であることから、むしろ第二の疑問で司法の判断が妥当であった場合の話を展開していったわけです。

>その上でネットだけでなく一般媒体での発言なども含みますがそこでの自らの専門分野につながる発言には専門家はどこまでの責任や正確さが求められるかですね。

ええ、もちろん論文や著作ほどの信頼性は求められないとしても、専門家としての肩書きで公表した発言には一般人より責任をもつべきだし、そうした発言を単独で評価されることもしかたない……という考えは「自然」なものでしょう。

>なおさら徹底して自らが所属する社会から距離をとる必要があるけれどそれを出来ていないと見えるのですね。それでは読者、視聴者に自分は相手のことをバイアスなく知ってるという誤った思い込みを与えてしまう。

ええ、自由や民主性を疑うべき韓国のエピソードには俗情との結託ばかり感じられます。そうした俗情を持つ読者が引きよせられるのも「自然」だと思います。
それらのエピソードを導入として韓国単独で論じるならいいのですが、日本の対比は自明視して同種のエピソードがないかを検討せず、それがアンバランスに見える。

NakanishiBNakanishiB 2015/04/06 18:41 どうも丁寧な返事ありがとうございます。そもそもこのエントリーで批判していることは何かということがわかってない人たちがブクマコメントしてそこに法的な問題については意味のあるrna氏とallezvous氏のコメントが重なっているので補足が必要かなと思ってコメントしました。司法判断が分かれていること自体は自明なのですが、徴用工の賠償の司法判断のような国際法が絡む人道的にもセンシティブな論点をここでこんな形で例にしていいのかと。例えば「親北朝鮮とされた左翼政党の非合法化」は暴挙であり、私自身もちょっと驚いたのですが、そもそも韓国の置かれた状況の元での「韓国は我々と同じ自由で民主的な」法治をしてないって言う人々はこれを悪い(立憲主義やリベラルデモクラシー、基本的人権に反している)と思っているのでしょうかね?



>自由や民主性を疑うべき韓国のエピソードには俗情との結託ばかり感じられます。
>日本の対比は自明視して同種のエピソードがないかを検討せず
>朝日新聞に求めた要求水準の高さを知ったので、ある意味で安心して浅羽教授に疑問視をぶつけたのです。
>専門家としての肩書きで公表した発言には一般人より責任をもつべきだし、そうした発言を単独で評価されることもしかたない……という考えは「自然」なものでしょう。
 このつながり方がほんとにまずいのですよね、書いていることが有益でないとか興味深くないというわけではないのでなおそらです。allezvous氏の5日のエントリーへのコメントに従ってむしろこの結論を最初に載せそのあとに理由を書いたほう良かった気もしますね。浅羽氏としては山のように来る反応にいらだってはいるのでしょうが、普通の専門家ですらなく、政治的なイシューの啓発のための振舞っていることを自分でおっしゃているのですからネットや一般媒体はもちろん、公開されているツイッターが注目されるのは仕方がないのですがね。まあ浅羽氏自身がある意味当事者であるからこそという原因があるのはわかりますが単なる専門家以上の役割というのはそこまでの自覚の上でやらなければいけないはずなのですが。では失礼しました。

hokke-ookamihokke-ookami 2015/04/07 00:57 >徴用工の賠償の司法判断のような国際法が絡む人道的にもセンシティブな論点をここでこんな形で例にしていいのかと。

まあ、研究者として倫理や道徳をはなれて「ゲーム」の「ルール」について話しているのだ、みたいな気分なのかもしれません。

https://twitter.com/YukiAsaba/status/584890612056395776
https://twitter.com/YukiAsaba/status/584892507445559296
>@rna 政治や外交をゲームにたとえるのは一般的な方法なのですが、それだけでも「不謹慎だ」ととらえられることもあるようですので、なかなか難しいです。ご高評くださり、ありがとうございます。
>@rna 政治外交の世界では「正解」よりも「均衡解」が重要であるというのが持論です。研究者がそれを強調するのかというのは別途あるのですが、ツイートやシノドス、新書などはそういうメディアですので。
https://twitter.com/YukiAsaba/status/584903081210417153
>目的が異なるとしか… RT @yasugoro_2012 学者としてメタあるいは分析の言葉を用いておられるというのは分かるんだけど、例えば元「慰安婦」や元「徴用工」あるいは彼らに共感を示す市民のいる場所には着地してくれないんだろうなあとなんとなく思う。

しかし「ゲーム」の「ルール」として考えると、朝日検証に対しては「正解」を判定しているんですよね。たとえば「お門違い」はカギカッコにくくってすらいない。
不誠実であっても全く朝日が自紙検証をおこなわないか、むしろ他紙への熱心な批判だけおこなうことが、より「重要」な「目的」となるんじゃないですかね、浅羽教授のゲーム観ならば。


>そもそも韓国の置かれた状況の元での「韓国は我々と同じ自由で民主的な」法治をしてないって言う人々はこれを悪い(立憲主義やリベラルデモクラシー、基本的人権に反している)と思っているのでしょうかね?

そういう人々には、とにかく韓国人が困れば嬉しいというタイプがいらっしゃいますから、何ともいえませんね……
たとえば、韓国の大統領は基本的にろくな末路をむかえないというコピペがあるのですが、軍事独裁時代の暗殺や退任後の不正追及による自殺に混じって、金大中の収監がならんでいたりするのです。
http://plaza.rakuten.co.jp/soutarou2/10016/

>allezvous氏の5日のエントリーへのコメントに従ってむしろこの結論を最初に載せそのあとに理由を書いたほう良かった気もしますね。

もう手遅れですけど、週刊誌へのアンケート回答を最初に引用すれば、著作を読まないことへの非難がこれほど来なかったかもしれませんね。
実は浅羽教授に悪い先入観を持れたないよう後回しにして目立たなくした意図がありまして、同時に私の疑問が強い批判でないことを示すため最初に著作未読と明らかにしたのですが、その効果が出すぎてしまったのかもしれません。
結果として、著作を読めというコメントこそがエントリすら最後まで読んでいないことを示唆するという、意図しない皮肉を生んでしまいました。

>浅羽氏としては山のように来る反応にいらだってはいるのでしょうが、普通の専門家ですらなく、政治的なイシューの啓発のための振舞っていることを自分でおっしゃているのですからネットや一般媒体はもちろん、公開されているツイッターが注目されるのは仕方がないのですがね。

ネットジャーゴンを多用して感想を積極的にRTし、何度となく好意的な読者に話しかけている。そうやって人気を集めようとすれば、望まぬ反応が来るのは予期されたことですね。まあ、望まぬ反応をした一人である私がいうのも良くないかな……

NakanishiBNakanishiB 2015/04/09 18:25 rna氏のTL調べたらそもそも私がブロックされていることに気づきました(^_^;)。調べなおすとかなり強い語調でツイート引用よしたりして批判しているんですよね。ここまで強くというのは記憶になくて。どうやら私にも少し責任があるようです。偉そうにはいえないですね。泥縄の知識しか持たない私をどうしようといいんですがそうでない意見もあるのでね。rna氏の疑問にもきちんとは答えていないのですが...

>不誠実であっても全く朝日が自紙検証をおこなわないか、むしろ他紙への熱心な批判だけおこなうことが、より「重要」な「目的」となるんじゃないですかね、浅羽教授のゲーム観ならば。
 そういうことになりますね。それ以上の目的が前提としてあるならそれをはっきりさせないと浅羽氏にとっても読者にとってもまずいのですが、ネット的であるとはいえますか。とりあえずですいません。

SuiSanSuiSan 2015/04/10 01:20 先日の長文、推敲したらもっとタイトにまとめることが出来ました。
こちらのエントリの方が話題的に適切かと思いましたので、再度投稿させて頂きます。

■政治話法と政治学者■
「日韓条約で、個人請求権は、解決済み」という言明には複数の意味が同居している。

「日韓条約で」
1a「日韓条約単体で」
1b「締結を受けて講じられた特別措置法を以って」

「個人請求権は」
2a「政府間で外交を通じ個々人についての賠償を請求する権利のみ」
2b「個人が各々国内訴訟を通じて賠償を請求する権利も」

「解決済み」
3a「権利自体が放棄された」
3b「権利自体は消滅していないものの日本国内的には事実上勝訴の見込みはなくなった」

これら複数の意味の同居が「日韓条約で、個人請求権は、解決済み」という政治話法を可能足らしめている。

この言明を日本政府が答弁として用いる場合、その意味するところは実は「1a日韓条約単体で、3a権利自体が放棄されたのは、2a政府間で外交を通じ個々人についての賠償を請求する権利のみだが、1b締結を受けて講じられた特別措置法を以って、2b個人が各々国内訴訟を通じて賠償を請求する権利も、3b権利自体は消滅していないものの日本国内的には事実上勝訴の見込みはなくなった」という内容である。

この条約解釈に基けば、たとえ「締結を受けて講じられた特別措置法」によって「日本国内的には事実上勝訴の見込みはなくなった」としても、「個人が各々国内訴訟を通じて賠償を請求」する「権利自体は消滅していない」のだから、個人が各々国内訴訟を起こすことに何ら問題はないし、まして斯様な特別措置法なき韓国国内での訴訟については全く非難される謂れなどないはずである。

しかし訳知らぬ市井の人々にとっては、往々にして「日韓条約で、個人請求権は、解決済み」という言明は「1a日韓条約単体で、2b個人が各々国内訴訟を通じて賠償を請求する権利も、3a権利自体が放棄された」という意味に受け取られてしまう。こちらの方が自然言語としてのニュアンスに近いからだ。これが「解決済みなのに……」といった具合に原告らの法的不当性を錯視させ、本来なら無用であるはずの反感を募らせる一因となってるわけだ。

そして恐らく浅羽氏の示す複数の見解間の「よくわからない」齟齬も、斯様な複数意味の混同に基いている。
この混同が無自覚ならば学者として余りに素朴、自覚的ならば日本政府の政治話法と同様に不誠実である。

浅羽氏に日韓条約をめぐる理解を妨げ混乱に資する意図がないのであれば、この「日韓条約で、個人請求権は、解決済み」という言明に同居している複数の意味内容の区別を改めて確認し、学者として整理し公言すべきである。誤解を招くような表現を用いるなら、意味内容の差異にきちんと留意を促すべきなのだ。

加えて「政府も司法も一貫して堅持してきた」という評価も学者としては不誠実である。

例えば、ウォーカー判決以降の日本政府及び裁判所の条約解釈は「1a日韓条約単体で、2b個人が各々国内訴訟を通じて賠償を請求する権利も、3a権利自体が放棄された」へとシフトしつつある。これは極めて大きな解釈変更であるにも関わらず「日韓条約で、個人請求権は、解決済み」という字面上は同様の言明で表現することで、過去に示されてきた日韓条約解釈及び他の条約群への解釈と「一貫」している、と言い抜けることが可能なのである。

こうした営みこそが法解釈であり政治というものだ、と言われればそれまでではあろう。
しかし、政府が定義して用いる意味内容と、市井の人々が素朴なニュアンスとして想起する意味内容とのギャップが、戦後補償問題をめぐる混乱の一端を担っているわけである。

なれば学者として為すべき仕事は、斯様に「日韓条約で、個人請求権は、解決済み」という言明をめぐっては「字面上は同一」でも「複数の意味内容を含み、都合よく使い分けられている」こと、また「字面上は不変」でも「最近になって意味内容を変化させてきている」ということを整理して知らしめ、市井の人々の募らせる無用な反感の解消に資することではないのか。もし学者までもが政治話法に乗っかって、日本の政府や司法が辿ってきた条約解釈を、何ら留意なく「一貫して堅持してきた」などと評するのみなら、更なる混乱を招くのみであろう。


以上です、度重なる連投まことに失礼致しました。

rnarna 2015/04/12 12:00 今更ですが、idコール通知見逃して(表示漏れ?)通知メール用のアドレスのゴミ掃除してて言及に気付きました。コメント欄の流れを全然把握していませんが、立場表明を求められていましたので、その点だけ。

NakanishiB さん:
>>ブクマでrna氏が述べたような差が両国の司法にあるとして、それを根拠に「我々とは違った法体系で、自由や民主主義などの基本的価値を共有していない」と言えるかです、それについてのいかなる判断もないまま「疑問が確信になるのは自然です」と言ってしまう、これを専門家として肯定しているととるのは聞き手の誤解だから責任はないといえるのか。ブクマで法的問題について意見を書いた方々はそのようなふるまいについてどう判断しているのか知りたいですね。<<

浅羽氏は以前から韓国の司法制度は「法の支配」の原則を踏み外しているのではないか、というような趣旨の事を前から言っていて、その流れで「疑問が確信になるのは自然です」と言っているのでしょう。そのあたり、こちらの記事がわかりやすいと思います。

http://synodos.jp/international/5342

そういった評価の妥当性については僕には判断はつきませんが、今の韓国の体制がどうであろうと、日本人が日本が過去に犯した人権問題に対する向き合い方は変わるべきではないと思っているので、だから何? という気はします。

ただ、例えば慰安婦問題について、浅羽氏は、日韓基本条約とアジア女性基金で法的にも外交的にもスジは通したとみなされるべき、と考えているようなので、そういう立場に立つならば、あとは韓国の態度の問題だ、となるのでしょう。

しかし僕は、アジア女性基金はもっと評価されていいとは思いつつも、例えば立場が逆だったらあれで決着とみなせるか? とてもそうは思えない、という立場ですので、日本は国として問題にちゃんと向き合いきれていない、日本の道徳や倫理を基準にしても不十分、だから、韓国のルールとかそれ以前の問題でしょう、と思っています。

NakanishiBNakanishiB 2015/04/13 19:18 rnaさん
>コメント欄の流れを全然把握していませんが、立場表明を求められていましたので、その点だけ。
 とりあえず私はrnaさんに立場表明を求めてはいません。それはrnaさんのツイートを読む前からです。コメントの意図についてはすでに書きましたが
>そもそもこのエントリーで批判していることは何かということがわかってない人たちがブクマコメントしてそこに法的な問題については意味のあるrna氏とallezvous氏のコメントが重なっているので補足が必要かな
 ということです。


>浅羽氏は以前から韓国の司法制度は「法の支配」の原則を踏み外しているのではないか、というような趣旨の事を前から言っていて、その流れで「疑問が確信になるのは自然です」と言っているのでしょう
 うーん、浅羽氏自身の主張いることと彼の言う日本での受け止め方は実にしばしば混交されていて浅羽氏の主張が何なのかはなはだわかりにくいです。ご提示された文章もそうで最近のシノドスのインタビューもそうです内心はそう思っているのかと推測しても彼の主張として扱ったらいや違うと批判されそうで困ります
 を読んでもそうなのですが、はじめはひたすら「日本人はこう思っているかもしれない」なのにいつのまにか(韓国の憲法に従って裁判所が判断すると)「法の支配」に反しているという判断がなされているのですよね。で一般の日本人の思っていることの真偽はほんとはどうなのよと思うんですがそれは示さないんですね。
>貿易依存度が92.7パーセントを占める韓国(外務省アジア太平洋局日韓経済室「韓国経済と日韓経済関係(PDF)」2013年7月)にとって、契約履行に対する信頼性を確保することには死活的な国益がかかっている
 日本はかかってないから安心ってことなんですかねということはさておき、「契約履行に対する信頼性」と「法の支配」はイコールではないと思うんですが、浅羽氏自身が例に出している親北朝鮮とされた左翼政党の非合法化のように、「法の支配」という用語にその国がおおむねは額面どおり機能するリベラルデモクラシーの体制であるかというニュアンスが強いことを考えると自身の使う「法の支配」が何を意味するのかはっきりさせてほしいものです。韓国は90年代の寸前まで紛れもない独裁体制にあっただけに現実に問題を抱えているしレッテル貼りが信じられやすいですから。上記のような意味での「韓国は法の支配がない」という考えを蔓延させ続けるのが彼の言う「ゲーム」や「均衡解」に役に立つのやらです。木村幹氏とかもそうだけど解説を受けるとかえって我々は正しいんだやつらは間違っているということだけ受け取ってこれだけはやららなければまずいはずのことをはすっとばしている光景を見かけるんですよね。
 こういうことは似た様なものならアメリカなどにも見かける現象ですから世界の一等国の証しなのかもしれませんが(T_T)。


 正直言って問題は浅羽氏よりも彼があのように気にかける日本の社会ですね、テレビのコメンテーターになってしまったネット有名人の投資家とか、「なんちゃって戦勝国」とか、日本が西欧に近いんだと政府の政策を批判の強弁して悦にいる「心の狭い学究」とか。これが現在の社会の気分を表してるし受け入れられてもいるのですから、隣国と比較することで「世界の一等国」と信じ込むことが何より大事ならまあ行くべきところに行くのいくのでしょう...(被害を受けるほうは大変ですが)。


>アジア女性基金はもっと評価されていいとは思いつつも
自分で自分の作ってきたはずの成果を破壊して裏返しの意味に書き換えるのは止めようがありません。とても残念です。では、失礼しました。

名無し名無し 2015/07/02 23:36 おい!いつまでもつまらない論争してねえで、韓国人が嘘いってんだか、日本人が嘘いってんだか、はっきりしろや!
どっちか、しばいてやるよ!
韓国人なら、成人式を迎えた女子を電柱に縛り付けて肉便器だ!
日本人なら90以上のじじい達を鞭打ちだ!
はっきりしろや!

名無し名無し 2015/07/02 23:36 おい!いつまでもつまらない論争してねえで、韓国人が嘘いってんだか、日本人が嘘いってんだか、はっきりしろや!
どっちか、しばいてやるよ!
韓国人なら、成人式を迎えた女子を電柱に縛り付けて肉便器だ!
日本人なら90以上のじじい達を鞭打ちだ!
はっきりしろや!

          555 555 2015/07/03 06:19
     >名無し

どちらにせよ酷いので昭和天皇を韓国に連行するにしましょう。

SuiSanSuiSan 2015/07/07 14:47 だいぶ間が空いてのコメントになりますが、失礼します。

▼官房長官「強制労働を意味しない」 世界遺産登録:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASH763S9GH76ULFA00C.html
韓国での損害賠償請求訴訟などへの影響についても「1965年の日韓請求権協定で完全、そして最終的に解決済みだ」とし、「韓国政府が今回の我が国代表の発言を日韓間の請求権の文脈で利用する意図はないことは確認している」と強調した。▲

やはりな、という感じです。
菅氏は「外交的保護権のみを指す意味で解決」とも受け取ることが可能で、過去の答弁とも一貫している、と言い抜け得るような官僚的表現を用いています。

しかし当表現は、やはり大衆的には「個人が訴訟を起こす権利も含む意味で解決」と受け取られ「解決済みなのになぜ……」とばかりに被害者への怒りを募らせることでしょうね。

まあ政府としては、そうした空気を醸造しつつ、徐々に後者の意味へと実際にもシフトしていこう、というつもりなのでしょう。表現は一貫したまま、解釈を大幅に変えるわけです。

こうしたニュアンスとその背景を整理し指摘するのが学者やメディアの仕事だと思うのです。
しかし、多くのメディアや、少なくとも浅羽祐樹氏という学者は、むしろ斯様な政治話法に与してしまっているわけですね。単に力量の問題か、意図的な加担かはわかりませんけど。

似たような手法が、憲法では失敗したのが幸いでしたし、痛快でもありました。
憲法学者らはしっかりと仕事をしましたね。

SuiSanSuiSan 2015/09/10 11:34 度々失礼します。

▼慰安婦問題 なぜ冷戦後に火が付いたのか - 木村幹(神戸大学教授) http://blogos.com/article/130060/▲

木村氏もか、と我が国の「日韓関係の専門家」に失望するほかありません。
『完全かつ最終的に解決済み』という文言が自然言語としては強い印象を持ってしまうからこそ、政治話法に惑わされず実際にそれが指し示す正確な範囲を、きちんと両政府や司法での解釈を紐解いて整理し一般へ報せる作業を学者やメディアが担わねばならないところでしょうに。

山手治之氏の論文は参照すべき先行研究じゃないんでしょうかね?

また日韓協定に限らず、自然言語として大衆的に強いインパクトを持ってしまうような文言については、誤解を生じぬよう逐一エクスキューズを添えて紹介する必要があるんだな、と痛感します。

例えば安保法制をめぐって、野坂参三質問に対する『自衛権の発動としての戦争も、また交戦権も放棄したものであります』という吉田茂答弁が単体で抜き出され素朴に読解されることによって、憲法学への疑念を抱かせる一因となっている現状を考えても。

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