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法華狼の日記

2015-04-05 上げたのは6日後

[]『Go!プリンセスプリキュア』第10話 どこどこ?新たなドレスアップキー!

主人公はアイテムをさがして学園を冒険するが、どこにも見つからない。しかし誰も知らないような場所も、神出鬼没の寮母なら知っているかもしれない。

あとをつけると、寮母は隠し扉の中へと消えていった。噂では寮母は忍者だというが……


あらすじだけを取り出すとコメディチックだが、演出表現主義的。遠近を強調した構図に、多用される画面効果。学園に隠された水車小屋で、初回よりも浮世離れした情景が展開される。

そして小屋の壁に刻まれた過去の夢から、学園の外にも未来があることを描いていく。ずっと学園を舞台としてきただけに、風景の広がりが際立ち、主人公が感動するだけの説得力があった。


春野の同居人がプリキュアを知ったことも、新アイテムの使用も、敵幹部の退場も次回以降に持ちこし。複数の夢を素材とした怪物は、既存の必殺技を連発して倒す。

つまり全体としては繋ぎ話なのだが、画面の遊びが多くて見ていて飽きなかったし、これまで積み重ねた関係性を崩すこともなかった。バンクもただ繋げただけではない工夫がされている。映像表現は派手だが、手堅いつくり。

クローズアップが少ないから長峯達也ではないと考え、細田守の薫陶を受けた大塚隆史か、まさか仕事に隙ができた五十嵐卓哉かとも思ったが、畑野森生だった。そういえば『ハピネスチャージプリキュア!』第43話で登板した時も、表現主義的な演出に山内重保かと錯覚した*1


原画にはフィリピンアニメーターがずらりとならぶ。過去にクレジットされたのとは違う名前ばかりだが、今回から表記が変わったらしい。どのような理由で変わったかはシリーズディレクターも把握していないようだ。

ちょっと目と目が離れすぎているというか、鼻筋を強調しているきらいはあったが、総作監の修正が入っているためか違和感はなし。冒頭の春野のように、デフォルメ表情もかわいらしい。

[]『アルスラーン戦記』第一章 エクバターナの栄華

これが最近のラノベアニメ。「最近のラノベ」のアニメではなく、最近の「ラノベアニメ」である。


原作は未読。以前にアニメ化された映画版からOVAまでは視聴しているが、断片的な記憶しかない。神村幸子の麗しいキャラクターデザインの印象が残るのみ。今回のTVアニメは、田中芳樹の小説をコミカライズした荒川弘の漫画がベースになっている。

制作陣は、阿部記之監督に上江洲誠シリーズ構成、制作会社はサンジゲンという、ちょっと珍しいとりあわせ。つながりが深いのは、キャラクターデザインの小木曽伸吾が阿部監督の『BLEACH』で作画監督として活躍していたくらいか。

正確には制作はサンジゲン一社ではなく、派生した手描きアニメ制作会社のライデンフィルムとの共同。3DCGで表現された都市は良かったが、3DCGの軍勢は期待したよりも凡庸だった。むしろ手描き作画で群衆をしっかり動かしていたことに感心した。


本編は、軍勢の派手な衝突という見せ場から、浮世離れした主人公をわかりやすく登場させ、奴隷にさせられかけた捕虜と対比。城塞都市を立体的に逃げまわりながら、主人公と捕虜の違いを描いていく。

固有名詞こそ多いが、設定は最小限で説明も少ない。映像と会話で物語をつむぎ、動きつづける映像とともに作品世界を描いていく。奴隷を保護された存在とみなして肯定し、素直に奴隷になるよう善意から提案する主人公は、なかなか個性的で面白い。

わかりやすいサービスは少なく、地味といえば地味なのだが、映像作品としてやるべきことをやっているので視聴後の満足感は高かった。