かつての志向は折れて失われたのだという現実を直視しよう、という提案。
絵コンテでアニメのように俳優までコントロールしようとしていたが、それで演じようという俳優が集められず、もともと目指したものとは遠い仕上がりになった。『ローレライ、浮上』に書かれていたことを今になって読み返すと、そうした挫折を合理化していく過程が痛々しくすら感じる。
- 作者: 福井晴敏,樋口真嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/01/20
- メディア: 単行本
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『ハウルの動く城』と違って、映画は完成したから挫折が見えにくいが、だからこそ深刻なものがあったのではないか。