朝日奈家の自家用車に乗って、友人と川でバーベキュー。そこにマホウ界からの手紙をもってリズがあらわれた。
手際よく皆をみちびいていく姉にリコは劣等感をいだきながら、魔法をつかってリンクルストーンを探すが……
座古明史演出に上野ケン作画、原画に星野守や板岡錦など。ミサイルの煙作画が特徴的。
映像面において、日常と戦闘の両方で、今作で初めて満足できる密度があった。特にストーリーに大きな動きがあったわけではないが、1クール目の区切りなりに力を入れたのかもしれない。
これまで敵が襲ってくる展開とドラマがリンクしてこない問題があったが、今回のリンクルストーンを奪うためというシンプルな動機は悪くない。日常と戦闘を直接つなげるから無理が出てくるのであって、日常と戦闘のそれぞれがリンクルストーンを求めるドラマにつながるなら成立する。気づかれていないのにわざわざ登場して負ける敵にマヌケさを感じないでもなかったが、空中戦なら有利なはずという台詞が一言あるおかげで、その心理は納得できる。
難しいところとして、リズがすごさを見せる場面なのに、包丁で食材を一口大に切って串に刺すだけというのは、絵面として説得力がなかった。
もちろん、想定されている視聴者の年齢からすれば難しいことだろう。しかし劇中で賞賛する少女たちが想定視聴者より年長なので、画面と台詞とのギャップを感じられてしかたなかった。
肝心の包丁をつかうリズが猫の手をしていなかったのも良くなかった*1。いっそ危険をさける細かな注意をしてみせれば、広い年齢の視聴者に向けた描写として成立させやすかったのではないかな。
*1:炊きあがった飯盒をつかむ時に軍手をしているのは良かったが。