法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『スマイルプリキュア!』でキュアサニーが「作画崩壊」しているという画像のデマ

どうやらインターネットの画像をよせあつめたコンビニ廉価本のたぐいにも収録されてしまっているらしい。

しかしこの画像、たしかに動きの中間にあたる一瞬の「中割り」が元となっているが、それだけの問題ではない。
ただ映像をキャプチャしただけでなく、改変を加えた悪質なコラージュなのだ。

0605Agogo氏による上記の一連ツイートで紹介されている映像をキャプチャして、問題の画像と比較すれば明らかだ。


映像自体も指摘のとおり、美麗かつ滑らかに動いていて、むしろアクション回として見どころがあった。
『スマイルプリキュア!』第10話 熱血!あかねのお好み焼き人生!! - 法華狼の日記
コンテは『墓場鬼太郎』のシリーズディレクターをつとめた地岡公俊で、作画監督は初回などの要所を担当していた山岡直子と、若手の実力者でスタッフを固めていた。


ちなみに『スマイルプリキュア!』全体も、若手演出家の大塚隆史が初シリーズディレクターをつとめながら、あえて冒険せず*1に安定させ、シリーズでは珍しく全体を整わせていた作品のひとつだった。
好みとしては、もっと出来が上下しても冒険してほしかったくらいだ。しかしそのスタッフの奮闘を捏造で笑いものにしていいとは全く思わない。

*1:メインキャラクターが5人いるところが過去作の『Yes!プリキュア5』とかぶっているが、それは意識的だったとさまざまなインタビューで語られている。