Hatena::ブログ(Diary)

法華狼の日記

2018-07-12 上げたのは1日後

[][]オックスフォード大学のレポートによると朝日新聞が信頼されていないという報道への疑問

ロイタージャーナリズム研究所の出している『Digital NEWS REPORT 2018』で、朝日新聞の信頼性が主要紙で最低という結果が出たという。

朝日新聞の信頼度は日本の有力紙の中で最下位 英調査│NEWSポストセブン

日本の新聞で読者の信頼度が高いのは1位が日経新聞、2位地方紙、3位読売新聞で、朝日新聞は産経新聞(4位)や毎日新聞(5位)より下の6位(最下位)となった。“日本で一番信頼できない新聞”という評価だ。

朝日新聞が低いのは、共同通信記者の澤康臣氏によると、現首相の安倍晋三氏をはじめとした右派層からのバッシングによる影響だという。

こう続く。〈さらなる分析から、朝日の信頼度が低いのは、部分的に、こうした右派からの声高で党派的な批判から来る高いレベルの不信の結果だとわかっている〉

各紙が独立している地方紙が2位になっていることや、「ネットによるアンケート方式」とだけ説明された調査方法では信頼しづらいという疑問もある。

今年1〜2月にネットによるアンケート方式(日本のサンプル数は2023人)で行なわれ、新聞、テレビ、週刊誌などの媒体ごとに信頼度を「0(全く信頼しない)」から「10(完全に信頼がおける)」までの11段階で評価したものだ(朝日は5.35ポイント)。

よく読むと、2018年初頭におこなわれた調査ということも気になってくる。これは公文書改竄を朝日新聞がスクープする直前におこなわれた調査だ。


実際、レポートについてくわしく書かれた英文記事を、機械翻訳の助けを借りながら読んだところ*1、わざわざ調査に反映されなかったスクープへ言及している。

Japan - Reuters Institute Digital News Report

Further analysis shows that Asahi ’s weaker trust is partly a result of high levels of distrust from these vocal and partisan critics on the right. After this year's survey was conducted, Asahi published a series of exposés which rocked the government and slashed Prime Minister Abe's approval rating. The impact is not reflected in this year's survey.

さらに分析すると、 アサヒの弱い信頼は、部分的には、これらのボーカルと党首の批評家からの高い不信感の結果であることがわかります。 今年の調査が終わった後、 朝日は政府を揺るがし、安倍首相の支持率を引き下げた一連の公開を発表した。 この影響は今年の調査には反映されていない。

調査によってはかられた信頼度は、メディアの情報の確度とは必ずしも同一ではないという留意が読みとれる。


レポートの他の数字を見ても、そのまま各メディアを論じるのは難しそうで、いくつか分析をくわえる必要がありそうだ。

面白いのが、新聞だけでなくTVやWEBメディアもランキングしていること。全体としてはNHKがトップだったり、日本テレビやTBSが読売新聞より高かったりする。

そして朝日新聞よりもBuzzFeed Japanの信頼性は低く*2、それよりさらに週刊新潮週刊文春が低い。

*1:引いた和文は、google翻訳を手直しせず用いた。

*2:メディアを知らない場合は除外されるので、知名度の低さは関係ない。

2018-07-05

[][][]日韓トンネル経済効果の検証をつたえる報道を受けて、「麻生太郎は日韓トンネル推進派だ」をデマゴギーと「検証」したブログ記事があがっていたが

「日韓トンネル」物流利益は年間2253億円 対馬・壱岐経由で利用・収支予測 日帰り圏拡大 新たな観光需要

西南学院大の野田順康(としやす)教授(開発論)が利用・収支予測をまとめた。物流は年間営業利益を2253億円と試算。旅客は試算から外したが、「日帰り圏が韓国南部九州中国地方に形成され、新たな観光需要が期待される」とした。

 野田教授は元国土交通省国土計画局総合計画課長。日韓トンネルの検討もしたという。今回は日韓トンネル実現九州連絡協議会などから調査依頼を受けた。

『「日韓トンネル」物流利益は年間2253億円 対馬・壱岐経由で利用・収支予測』と長崎新聞/「試作坑を540mといえども掘っていたとはびっくり」 - Togetter

未知神明(みちがみ・あきら) @ontheroadx

http://arthurconandoyle.blog7.fc2.com/blog-entry-4.html 「麻生ネガキャン検証その3 いわゆる「日韓トンネル」ネタ」これ、10年前のネタなんだけど。「「オレたちのアソーさん」も推進メンバー」なんてデマ信じてる人が未だにいるなんて、確かに初めて知りました。


しかし実際に読めばわかるが、ブログを書いている名探偵コネン氏の「検証」は、“政策提言だから推進ではない”という屁理屈の与太話にすぎない*1

麻生ネガキャンのウソを暴く 麻生ネガキャン検証その3 いわゆる「日韓トンネル」ネタ

「推進している」とは一言も書かれていませんね。「政策提言を発表している」と書かれているのみです。いつから提言(考え・意見を皆の前に示すこと)という言葉には、推進(積極的に行動して物事を進行させる)の意味が含まれるようになったのでしょうか。いやいや不思議なこともあるものです。

現在2008年ですが、2003年当時の「夢」はどこに行ってしまったのでしょうか。提言されただけで、推進されることなく、もう忘却の彼方に打ち捨てられてしまったのでしょうか。

前後するが、自民党公式サイトから「実現に向けた政策提言を発表」という文章まで引用している。それが推進の意味をふくまないという読解力はユニークだ。

 自民党のホームページを確認すると、2003年6月19日付けのニュースの中で

http://www.jimin.jp/jimin/daily/03_06/19/150619a.shtml

 この構想(※注:日韓海底トンネル構想のこと)についてわが党は夢実現21世紀会議の「国づくりの夢実現検討委員会」が実現に向けた政策提言を発表している。

とあります。


また、Wikipediaの当該項目に対して情報源が不明瞭という指摘はいくらか妥当だが、1993年に出版された『日韓トンネルプロジェクト ネオ・シルクロードの起点から』で25人の顧問リストに麻生氏が確認できる事実とは無関係だ。

ウィキペディアの日韓トンネル研究会顧問議員15名は、一体どんなリストを元に記載されているものなのでしょうか。『日韓トンネルプロジェクト ネオ・シルクロードの起点から』の名簿を元にしていれば、25名の名前が載っていなければおかしいわけですし、物故者はリストから外してあるので15名と少ないのかと思いきや、すでに鬼籍に入った人物もウィキペディアではリストアップされています。

さらに一般の流通ルートにのっていないリストをもちだしてWikipediaへの疑いを深めているが、1993年に出版された25人のリストを否定しなければならない前提を完全に忘れている。

 ますますウィキペディア情報の信憑性・信頼性への疑いを深めざるをえません。


名探偵コネン氏が本気で否定したいのなら、情報源そのものの信頼性を疑うべきだったのだ。

「政策提言」について、自民党の公式サイトの信頼性を疑うことは困難だが、もうひとつの自民党機関紙は「統一教会の『文鮮明師の紹介』ページ」に掲載されたもの。

麻生氏をふくむ25人のリストをのせた『日韓トンネルプロジェクト ネオ・シルクロードの起点から』も、世界日報社が出版している。

それを指摘しなかった名探偵コネン氏の、文の不鮮明さこそが印象的である。

*1:引用時、文字色変換を太字強調へ変え、太字強調による引用表示を引用枠に変えた。統一協会でなく「統一教会」と表記されているのは原文ママ

2018-07-03 上げたのは1日後

[]『世界まる見え!テレビ特捜部』自然はナゾがいっぱいSP

7月2日に放映。元トップモデルで現農家の林マヤ氏が登場し、珍しい自家製野菜を持ちこんで食べさせたりしていた。


「命がけの仕事」は、ペルーのさまざまな危険な職業を紹介していく。コタワシ渓谷の細い崖路を移動する輸送車は以前にも見たおぼえがある。

他には、パラカス砂漠を移動してテントを張って崖を降り、網漁禁止ゆえの穴場で魚を釣る漁師が登場。しかし、いつもは平均20kgくらい獲るのに、今回は何も引っかからなくて海藻だけ採っていた。

さらに山間部のレタマスでは崩れかけた廃鉱にダイナマイトをしかけて金を取る家族が。島ではグアノ*1を採取する人々が、海鳥を逃がさないよう手作業をしいられ、使えないマスクは着けずに糞まみれになりながら仕事をする。

「裸のサバイバル」は、ディスカバリーチャンネルの恒例番組。野生に放置された全裸の男女が、ひとつだけアイテムをもちこんで、3週間を生きぬく。

今回は男女ともサバイバルインストラクターなのに、過去になく男が情けなくて、知識の大半は女にたよりきりで、せっかく獲ったウニを気持ち悪がって食べないという偏食ぶり。しかも、水中メガネという使いどころの少ないアイテムをわざわざ選びながら、本人は泳げないという頭の弱さも唖然とした。かといって女性も虫にたかられる体質らしく、足がふくれあがるほどハエにさされて、序盤は動けなかった。

偉そうな男女の情けなさを笑う企画だとは思うが、現場の小枝や紐だけで火起こしができるくらいだし、もっと能力の高さに注目した番組構成はできないものか。

「人間と赤ちゃんゾウ」は、ボツワナ共和国のゾウ保護区で、産んですぐ親が死んで、群れの大人ゾウからも育児放棄された子ゾウを、人間が育てる。

大人ゾウは人間にしいたげられたために母乳を求める子ゾウをはねのけるようになったという虐待連鎖が悲しいし、しかし人間がつれていこうとすると体をはって止めようとする姿がせつなかった。また、食欲不振で腹がふくれた子ゾウを手術してみたところヤシの葉を食べて消化不良になったとわかり、群れに食べていいものを教えられなかったためという可能性が指摘された。ゾウのおかれた状況にかかわるトラブルを取捨選択して見せていて、ドキュメンタリーとしてオーソドックスに良くできていた。

ただ、東京ドーム4個分の広さというのは、ゾウの保護区としてはせまいのではないかと思うのだが、そのあたりの説明がなかったのが残念。

*1:糞が堆積してリン等が集積し、肥料などの原材料になった状態。

2018-06-25 上げたのは5日後

[]『世界まる見え!テレビ特捜部』度が過ぎる! 世界の要注意人物スペシャル

「やせた体を太らせてまたやせる」は、アメリカのダイエット番組。痩せたい人物と同じくらいにトレーナーがまず太り、気持ちを共有しながらいっしょに痩せていくという。なかなか太れないトレーナーの苦しみで笑いを生んでいたが、わざとリバウンドする肉体を作っているようで、いずれ健康にも多大な問題が起きそうという懸念しか感じなかった。医者が患者と同じ病気にかかる必要はあるまいに。

「なぜ?木の上で3年暮らす男」は、フィリピンで樹上生活する男の話。ケンカをきっかけに銃で脅されたため、人間社会が怖くなって、娘もいるのに3年間も木の上で暮らしつづけたという。最終的に木を静かに切り倒して地上に降ろさせたが、そもそも銃で脅した連中はどうなったんだろうか。

「伝説の野人 ミック・ドッジ」は、米国ワシントン州で世界遺産となっている熱帯雨林ホー・レイン・フォレストに住む男を見せる。仙人のような姿で25年も森林で暮らしつづけ、野生採取した食物を口にして、体を壊せば先輩に教えられた薬草を煎じて飲む。人間社会を離れた生活のようでいて、観光客を相手にトレーニングを教えて、その対価で街で飲食を楽しんだりもする。しかし野生生活が長いわりには、あまり植物の知識がなく、説得力のない暮らしぶりだった。あと、世界遺産の植物を食べて許されているのだろうか。

「正義か悪か?国が騒然…ナゾの覆面男」は、ガーナ共和国のアナスという覆面ジャーナリストの紹介。ジャーナリストとしては素顔を隠すことで、一般人としてさまざまな場所に潜入。裁判官に賄賂を持ちかけたりして、相手が受けとる場面を隠し撮り。その膨大な映像を編集して無料上映し、同国の一大スキャンダルを暴いたという。そうした囮取材で犯罪者がのばなしになったと問題視する声も一部あるが、そこでまず批判されるべきは同国の司法であり、たしかにジャーナリストの行動ではあると思った。ちなみに、TEDにも登壇したことがあるようだ*1

*1:ログミーで書き起こしがあった。no title

2018-06-20

[][]『権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場』のAmazonレビューがひどすぎない?

id:tadanorih氏のツイートで、下記のような書籍を朝日新聞が出したことを知った。

そこで読もうかと考えて、必ずしも信用できないとは知りつつも、いろいろな参考のためにレビューに目をとおしたところ、惨憺たる光景が広がっていた……


いや、6月12日に発売されたばかりの書籍だから、Amazonで購入していないレビューが多いことは理解できる。

たぶん書店で買えば通販より早く入手はできるだろうし、星1でも実際に購入したらしい写真を添付したレビューもある。

報道のあり方とは?

本文中の曖昧な表現(〇〇ではないだろうか?)(〇〇であると感じた。)(〇〇とも受け取れる。等)を赤線で、引いていたが余りにも多いため途中で断念した。

決定的な物証、証拠も見つけられない、

朝日新聞の取材・調査力の低さをこの本で見せつけられた様で、

滑稽ささえ覚える。

しかし私は未読なものの、書籍内に公文書改竄スクープも記述されていることは内容紹介で説明されている。一方、このレビュアーが投稿しているレビューはこのひとつだけだが、実際に読んだことをうかがわせる具体的な指摘はひとつもない。


それでも上記のレビューは長文で主張しているだけ、他の低評価レビューよりはまともだ。なかには買っていないことを誇っているレビューもある。

フィクションは【スクープとは呼ばない】

一年以上(二年ぐらい?)も証拠の出てない案件に『スクープ』とは片腹痛い

【ドキュメント風のフィクション】と思って読めば

多少は楽しめるかも?


まぁ、俺は買う気がしませんが

もちろん無料で読める方法はさまざまあるだろう*1。しかし、この情報量で「86人のお客様がこれが役に立ったと考えています」というのは、レビュー以外の目的で役立ったとしか思えない。


サンプル品を提供されて先行レビューする「VINEメンバー」のレビューも、たった1文で皮肉を書いているだけだが、17人に評価されている。

no title

正義と真実に負けることなく、経営破たんまでがんばれ朝日新聞!

これでは、破綻しているのは「Amazon Vine先取りプログラム™」*2ではなかろうか。いや、「否定的なレビューを投稿した場合でも、レビュアーランキングに影響は生じません」というAmazon側の説明が正しいことはわかるのだが……


ちなみに最初に投稿されたレビューふたつは長文で星5。それぞれ単行本とKindleで購入している。

「李下に冠を正さず」

満を持して出版された森友・加計学園問題の決定版

しかし37人と65人に評価され、ひとりはベスト500レビュアーに入っているのに、トップレビューに掲載されていない。

それぞれのレビューに反論コメントが投稿されているように、おそらくは多くの人に低評価された結果だろうが……

*1:「本屋で読んでみましたが、帯にもある通り「疑惑」なら何とでも言える。」とだけ投稿したレビューもあり、18人に評価されている。結局は

*2Amazon.co.jp - Amazon Vine 先取りプログラム