掌訣

左手を計算機にする

占術で掌訣というと、主に左手を使って簡単ではあるけど様々な計算を行うことをいう。

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一番、良く使うのは十二支に関する計算で、まず左手の親指を除く4指の付け根、人差し指と小指の関節で挟まれた3つのエリア、中指と薬指の先端を使って、写真のように十二支を置く。基本は十二支の定位盤を人差し指から小指に置いてしまうわけだ。

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丑を押さえる 酉を押さえる

そして十二支の位置を親指で触った時の手の感触で記憶して行くわけだ。個人的には丑と寅が親指で触りにくいし、酉とかはそうでもない。指の先端に相当する巳、午、未、申の時は当然、親指で触れるまで指を曲げることになる。

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十二支の位置を覚えてしまうと、空亡を出すとか簡単にできる。例えば癸亥の日なら亥を親指で押さえて癸とする。すると続く子、丑が空亡になる。そして空亡を越えて甲、乙と十干を置いていけば遁干とか出来ちゃうわけだ。

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十二運とかでも、長生、沐浴、冠帯、建禄、帝旺、衰、病、死、墓、絶、胎、養の十二運の順番を覚えているなら、簡単に計算できる。例えば陽生陰死の十二運で癸の十二運を出す時には、水行の長生は申なので癸の場合、そこに死を置く。そして十二支を逆に回りながら、墓、絶、胎、養、長生、沐浴、冠帯、建禄、帝旺、衰、病と置いていけば十二運がでる。

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六壬の天地盤も掌訣で作ることができる。月将が丑で亥刻の時、まず亥の位置に丑を置く。そして十二支を順に回りながら、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥、子と置いていけば天地盤ができる。風呂に入りながら六壬の考え事とかをするには便利だ。同じように天将を置くこともできる。

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十二支と同じように九宮*1についての計算を掌訣することもできる。この場合は九宮を人差し指、中指、薬指を使って置く。八門の直使を計算する時など便利が良い。

*1:くどいけど透派奇門遁甲の九宮(くぐう)ではない。