• 休暇5日目。
  • 0900覚醒。初夢は近所の小学生がドッジボールをやっていて、投げたボールが通行人の頭部を直撃して西瓜が割れたように飛び散るというわたくしらしい内容。サワヤカである。
  • 朝食アワーは、缶コーヒーとカレーパンをやっつけつつの提督業務。ろ号をクリアしておいた。基本的に、あ号とろ号は月1回しかクリアしません。社会人提督としてはこんなものかと。
  • 1140、友永大尉と共に実家方面へ移動開始。
  • 実家着。去年は強風に加えて小雪まで舞っていたのに、今年は陽がさんさんと降り注いでぽっかぽやで。庭の蝋梅が黄色い花を咲かせているのは気のせいではあるまい。大丈夫か、今年の冬。

  • お重出撃(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
  • というほど大袈裟なもんでも無いのですが。ビーフシチューは昨日食べちゃったし、今年はギリハハがいないので気が抜けているのもありまして。


伊達巻(切っただけ)、蒲鉾(切っただけ)、きんぴら(詰めただけ)、まぐろ時雨煮(詰めただけ)、すじこ(詰めただけ)、昆布巻き(これのみフルスクラッチビルド、今年は鯖を使用。過去最高の出来)。


里芋の煮っころがし(フルスクラッチビルド)、豪快鶏肉の煮込み(フルスクラッチビルド)。

  • 昼間の実家宴会が響いて、ふたりともあまり箸が進まないのは仕方ないか。これに加えて、友永大尉の実家から送られてきた鱒寿司も開けちゃったので、持て余して撤収。

  • 刺身、かにその他お節などよってたかって@実家より。
    • まぁどれも美味しいわけですが>実家の料理。bajaの実母は、調理師でした。飲食店ではなくお惣菜屋雇われ店長を長いことやっていました。さすがというか、素人とは数段異なった味を出してきますが、業務用の味のため塩分が高め。

  • 飲み食い。ビールだけで切り抜けた。一人あたり大瓶1.5本ぐらい飲んだだろうか。
  • タクシーにて最寄り駅まで移動。
  • 地元駅まで撤退しスタバアワーは、お気に入りのほうじ茶ラテ。新年早々に意識高いな。
  • その後はいつものように買い物輸送隊なのだが、本日は初売りでしたな。耳がきんきんするぐらいに福袋を叫び売りしておる。
  • ぐったりして落ち延びてゆく。正月三が日は、全ての経済活動を停止せよ! さもなくば、砲撃す!!

山怪 山人が語る不思議な話

山怪 山人が語る不思議な話

2015.12.29、紀伊國屋書店ウェブストア(Kinoppy)にて購入、電子媒体。出版社側は本書をどうにかして「心霊・怪奇現象の恐怖本」として売り込もうと必死だ。紙媒体の帯といいジャケットといいなかなかにそれらしく仕上がっており、出来もいい。しかしメインコンテンツは、山奥で起きた不思議な出来事であり、いわゆる怪談やホラーではない。その事を知っておかないと、拍子抜けあるいは騙されたと思う読者もいるだろう。

また、本書は冒頭部分で述べられているとおりに、民話あるいはもっと壮大な伝承に至るまでの「原石」を集めたものだ。原石は、山に近い人々であるマタギ、釣り人、きのこ山菜狩りの人、山小屋の主人、山村の住人などから収集された雑談がソースだ。よって、山奥で起きた不思議な出来事は、ざっくりと記述されている。悪く言えば大味だ。恐怖を煽られる演出もオチもほぼ無い。事実だけが短いと半ページ、長くても2ページほどで語られる。不思議な出来事に対する解析もあまりされていない。大抵のこの手の本は、不思議な出来事を科学的根拠でなんとか説明しようとし、その大部分は科学的に説明できるが謎は残る、といった結末に持っていく。しかし、本書は、淡々と起こった事実のみが記載されていく。

次から次に語られていく不思議な現象。文章は雑談がソースだけに読みやすく、速度も上がっていく。読み進めるにつれ、自分自身がある行為をしていることに気がついた。それぞれの現象の類似性、起こった時期・場所、体験した人々の年齢、体調、山人としてのスキルなどを比較検討し、何が起こったかを突き止めようとしていた。この行為を、通常は考察と呼称することが多いようだ。ここで、本書がどういった本なのか理解できたような気がする。本書は「データ集」なのだ。そして、そのデータはきっちりと整理されたり統計学的処理がなされてはいない、貴重な生データである。すると、拍子抜けで怖くないと思っていた話が、じわじわとひたひたと「いゃぁな気持ち」に変化してくるのだ。

何度か本文中で言及されているが本書の不思議なお話は、ジジババの雑談であり、2015年現在では、ジジババの雑談を囲炉裏端で孫達が聴くというのは絶滅した行為だ。孫達はゲームを選択し、語り部のジジババたちもテレビ鑑賞を選択する。学問的に保存、整理、解析されることはない生データであり、かつ滅びゆく運命にある珠玉のお話が収集されているわけだ。これだけのデータを日本全国の山奥へ分け入って取材した著者のコミュニケーションスキルや人脈は圧巻の一言だ。中にはニコニコと語ってくれる山人もいるだろうが、マタギや山村の住人といった人種はあまりフレンドリーとは思えない。

本書はデータ集なので、恐怖や魑魅魍魎のストーリー性を求める読者には向かないだろう。逆に、データから考察が楽しめる人、あるいは怖い話を創造するクリエータにとっては貴重な一冊となる。また、当然だがアウトドア好きで野宿経験がある人(例えば、わたしのような)も大いに楽しめる。いわゆる野宿あるあるネタが満載で、なぁんだプロの猟師もテントで寝ていて足音が聞こえたり何かの気配を感じたりすることがあるんだ、俺はビビリじゃないんだ!と妙な安心感を得たものである。2016.1.1読了。