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リヴァイアサン (新潮文庫)

リヴァイアサン (新潮文庫)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

私は何度も同じ本を読むのが好き。
有頂天家族は本当に傍にあって助かっている。何度目だ。読むの。
リヴァイアサンは2度目だ。前に読んだ時に、自分の中で「一人称の小説は語り手を信用しない」というルールがあって、やたら疑ってかかったのを思い出した。そうですね。提示する情報の取捨選択によって物事って違って見えますし。特にこの小説の場合、語られる事の信憑性がとても重要だし。ただ、そうはいっても冷静になりきれずに滲み出てくる語り手の人間性を見出せた。うん。やっぱり一人称は人間くさいですね。
「偶然の音楽」は3人称で、語りが冷徹に感じられ、物語の非情さに拍車をかけるのだけど、一人称だとそれはもう主観ですからね。誰かの頭の中の出来事といっても過言ではないわけですから。その語りの外側にイメージが膨らむというか。
これもノンストップで読み終えてしまいました。こうなるとまた別のオースターの小説が読みたくなるところだ。けど、そんなに我侭もいっていられないか。

今更なのだけど、欧州ブランドはやはり日本より安く手に入るけど、USあたりのものは下手をすると日本で買ったほうが安いかもしれない。tommy hilfigerとか。tommyのパンツかわいくて手ごろだから好きなんだけどこっちでは買うの迷いますね。パンツってズボンじゃなくアンダーウェア。こっちでは店舗をよく見かける。
パンツであと好きなのはディーゼル。でもディーゼルの店舗はそこまで見ないなあ。イタリア発なのにね。
久しぶりに来て下着の話か。カップ入り?ブラトップですか?そういうのに手を出し始めてからパンツの自由度が上がったよね。上下揃ってないと絶対嫌だったけど、ブラトップだと気にならない。ボクサー楽ちん。ネネットのにゃーのボクサーは全種類持ってます。


こっちに来てから初めて新品の靴を買いました。2足しか持ってきてなかった上、片方はサンダルだったため慌てて古着屋で1足買い足したっきりだった。毎日同じサイドゴアブーツ履いていた。靴といってもアディダスのスニーカーですけど。日本での価格は確認できていない。
今日、気が付いたら全身ドイツで買った服になっていて、ちょっと感動。


ここのところは目下、アウター探しです。ダウンが無いと生き残れないとみんなから言われ、でもダウンて好きじゃないからできるだけ好きになれそうなものを探しているんだけど。たぶん代わりにムートンがあったら凌げそうだけど、ムートンは高い。すごく高い。
中綿のモッズコートみたいなのって無いのかなあ。。ウエストがシェイプされてないやつ。中綿ならダウンじゃなくてもいけんじゃね?と思っているんですが。さらにライナー付いてれば。
なかなかいいのが無いです。やっぱフランス行くしかないのか…


同じく中にボアが付いてるブーツも必要だと言われるんですが、あれだろ?ボアブーツってUGGとかのあれだろ?私あれも好きじゃないのだ。まあでもボアが付いてるブーツならけっこう色んなデザインが売っているのでこっちは何とかなりそう。
今すでにかなり寒くて、雨の日など足元からどんどん冷えるのでブーツは良いのを手に入れないといけない予感だ。

偶然の

ごろごろ寝てばかりいたので本はいっぱい読みました。

キッチン (角川文庫)

キッチン (角川文庫)

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

グスコーブドリの伝記

グスコーブドリの伝記

偶然の音楽 (新潮文庫)

偶然の音楽 (新潮文庫)


でもこんなもんか。「偶然の音楽」を読み終えてからさっそく悪夢ばっかり見ています。でも、これ!これがオースター!これが読みたかったんだ。
本編を読み終え、うげええ、とどんよりしながら半ば上の空で柴田さんの訳者解説を読み、続けてページをめくると小川洋子の解説が付いていた。なんと。前に読んだ時も同じ文庫本で読んだはずだが、これについては一切覚えていなかった。


小川洋子の本でも偶然がテーマの「偶然の祝福」という作品があるけど、これはタイトルどおりポジティブな優しい話だったと思う。でも、他の小川洋子の(「偶然の祝福」以前に発表された)作品を読んでから読んだ方がいいんだよ、確か。そして他の作品は決してポジティブではない。優しくもない。

そうそう、「やがて哀しき外国語」に、村上春樹がオースターと一緒に食事する話がありました。ちょっとだけだけど。
さらに、よしもとばななも何かでオースターに会いに行った時の話を書いていました。
これも偶然。


「偶然の音楽」は、閉塞感に息が苦しいままずっと車が走り続けもうどうにもならない所まで行ってしまうっていう、本当にしんどい作品なんですが、なぜか最後まであまり我慢が要らず読み通せる話です。止まらないんです。


「キッチン」は家の棚にあったんですが、よしもとばななの小説で風邪でふらふらしながらジョギングする話あったよな、と思いながら読んでいたら、ビンゴでした。最後の「ムーンライト・シャドウ」がそれ。確かこの話ってよしもとばななの卒業制作だったと思う。とても瑞々しいです。

コールド


今日ものすごいハンサムにじっと見つめられ微笑まれ、マジ赤面しました。考えてみて欲しい。赤面することってそんなにありますか?ないでしょう?久しぶりに赤面したわあ。
なんだか最近目が合って微笑まれることが多くて(もちろん知らない人ですよ。スーパーとか、すれ違いざまとかに。)、外人め!と思う。私、今までの職業柄、他人の目を見ることは苦じゃないんですが、そこに微笑みをプラスされると一気にコミュ障が露呈しますね。日本人はまずしないから僕のメッキは無事なんだけど。たぶんもっとラテン系の国だと微笑まれるどころか挨拶されたり話しかけられたりするんじゃないですかね。怖い。おどおどしちゃう。

そうそう、ドイツにはフリーのWi-Fiがぜんぜん飛んでない!と前に書いたんですが、なんと、ほとんどのカフェではW-LANを無料で提供しているらしいのです。店員に訊いてみればパス教えてくれるよ、と同居しているコミュニケーション能力超高そうな子が言ってました。ここでもコミュ障ぶりが露呈…


ドイツに来てから初めて風邪をひきました。けっこう長引きましたなあ。
おかげで書くことが何もない。
散歩はぼちぼちしているので家の近所の古着屋はほぼ網羅したといっても過言ではない。それだけ。

すすめ

先日、「いままで読んだ本で面白かったの教えて」という漠然とした質問に頑張って考えてお勧めした本。

四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

自負と偏見 (新潮文庫)

自負と偏見 (新潮文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

家守綺譚 (新潮文庫)

家守綺譚 (新潮文庫)

それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)

それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)

猫にかまけて (講談社文庫)

猫にかまけて (講談社文庫)

しつこく同じ本推していきますよ。いやでももうわかんないんですよ。普段本読まない人に薦めて喜んでもらえる本なんて。全部読みやすくておもしろいんだけどなあ。これでも一冊も読んでもらえなかったら悲しい。そうなったら二度と私に尋ねないでほしい。

以前、お笑いのブログでだったかな?ミステリーに絞っておすすめしたらすごく反響が良かった。そうだそうだジャンルを絞れ!
それにしても、その当時のお笑いのブログはすごく閲覧数も多くて賑わっていたなあ。いろんな人にも知り合えたし、楽しかったです。もう閉じました。

村上さん

日本から送ってもらった「サラダ好きのライオン」を読み終えた。
村上さんはこの手のエッセイに同じ話題を繰り返し書いてしまうらしいんだけど、私もそんな内容について詳しく覚えちゃいないので、今まで「またですか」なんて思ったことはなかった。
けど、最近読んだ「村上朝日堂〜」で書いていた映画についてまた出てきたので、覚え書き。
ウディ・アレンの「アニー・ホール」という映画のことだった。「人生はhorribleかmiserableだ」っていう言葉。「人生はひどいか悲惨であるか」。確か「村上朝日堂〜」では違う言葉に訳されていたと思うんだよな。でもめんどうだからまた本棚からその本をひっぱり出してきてその項を探したりしない。とりあえず日本に帰ったらこの映画見ようと思う。


ついでに。
回転木馬のデッド・ヒート」を軽いと前に書いたけど、なんていうか軽いっていうのも違う気がして少し。
これは、村上春樹が書きとめておいた、実際にあったちょっと奇妙な話をちょうど良い機会だからまとめて発表します、という建前の本です。まえがきにそうありますね。
ただ、もちろんそれはただの体裁であって、物語は全て創作です。(「翻訳教室2」か何かでご本人がそう言ってます。)これはリアリズムの文体の習作なのだという。だから、他人が物語った話をそのまま忠実にフィクション風に書き起こした体。これを経て「ノルウェイの森」というリアリズムの文体での小説を書き上げたそうです。が、まあその話は置いといて。
読んでみるとわかると思うんですが、これは全ての物語の底に流れている共通のテーマがきちんとある短編集なのです。だから、本としてまとまっているんでした。そのテーマは決して軽いものではない。だから「軽い」と自分が言ってしまったのがちょっと気になっていたのでした。

初めて読んだときは「フーンおもしろーい」ていう感じでしたけどね。
村上さんはそういうコンセプチュアルな本を書くのが得意ですよね。縛りっていうかね。やりたい事をはっきり決めて、さらにその中で良いものを仕上げるっていうのが上手にできる人ってやっぱりすごいと思います。