ビッグ・ファット・キャットVSミスター・ジョーンズ

Big Fat Cat vs. MR.JONES (BFC BOOKS)


今日も元気にビッグファットキャットシリーズいくよー!もう今月いっぱいはビッグファットキャット一色に染まりそうだね!
BFC(ビッグファットキャット)シリーズ6冊目、「Big Fat Cat VS. MR. JONES」でございます。
いちおう本書は英語習得のための学習本と言う体裁を取っていますが、そろそろ6冊目という事で後半の日本語訳も無粋と見たのか英語の付き合い方を指南するエッセイのようなものへと変わっていました。翻訳ではない英語での物語の楽しさを、作者さんなりの方法で伝えようとしているのでしょう。前からそんな感じのことをずっと言ってましたしね。
いやー、でも毎回毎回 作者さんが話す英語の読み方とか付き合い方とかは個人的によく分かるものが多いですなぁ。私も私なりにあれこれ試行錯誤しながら洋書を読もうと頑張ってきたのですが、その道中で思ったことや感じたことと同じものを作者さんも言ってくれています。自分のやってきたことを応援してくれるようで、だいぶ元気が出ます。リーディングを重視している人と相性がいい本のようです。
さて、お話の方ですが、まさに大舞台の幕が上がったと言っていい出来事が始まりました。州内で一番のパイを決めるコンテストにエドくんが参加をすることになります。病気で倒れた友人の為にどうしても優勝賞金が欲しいエドくん。本当に負けられない戦いがそこにあっちゃってます。立ちはだかる相手も金持ちジェレミーくんだけではなく、州内の腕自慢のパイ職人がわんさか出てきて、こりゃぁ大変な事態になってますね。
さあそんな腕自慢の中でエドくんは見事優勝できるのか!?はっきり言って今のエドくんのパイの腕前はへっぽこだと思っているので、まともに戦っても到底勝てるようには思えません。各参加者が地元で轟かせた名声と自慢のレシピを携えて豪華に入場してくるのに対し、肝心のエドくんはアシスタントにホームレスを一人連れてオーブン代わりの拾ったドラム缶を引っ張ってくるという、ある意味観客に大うけのパフォーマンスで堂々入場! なにが辛いって、パフォーマンスじゃなくてこれが大真面目だから辛い! イメージ良くねー! こんなの無理ゲーだよ!
今の状態でもしエドくんが優勝したら、審査員が認めても私が展開を認められない可能性が十分あります。ぶっつけ本番で頑張るとかそういうレベルで勝てるなら、この大会の品位は大したことがないように感じられてしまいます。かと言って今の時点で勝つには想像もつかないような奇跡が欲しいところ。もしくは勝負には勝たなくても良い道を見つけるか、このまま病気の友人には謹んで死んで頂くかどうか…、いずれにせよ非常に難しい局面と向き合っている事には変わりありませんね。作者さんの実力がマジで問われています。た、頼むぜ!
決着自体は次巻に持越しとなっていますので、まあ作者さんにはゆっくりと展開を考えていただきましょう。
ところで今さらですが、タイトルにビッグファットキャットと付いている割に、あいつずっと特に何もしてねーじゃねーか! ミスタージョーンズ(猫)との対決とか一瞬で終わってるじゃねーか! エドくんの頑張りが全然報われてないタイトルだなぁ…と常々思います。