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第八回翻訳ミステリー大賞 決定!!

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2017-06-17

〈翻訳ミステリーお料理の会〉第8回調理実習レポート ニール・ケアリーのチーズバーガー(執筆者・宮﨑裕子)

ストリート・キッズ (創元推理文庫)

ストリート・キッズ (創元推理文庫)

  

チーズバーガーと聞いてとっさ思い浮かベるのはどんなものだろう?

私を含め、多くの日本人が思い浮かべるのは多分、ファストフード店などで売られている小ぶりで手軽にお腹を満たせるけれど、それ自体に強い愛着を覚えるような「特別」なものではないと思う。

今回の調理実習ではその「チーズバーガー」がお題。お手軽なメニューだなと思っていたら、なんとバンズから手作りしようということになった。パテも贅沢に100%国産牛肉を使用するという。しかもチーズバーガーに使用するチーズは2種類!フライドポテトも作るというのだ。どうやら最初に考えていたものとは全然違うらしいということがわかってきた。

今回は試作会に参加できなかったため、私はレシピカードを作りながらニール・ケアリーの好物のチーズバーガーの味を想像して過ごした。

 

そして迎えた当日。

まずは一から手作りするということで時間の配分が難しいバンズから。

講師の森嶋マリさんのお手本を見ながら作業を進めていく。

 

ボールに分量の粉と砂糖、ドライイーストを合わせ、ぬるま湯を注ぎカードを使って全体をざっと混ぜ合わせてから塩とバターを加える。

 

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再びカードで全体を良く混ぜ合わせてから台の上で捏ねる。調理台の上を大きく使い、思い切り力を込めて捏ねる作業は、日頃のストレス発散(?)にもなったかも。パン作りは初めてという方もこの作業を楽しんでいる様子だった。

あっという間に生地が捏ねあがり、一次発酵へ。40度のオーブンで45分発酵させる。

 

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次は、生地の発酵を待つ間に玉ねぎを刻み、バンズに挟むパテやフライドポテトの用意。刻んだ玉ねぎは飾り用に少し取り分け、残りはしんなりするまでフライパンで炒めて冷ます。その後、牛ひき肉、溶き卵、塩、胡椒、ナツメグ、パン粉と合わせてよく捏ね、丸くパテの形に整形し、寝かせておく。

 

フライドポテトは揚げ焼きにする前に皮ごと固めに茹でるのだが、このジャガイモの茹で加減が意外に難しかった。前のテーブルに見本として置いた、茹で上がったジャガイモの固さを確かめるために、代わる代わる串を刺しに来る参加者と、ブスブスと串を刺されているジャガイモの様子がなんだかユーモラスだった。

 

今回の実習ではバンズの発酵やジャガイモを丸ごと茹でるといった作業が多く、待ち時間が結構あったのだが、この時間を使って参加者一人一人が自由におしゃべりをしながら交流することもでき、楽しい時間が過ごせたと思う。

 

さて、そうこうするうちにオーブンに入れておいたバンズの生地が出来上がってきた。丸め直して整形し、オーブンシートの上に並べて白ゴマを振った生地はなんともいい感じ。2次発酵に20分ほどかけてから、180度に予熱したオーブンで15分ほど焼けば出来上がりだ。

 

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焼きあがったバンズを冷ましている間に茹でておいたポテトを食べやすく切り、揚げ焼きに。一人につきジャガイモ1個の割り当ては結構な量だった。

 

ポテトが出来上がったら続けてパテを焼く。おいしそうな匂いがスタジオ中にあふれてお腹が鳴りそうだった。

 

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パテを焼いている間にピクルスとチーズも切った。

この日用意された2種類のチーズは塊のままだったので、切り分けるときに厚切りになってしまうと他のテーブルの人の分がなくなってしまうかもしれず、チーズを切る役になった人は相当なプレッシャーの中、慎重にチーズを切り分けていた。

焼きあがったパテの上にこの2種類のチーズをのせて蓋をし、予熱でチーズをとろけさせたらパテは完成。パテの上でとろけるチーズを見て、心の中で「ああ、早く食べたい」と思う。

 

「では、ハンバーガーを組み立てま〜す」と言う声がかかると、冷ましておいたバンズを半分に切って、ちぎったレタス、パテ、ピクルス、そして取り分けておいた刻み玉ねぎを順番に乗せていった。本当にボリューム満点だ。最後にケチャップをトロリとかけて、もう半分のバンズを乗せたら「ニール・ケアリーのチーズバーガー」の出来上がりだ。

用意されたハンバーガー用の袋に入れて、ポテトも添えたら記念の写真をパチリ。

 

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楽しい試食タイムには今回の講師を務めてくださった森嶋マリさん特製のスイーツも振る舞われ、和やかなひとときとなった。肝心のチーズバーガーだが、ジューシーで美味しい!と、あっという間に全員完食!これなら、また食べたくなるよね〜、と皆口を揃えて言っていた。家でもう一度作ろうと言っていた人もちらほら。

余談だが、ゲストにお招きした翻訳者の那波かおりさんとないとうふみこさんが今回のニール・ケアリーをイメージして作成したレシピカードを観ながら「ストリート・キッズ」のニールの天使性とグレアムの悪魔性を語られていたことも興味深かった。東江一紀さんにも見ていただきたかったと言ってくださったことも忘れられない。

 

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今回が8回目となるお料理の会だが、作品に登場する料理を作るというのは本当に面白い。人は五感を使って物事を感じ取るようにできているのだから料理を通し、作品の中に生きる登場人物の性格や感情、生活空間などがひときわ鮮やかに生き生きと色づいて見えてくるのは気のせいではないだろう。

だから、翻訳された料理のシーンが美味しそうだとワクワクしてしまう。同じものを食べてその世界に浸りたいと思う。

今回は調理実習を終えたら、いつの間にか自分の中のチーズバーガーのイメージが変わっていた。私がこれから先「チーズバーガー」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは間違いなくこの「ニール・ケアリーのチーズバーガー」なのだから。

 

さて、これからもこのお料理の会で、知らなかった世界をたくさんの方達と一緒に味わえるのを楽しみにしよう。次回も今から待ち遠しい。

 

宮﨑裕子(みやざき ゆうこ)

翻訳ミステリーお料理の会HP担当

パンを焼くイラストレーター

東京、長野などで毎年個展を開催。

手作りパン教室pomme(ポム)にて低糖質なパンのレッスンも開催中。

https://applesyukkonokko.jimdo.com

 

◆翻訳ミステリーお料理の会レポート・バックナンバー

チョコチップ・クッキーは見ていた (ヴィレッジブックス) あなたに似た人〔新訳版〕 I 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 あなたに似た人〔新訳版〕 II 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 シャーロック・ホームズ 絹の家 (角川文庫) ルイザの不穏な休暇 (創元推理文庫) 真犯人 (講談社文庫) ゴミと罰 (創元推理文庫 (275‐1)) 豚たちの沈黙 (創元推理文庫) アジアン・カフェ事件簿1プーアール茶で謎解きを (コージーブックス) 南国ビュッフェの危ない招待 (コージーブックス) 昔日(ハヤカワ・ミステリ文庫) (スペンサー・シリーズ) 儀式 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)

  

■翻訳ミステリーお料理の会 公式サイト http://mysterycooking.jimdo.com/

 

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2017-04-15

翻訳ミステリーお料理の会、第8回調理実習のお知らせ

 

おかげさまで満席となりました。キャンセル待ちを希望される方は mys.cooking@gmail.com までご連絡ください。(5月8日追記)

 

 

 

 まだまだ先だと思っていた翻訳ミステリー大賞授賞式とコンベンションも、気づいてみればもう間もなく。背中を押されるように、翻訳ミステリーお料理の会も第8回の調理実習に向けて始動しました。

 

ストリート・キッズ (創元推理文庫)

ストリート・キッズ (創元推理文庫)

 

 今回のテーマは、ドン・ウィンズロウの『ストリート・キッズ』から、主人公ニール・ケアリーがこよなく愛するチーズバーガーです。ニールは父親代わりのグレアムと出会うまで、ご馳走と言えばファストフードという食生活。そんな彼にとっては『バーガージョイント』のチーズバーガーがソウルフードなのかもしれません。それを狙って、今回はごくごくシンプルな味つけですが、作中で「フライド・ポテトもつけてほしい」とニールが要求する場面も出てくるので、はい、フライド・ポテトもこしらえます。

「ふ〜ん、チーズバーガー? んなのパテを焼いて、チーズのっけて、バンズに挟むだけじゃん」と思われそうですが……なんの、なんの、今回はそのバンズから作ってしまおう、という欲張り企画です。粉からこねて発酵させて成型して焼きあげる――パン作りの基本もマスターできてしまうかも?

 

 ゲストには、ニール・ケアリー・シリーズの翻訳を手がけてこられた東江一紀氏とゆかりの深い翻訳者、ないとうふみこさんと那波かおりさんをお招きしています。そうなのです、今回は豪華ふたりゲスト。『ストリート・キッズ』を第一作とするこのシリーズは、ミステリーとしてはもちろん、主人公の成長小説でもあり、青春小説の側面も持ち合わせています。グレアムと交わす、減らず口の応酬も読みどころのひとつ。そんなシリーズの魅力について、その魅力を最大限に引き出す東江一紀氏の翻訳について、いろいろなお話をうかがいたいと思っています。

 ひとつ心配なのが、今回の調理実習はイースト菌なるナマモノを使うので、当日の気温やら湿度やらで発酵に要する時間が変わってきてしまうこと。そこで時間がかかってしまって、話し足りない、聞き足りない、ではもったいないので、今回は終了後に、シークレット・ゲストをお招きして、懇親会(会費別途)をすることになりました。ウィンズロウの魅力の伝道師にして全国のラーメンを語らせたらちょいとうるさい(←ご本人談)、あの方です。お申込みの際には、懇親会への出欠も併せてお知らせください。

 先日、試作をしてみましたが、焼きたてのバンズに挟んで食べるビーフパテととろりととろけたチーズのおいしいこと。おいでいただくみなさんにも、きっと愉しんでいただけるのではないかと思っています。

 

詳細

日時:5月27日(土)13:20〜17:00(受付 13:10〜)

場所:渋谷駅近くの施設の調理室

*ご参加のみなさまには、のちほど詳しい場所をお知らせいたします。

持ち物:エプロン、タオル(手を拭くためのもの)、三角巾(お使いにならない方は髪の毛が垂れてこない工夫をお願いいたします)

定員:15名(世話人、お手伝いを除く)

参加費:1500円(会場費、材料代、諸経費、保険込み、コーヒーもしくは紅茶、日本茶などのサーヴィスつき)

 

申込方法

mys.cooking@gmail.com までメールでお申し込みください。

申し込み後、数日以内に確認のメールを差しあげます。 

*件名は「5月27日 調理実習」でお願いいたします。

*調理実習ではオーヴンや包丁を使用しますので、安全を考えて、当日のみの行事保険に加入いたします。保険の加入に必要となりますので、お申し込みのメールの本文に以下の内容をお書きください。

 ・お名前

 ・ご住所

 ・ご連絡先電話番号

 ・懇親会の出欠

 

 当日、イースト菌のご機嫌がいいことを願いつつ、愉しくおいしいひと時をご一緒できることを心待ちにしています。

 

『翻訳ミステリーお料理の会』世話人一同

             

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■翻訳ミステリーお料理の会 公式サイト http://mysterycooking.jimdo.com/

 

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2017-04-14

「読書探偵作文コンクール」の本を作ります! ――クラウドファンディングご協力のお願い

 みなさま、こんにちは。

 読書探偵作文コンクール事務局です。


 翻訳書のおもしろさを子どもたちにもっと知ってもらいたい!

 次世代の読者を育てたい!


 当事務局はそんな思いを胸に、翻訳ミステリー大賞シンジケートで始まったこのコンクールを引きついで運営してきました。おかげさまで、今年で8回目を迎えます。


 そしてこのたび、コンクールをさらに広めるために、新たなプロジェクトにチャレンジすることにしました。


「読書探偵作文コンクール」の本を作ります!


 仮タイトルは『外国の本っておもしろい! 〜子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック〜』。これまでに最優秀賞を受賞した小学生の作文とともに、ジャンルごとの翻訳書案内や選考委員と事務局メンバーによる座談会を収録し、公式キャラクター「読書探偵ニャーロウ」がナビゲートする楽しい本にしていきます。


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おもな内容はこんな感じです。


・これまでのコンクールで最優秀賞を受賞した作文の全文

・事務局メンバーの翻訳者たちが執筆した、ジャンルごとの海外児童書作品ガイド(外国のくらし、ファンタジー&冒険、科学、ミステリー)

・選考委員などによる座談会(コンクールの歴史や、特に印象に残った作品などについて)

・海外の児童書に登場する料理やお菓子についてのコラムなど


 本はクラウドファンディングを活用して出版したいと考えています。下記サイトをご覧のうえ、ぜひご協力くださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。


読書探偵作文コンクール事務局一同


★クラウドファンディングはこちらから★

グリーンファンディング公式サイト内「読書探偵作文コンクール」プロジェクトのページ



ご参考:

サウザンブックス公式ウェブサイト内「読書探偵作文コンクール」プロジェクトのページ

読書探偵作文コンクール公式ウェブサイト

DOTPLACE〈出版翻訳あれこれ〉第4回「翻訳書の読者を育てるために」by越前敏弥(読書探偵作文コンクール事務局)