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第八回翻訳ミステリー大賞 決定!!

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翻訳ミステリー・イベント・カレンダー
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2017-05-26

通訳・翻訳ジャーナルとミステリマガジンで翻訳ミステリー大賞が紹介されました!

  

 

「通訳翻訳ジャーナル」誌の2017年7号(イカロス出版)に、去る4月22日に開催された「第八回翻訳ミステリー大賞・授賞式&コンベンション」のレポートが掲載されました!

 当日参加された方はもちろん、今年は参加できなかった方も、書店の店頭でぜひお手にとってごらんください。

 

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 また「ミステリマガジン」(早川書房)2017年7月号にも、「第八回翻訳ミステリー大賞・授賞式&コンベンション」のレポートが掲載されています。カラーページにくわえ、『その雪と血を』の訳者・鈴木恵氏による受賞の言葉と、加賀山卓朗氏による四ページのレポートはいずれも必読。

 

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 当日参加された方はもちろん、今年は参加できなかった方も、書店の店頭でぜひお手にとってごらんください。

 

f:id:honyakumystery:20140923091320p:image第八回翻訳ミステリー大賞受賞作!(Kindle版もあり)

 

●第一回大賞受賞作

犬の力 上 (角川文庫)

犬の力 上 (角川文庫)

犬の力 下 (角川文庫)

犬の力 下 (角川文庫)

●第二回大賞受賞作

●第三回大賞受賞作

●第四回大賞受賞作

●第五回大賞受賞作

●第六回大賞受賞作

秘密 上

秘密 上

秘密 下

秘密 下

●第七回大賞受賞作

声

 

  

■第八回翻訳ミステリー大賞関連記事■

 

翻訳ミステリー大賞通信(関係記事一覧)

2017-05-09

第五回 出版社対抗イチオシ本バトル・レポート(執筆者:東京創元社・宮澤正之)

 

 第八回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションのイベントとしておこなわれた第五回「出版社対抗イチオシ本バトル」。きょうはその模様を東京創元社宮澤正之氏による参戦記でお伝えいたします。

 当日、参加者の方に配布しました「イチオシ本」の宣伝リーフレット、および参加各出版社の「わが社の隠し玉」フライヤー、それぞれのf:id:honyakumystery:20140423120552p:imagePDFファイルも一挙公開いたします。ご自由にダウンロードして、これからの読書の指針としてください。

(事務局)   

 

 去る4月22日、盛況のうちに終わりました第8回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンション大田区産業プラザPiOの企画のひとつとして、「出版社対抗イチオシ本バトル」がおこなわれました。

 

 2013年の第4回から5年連続開催となったこの企画、いわゆる「ビブリオバトル」とは趣旨もルールも異なるということで、今回から名称が変わりましたが、やることは基本的に変わりません。海外翻訳出版社の担当編集者がイチオシの本をおすすめするプレゼン大会です。

 

 申し遅れましたが、出場者兼レポート担当の東京創元社・宮澤です。ついでにいうと前回優勝者です(そのときご紹介したキャシー・アンズワース『埋葬された夏』創元推理文庫より好評発売中。宣伝です)。

 

 ではまず、今回のルールを説明しておきましょう。

 プレゼンはひとり制限時間3分以内でおこない、質疑応答はなし。観客にはいちばん読みたくなった本(のプレゼン)1つを決めて手をあげてもらい、優勝者を決める……という、ガチンコ一本勝負です。毎回微妙にルールが変わるのですが、今回の「質疑応答なし」という新レギュレーションが判定にどう影響するか……。

 

 そして気になる出場者は、翻訳ミステリを刊行している5つの出版社からひとりずつ5名。発表の順番は出版社名五十音順ということで、こうなりました(敬称略)。

 

1.小学館 皆川裕子

2.東京創元社 宮澤正之

3.ハーパーコリンズ・ジャパン 新田磨梨

4.早川書房 根本佳祐

5.文藝春秋 永嶋俊一郎

 

今回は二番手。ぬぼーっとした顔をして混じっているのでわかりづらいかもしれませんが、毎回緊張するんですよこの企画。編集者をやっていると、不特定多数の人に向けてしゃべる機会なんてそうそうありませんからね。それはほかの皆さんも同じようで、ステージ脇で待機しているときの空気が若干重い。それでもバトルは始まってしまいます。

 

1.小学館 皆川裕子さん

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 ジグムント・ミウォシェフスキ/田口俊樹訳『怒り(仮)』

 小学館の北欧ミステリといえば個人的にはスウェーデンのカーリン・アルヴテーゲン(『罪』『喪失』など)がまず思い浮かびますが、こちらは本邦初紹介となるポーランドの作家とのこと。

 皆川さんは事件の怖さ、衝撃度を強調していました。白骨死体がじつは薬品で溶かされてできたものであったと明らかになるのは、たしかに怖い……。検察官ものということで、事件のディテールも克明に描かれているうえに、最後には強烈な衝撃が待っているそうなので、期待大ですね。

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2.東京創元社 宮澤正之

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 R・D・ウィングフィールド/芹澤恵訳『フロスト始末』

 はい自分の番です。いままさに編集作業追いこみ中なので、これ以外に紹介する作品を思いつきませんでした。ご存じ超人気警察小説シリーズ最終作、上下巻合わせて900ページ以上の大ボリュームです。とにかく事件がいっぱい起こるので、個々に説明してもしかたないと思い、ジャック・フロスト警部という強烈な主人公について時間いっぱい語りました。いまだにこのおっさん以外に、浣腸をお見舞いする翻訳小説の登場人物には会ったことがありません。今回もそんなどうしようもないフロストをたっぷり堪能できますよ。

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3.ハーパーコリンズ・ジャパン 新田磨梨さん(初参加)

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 ダニエル・シルヴァ/山本やよい訳『ブラック・ウィドウ』

 新田さん、まず「ハーパーコリンズ・ジャパンという会社のことをもっと知ってほしい」と熱弁。ハーパーコリンズといえば、われわれ海外担当編集者なら誰でも知っている英米圏の超大手出版社ですが、その日本法人がハーパーコリンズ・ジャパン(〈ハーレクイン・ロマンス〉でおなじみハーレクインの日本法人が社名変更したもの)。文庫レーベル〈ハーパーBOOKS〉で翻訳ミステリも出していることを知らしめたい!ということでバトル初参加でした。

 紹介してくださったのは、スパイ小説のベストセラー作家ダニエル・シルヴァの〈ガブリエル・アロン〉シリーズ最新作。パリ、ついでアムステルダムで爆破テロが起き、どうやらそれは“ブラック・ウィドウ”なる、西側の攻撃で死んだテロリストゆかりの女性たちの犯行らしい……という、現在の世相を反映した物語となっているようです。

 この作品にかぎらず、あれこれ注目の作品がラインナップされているハーパーBOOKS、要チェックですね。

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4.早川書房 根本佳祐さん

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 ノア・ホーリー/川副智子訳『晩夏の墜落(仮)』

 墜落するのは大富豪のプライベートジェットで、場所は大西洋上。その墜落する前と後の人間模様が交互に描かれ、なぜ飛行機は落ちたのか? 機内で何が起きたのか?が明らかになっていくという構成で……おお、面白そう。著者のホーリーはドラマ「BONES」「FARGO/ファーゴ」などの脚本家だそうで、飛行機を題材にしたミステリといえば『スカイジャック』だったり『超音速漂流』だったり『シャドー81』だったり、あまた名作がありますが、これはまた別のアプローチで楽しみですね。

 根本さんいわく「いまMWA(アメリカ探偵作家クラブ)の最優秀長編賞にノミネートされていまして、ひょっとしたら受賞作として世に出るかもしれません」とのことでしたが、4月28日におこなわれた選考で、めでたくMWA最優秀長編賞を受賞しました。

  

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5.文藝春秋 永嶋俊一郎さん

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 ボストン・テラン/田口俊樹訳『その犬の歩むところ』

 トリの永嶋さんが用意してきたのはテランの最新作。犬を愛するすべての人必読、らしいです。『音もなく少女は』(当初の原題は Woman)で真っ向から〈女性〉を描いたテランのこと、同じく直球の GIV :The Story of a Dog and America なんてタイトルの作品でもストレートに〈犬〉と〈アメリカ〉を描くのでしょう。そこまで犬愛のない自分でも、ギヴという名の犬を触媒としてアメリカを描くのだ、という説明には、それ読みたい!と素直に思いました。

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 こうして五人五様のプレゼンが終わり、観客の挙手タイムになります(得票数は事務局メンバーがアナログ方式でしっかり数えます)。ちなみに自分は『晩夏の墜落(仮)』に一票投じました。集計の結果、今回の勝者は……

 

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 『その犬の歩むところ』を紹介した文藝春秋・永嶋氏!

 

 おめでとうございます! うーむ、がさつで下品でくたびれたおっさん警官より犬のほうがいいっていうのか!(それはそう)

 

 優勝した文春の永嶋さんには事務局より賞状が送られ、大きな拍手とともに企画は無事終了となりました。心優しい参加者の皆さんは、紹介された5作品すべてお買い上げいただけるものと信じております。ありがとうございます(先んじて礼)。

 

 この企画が来年も開催されるかどうかは参加者の皆さんしだいで、そのとき自分がまた登壇するかどうかもわかりませんが、やはりここはこの言葉で締めたいと思います。

 

 それでは来年、第九回翻訳ミステリー大賞授賞式でまたお会いしましょう!

 

■おまけ■

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 第八回翻訳ミステリー大賞授賞式&コンベンションでおこなれた「七福神でふりかえる・翻訳ミステリーこの一年」。

 読書の達人である七福神のうち、北上次郎氏と吉野仁氏が降臨、当シンジケート事務局の一員でもある川出正樹、杉江松恋(司会)とともに、ときには真剣に、ときには軽妙洒脱に、そしてときには暴走しつつ、翻訳ミステリー・シーンをふりかえりました。

 以下は当日配布された、書評七福神の年間セレクトの一覧表です。既読・未読のチェックに、購入本リスト作成のおともに、どうぞご活用ください。

 

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(事務局)   

 

あわせて読みたい「各社対抗」ビブリオバトル・レポート集

 

罪 (小学館文庫)

罪 (小学館文庫)

影 (小学館文庫)

影 (小学館文庫)

顔のないテロリスト

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スカイジャック (角川文庫)

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超音速漂流 (文春文庫)

超音速漂流 (文春文庫)

シャドー81 (ハヤカワ文庫NV)

シャドー81 (ハヤカワ文庫NV)

音もなく少女は (文春文庫)

音もなく少女は (文春文庫)

神は銃弾 (文春文庫)

神は銃弾 (文春文庫)

暴力の教義 (新潮文庫)

暴力の教義 (新潮文庫)

 

f:id:honyakumystery:20140923091320p:image第八回翻訳ミステリー大賞受賞作!(Kindle版もあり)

 

●第一回大賞受賞作

犬の力 上 (角川文庫)

犬の力 上 (角川文庫)

犬の力 下 (角川文庫)

犬の力 下 (角川文庫)

●第二回大賞受賞作

●第三回大賞受賞作

●第四回大賞受賞作

●第五回大賞受賞作

●第六回大賞受賞作

秘密 上

秘密 上

秘密 下

秘密 下

●第七回大賞受賞作

声

 

■第八回翻訳ミステリー大賞関連記事■

 

翻訳ミステリー大賞通信(関係記事一覧)

2017-05-03

第八回翻訳ミステリー大賞投票者コメントのご紹介(後篇)

 

 第八回翻訳ミステリー大賞 投票者コメントのご紹介・前篇につづいて、第八回翻訳ミステリー大賞の本投票に添えられた翻訳者のみなさまのコメントの一部をご紹介します。

 前篇同様、掲載にあたって編集した箇所がありますこと、ご了承ください。作品は得票数順、コメントは投票者名50音順です。

 

 受賞作と最終候補作がとりあげられた「書評七福神今月の一冊」の該当月のリンクも添えました。えりすぐりの5作品を読み巧者の七福神はどんなふうに読んだのか。ぜひリンク先もお読みください。

 

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(公開開票式・開票に応じてエドガー・アラン・ポーの顔を点数表に貼っていきます)

 

候補作『ミスター・メルセデス』スティーヴン・キング/白石朗訳(文藝春秋

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青木純子:ネスボかキングかですっごーく迷いましたが、ほんと僅差です!!

宇丹貴代実:とにかく読ませる。狂気と正気、正常と異常との境にいる人物を描くのがうまい(そして、どの人物の描写にも作者の温かい視線が感じられる)。何よりも、下巻のヒロインにどっぷり感情移入させられた。

門野集:安直な競馬的比喩にて失礼します。今年の候補作のなかではソウルスターリング級の飛び抜けた傑作だと思いましたので、これを推します。この著者と訳者の組み合わせはフランケル×スタセリタを連想させます。ただしソウルスターリングは本番で負けましたが。

北綾子:枯れてるけどがんばっちゃうおじさんに萌えます。

栗原百代:時代にマッチしたミステリーの面白さ、魅力あふれるキャラクター造形、そして冴えわたるキング/白石節に、じっとり酔わされました。

白須清美:今回の候補作はどれを取っても面白く、一作に絞るのがこれまでで一番難しかったです。中でもキングの作品は本当に面白かった!!! どの作品が大賞を取っても、ぜひ最終候補作すべてを読んでほしいです。

高橋恭美子:『その雪と血を』の切ない余韻も忘れがたく大好きな作品ですが、キング・ファンとしては初のクライム・ノヴェルのこの圧倒的なおもしろさをもっと広めたい! ということで『ミスター・メルセデス』に軍配を。早く次作が読みたーい。

三角和代:キングが持ち味を活かしつつ描いたミステリ、堪能しました。読者にも自信をもって薦めたい作品です。

吉澤康子:すっかり引きこまれて夢中で読み進みました。

 

『ミスター・メルセデス』→ 2016-09-15 書評七福神の八月度ベスト発表!

 

 

候補作『熊と踊れ』アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ/ヘレンハルメ美穂、羽根由(早川書房)

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飯干京子:好きなジャンルであるパルプ・ノワールの秀作快作とのあいだで迷いましたが、克明な現実描写を土台にした大長編の力勝ちで、こちらに。

高橋知子:緊迫感のある犯罪小説としても、家族のドラマとしても楽しめました。

鶸田裕子:『ミスター・メルセデス』とどちらにしようか迷いましたが、こちらにします。

山本知子:プロットの新鮮さやリアリティーもさることながら、独特のスピード感でこの分量を一気に読めました! 圧倒的に面白かったです。 

 

■『熊と踊れ』→ 2016-10-20 書評七福神の九月度ベスト発表!

 

 

候補作『拾った女』チャールズ・ウィルフォード/浜野アキオ(扶桑社)

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喜須海理子:最後から二行目の一文、できることなら読まずにすませたかった。この一文によって、自分が思い描いていた主人公の姿がまったくの見当違いだったことがわかるとともに、奇妙にも腑に落ちたことも多々あった。この作品が誕生から長い年月を経て邦訳紹介されたことに感謝。

坂本あおい:最小限の力で最大限投げ飛ばされたような快感が、やはり忘れられません。

菱山美穂:エンターテインメント性の高い作品だと思います。

  

『拾った女』→ 2016-08-11 書評七福神の七月度ベスト発表! / 2016-07-14 書評七福神の六月度ベスト発表!

  

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(大賞トロフィー/写真:© 永友ヒロミ&矢野広美)

 

【本投票者・全59名、五十音順、敬称略】

《ア行》青木純子、青木創、安達眞弓、飯干京子、稲垣みどり、宇丹貴代実、越前敏弥

《カ行》加賀山卓朗、柿沼瑛子、片山奈緒美、門野集、上條ひろみ、川添節子、喜須海理子、北綾子、北田絵里子、木下晋也、国弘喜美代、栗木さつき、栗原百代、黒木章人、小林さゆり、駒月雅子

《サ行》坂田雪子、坂本あおい、白石朗、白須清美、鈴木恵、関麻衣子、関根光宏、瀬野莉子、芹澤恵

《タ行》高野優、高橋恭美子、高橋知子、高山真由美、田口俊樹、辻早苗

《ナ行》中谷友紀子、中村有以、野口百合子

《ハ行》服部京子、服部理佳、東野さやか、日暮美月、菱山美穂、鶸田裕子、舩山むつみ、堀川志野舞

《マ行》三角和代、南沢篤花、武藤崇恵、武藤陽生、森嶋マリ

《ヤ・ワ行》吉澤康子、山口かおり、山本知子、吉野山早苗、和爾桃子

 

●第一回大賞受賞作

犬の力 上 (角川文庫)

犬の力 上 (角川文庫)

犬の力 下 (角川文庫)

犬の力 下 (角川文庫)

●第二回大賞受賞作

●第三回大賞受賞作

●第四回大賞受賞作

●第五回大賞受賞作

●第六回大賞受賞作

秘密 上

秘密 上

秘密 下

秘密 下

●第七回大賞受賞作

声

 

■第八回翻訳ミステリー大賞関連記事■

 

翻訳ミステリー大賞通信(関係記事一覧)

第八回翻訳ミステリー大賞投票者コメントのご紹介(前篇)

  

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 第八回翻訳ミステリー大賞の本投票には、多くの翻訳者のみなさまから投票をいただきました。投票総数は59名。ここであらためて、そのおひとりおひとりに御礼を申し上げます。

 4月23日掲載の【速報】第八回翻訳ミステリー大賞決定!に引き続き、本日は投票に添えられた「熱いおすすめコメント」の一部を二回にわけてご紹介します。

 なお掲載にあたって編集した箇所がありますこと、ご了承ください。

 作品は得票数順、コメントは投票者名50音順です。

 コメントなしで投票した方がいらっしゃいますので、コメント数と得票数はかならずしも一致しません。

 

 また、受賞作と最終候補作がとりあげられた「書評七福神今月の一冊」の該当月のリンクも添えました。えりすぐりの5作品を七福神はどんなふうに読んだのか。ぜひリンク先もお読みください。

   

f:id:honyakumystery:20140923091320p:image受賞作『その雪と血を』ジョー・ネスボ/鈴木恵(早川書房)

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(写真左:事務局代表の田口俊樹より訳者の鈴木恵さんへの賞状贈呈。写真右:早川書房の担当編集者・根本氏と鈴木氏)

 

受賞のことば

  

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 どうもありがとうございました。こういうこともあろうかと思いまして(といいなが胸ポケットからメモを出す――場内爆笑)。この作品に、そしてこの翻訳ミステリー大賞に投票してくださったみなさまにお礼を申し上げます。いま思えば非常に短い本書ならではの“小粒感”がよかったのかなと思いますが、なんと本書には続篇があります(場内どよめく)。時代もおなじ、脇役たちもおおむねおなじですが、続篇『ミッドナイト・サン』(仮題)の主人公はドラッグディーラー「漁師」子飼いの腑甲斐ない殺し屋で、この男がノルウェーの北のはずれの、トナカイの遊牧で生計を立てている人々の集落に逃げこむところからはじまります。『その雪と血を』同様非常に短く、さらにコミカルな雰囲気の『ミッドナイト・サン』は、なんとなんと、来年2018年前半にお届けできる予定。みなさん、よろしくお願いいたします。

 

Midnight Sun: A novel

Midnight Sun: A novel

 

青木創:ラストシーンの美しさは随一だと思います。

安達眞弓:今年は本当に迷いました。長年安定した作品を世に送り出している、ジョー・ネスボを大賞に推します。

上條ひろみ:パルプ・ノワールのバカ悲しさと、愚直な愛、死と暴力、あふれる詩心、そして物語の力。すべてがつまっていながらこのコンパクトさ。ひとりでも多くの人に読んでほしいと思います。

北田絵里子:クリスマス・ストーリーの新定番として読み継がれていきますように!

栗木さつき:初めて読んだとき、はらはらと落涙し、再読してまた落涙しました。往年のセピア色のハリウッド映画を観ているような気持ちでページを繰りましたが、最後の凄惨かつ幻想的なシーンの美しさに息を呑みました。叙情と無情、悲哀とユーモア、豪胆と繊細。これだけの短い作品のなかに入れ子のような構造があるうえ、登場人物たちの造形も見事でした。翻訳の文章も美しいこの北欧の現代版寓話に、熱い一票を投じます。

黒木章人:ノワールなクリスマスストーリーがこれほどまでに美しいとは……読んだのは正月。一週間早く読まなかったことを後悔。

関麻衣子:最初から最後まで、すべてがツボにはまりました。

芹澤恵:短くてキレがよくて、それでいて情感たっぷりで心揺さぶられる。魅力はいろいろあれど、個人的にいちばんを挙げるなら文章が端正で美しいこと。ちょっと切羽詰まっていた時期に拝読したのに、読みはじめたとたん、気持ちがしんとなりました。

高野優:やっぱり、ノワールはよい!

田口俊:のっけからぐいぐい引き込まれる、ぴんと張りつめたこのどこまでもせつない文体。もちろん原文あってのことだが、ここでは訳者の功を多としたい。よいしょ!

服部理佳:暴力と死に支配される世界であるはずなのに、切ないほど美しく情感豊か。うっかり電車の中で読み終えてしまい、涙をごまかすのに苦労しました。

堀川志野舞:美しく悲しいおとぎ話のような結末が胸に響きました。最後のページを読み終えたあと、すぐに前の章を読み返していました。活字ならではの味わい深さがある物語。短い作品ではあるけれど、ポケミスという形で刊行されたところも良かったと思います。

武藤陽生:綿のような雪が街灯の光の中を舞っていた。舞いあがるとも舞いおりるともつかずに、オスロ・フィヨルドをおおう広大な闇から吹きこんでくる身を切るような寒風に、あてどもなく身をゆだねている。……この出だしを読んだ瞬間、傑作だと予感しました。ストーリーも翻訳も印象的な一作、大賞にふさわしいと思います。何より、この短さ! 出版不況の時代にあって、短さというのはほかの何ものにも代えがたい美徳ではないでしょうか。

 

『その雪と血を』2016-11-17 書評七福神の十月度ベスト発表! / 2016-10-20 書評七福神の九月度ベスト発表!

 

 

 候補作『マプチェの女』カリル・フェレ/ 加藤かおり、川口明百美(早川書房)

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柿沼瑛子:自分ではどうしようもない状況を土足で打破していくヒロイン…いろいろな意味で「過剰」な作品でした。

小林さゆり:ヒロイン・ジャナの野性味あふれる魅力に圧倒されました。

坂田雪子:主人公ジャナの強さが圧巻でした。読み終わったあと、アルゼンチンの濃密な世界からしばらく帰ってこられませんでした。

白石朗:この熱量と怒り、この裂帛の気合い。読みおえたあと世界が少しちがって見えるかもしれない。

鈴木恵:怒りが行間から噴き出してくるような凄みがありました。みっちりと詰まった内容をすみずみまで読みやすい日本語にした翻訳の力も、大きいと思います。

野口百合子:頭を殴られたような衝撃を受け、歴史に対する自分の無知を思い知ると同時に、熱く力強い物語に興奮しました。

南沢篤花:最終5作品いずれも甲乙つけがたく、自分の好みに合う合わないといった点でも、今回ほど迷ったことはないが、アルゼンチンという舞台の熱・痕・エネルギー・汚濁、そういったものが胸にぐんぐん迫ってくるという点でこの作品を選んだ。

山口かおり:果たしてこれが私にとって大賞と言えるのか、と言えば違うのだが、圧倒的なスケールと迫力、初めて経験するアルゼンチンの人や風土の、広漠としながらも濃密に滾り立つような空気感など、非常に面白く読めた。次回作を楽しみに待ちたい作家が現れて嬉しい。

吉野山早苗:ひどいエピソードの連続に、最初のうちは読んでいてつらく、何度も本を閉じました。でも、悪いこともこれほど徹底的に書かれるとかえって心にぐっと迫ってきて、どこまでもエンタメに徹していると思われる著者の術中にはまった感じです。

 

『マプチェの女』2016-04-14 書評七福神の三月度ベスト発表! / 2016-03-17 書評七福神の二月度ベスト発表!

   

 次回は以下の三作へのコメントを紹介いたします。


 

●第一回大賞受賞作

犬の力 上 (角川文庫)

犬の力 上 (角川文庫)

犬の力 下 (角川文庫)

犬の力 下 (角川文庫)

●第二回大賞受賞作

●第三回大賞受賞作

●第四回大賞受賞作

●第五回大賞受賞作

●第六回大賞受賞作

秘密 上

秘密 上

秘密 下

秘密 下

●第七回大賞受賞作

声

 

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