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バイオ系研究室PC管理担当のメモ

2013-10-05

オープンアクセス誌の玉石混淆ぶりが明るみに


リジェクトされるべき論文オープンアクセス誌に送りつける実験の結果が、Science誌に載った。


Who’s Afraid of Peer Review?


科学者が査読をすれば間違いなくリジェクトになる論文をわざと作り、これを様々なオープンアクセス誌に投稿、リジェクトされるかアクセプトされるかを調べた本実験。なんと半分以上の雑誌がこのクソ論文をアクセプトしてしまったと言う。


さらには、実験対象となった雑誌、投稿した論文はもちろん、実際に行ったメールのやり取りまで、全てが公開されている!やり取りしたメールのヘッダにあるIPアドレスから割り出したエディターの国籍や、アクセプトされた場合の請求書から割り出した銀行の国籍も載っているしで、もう生々しいことこの上ない。


Who does peer review?


とにかく査読をしない雑誌の多いこと。たとえ査読をしていても、そのうち7割はフォーマットやアブストの長さなどの表面的な査読に留まり、科学的な内容を見なかった。科学の中身をろくに見ないでアクセプトし、高い掲載料を投稿者に要求するなんてまったくひどい話だし、こんな物が放置されて生き残ってしまうのも腹立たしい。


中には、雑誌名に冠された地名と出版社の位置が全く一致しておらず、客寄せのための詐称が疑われるものも。Americanと雑誌名に冠している雑誌の出版社がアメリカに無かったり、Australianと冠した雑誌の出版社、エディター、銀行が全てヨルダンだったり、Europeanと冠した雑誌の出版社がセーシェルエディターがインドだったり、などなど。


また、中には元締めの出版社や編集長の先生が現状を把握していないケースもある。おなじみのElsevierの傘下にある雑誌の一つは論文をアクセプトしてしまっているし、イギリスの有名大学が編集長をしている雑誌もアクセプトしてしまっている。著者が彼らに事情を説明したところ、彼らは不手際を陳謝し、現場の状況を把握していなかったこと、雑誌をたたむ約束をしたと言う。


そんな中でも、PLoS ONEや、最近よくダイレクトメールが来るHindawi社の雑誌は、査読で科学的な不備を指摘し、きちんとリジェクトしている。なので、オープンアクセスそのものがおかしいというわけではもちろん無く、ちゃんとした雑誌を選んでいれば問題なくオープンアクセスの利点を生かせるはずだ。実際、同様の実験を非オープンアクセスの雑誌を対象に行ったらどうなるのかも気になる。


近年オープンアクセス誌が増えに増えているので、玉石混淆になっているのは周知の事実だが、ここまでとは・・・オープンアクセスに限らず、評判の知れた雑誌に論文出そうね。

まあねまあね 2013/10/08 11:09 仕方ないんじゃないかと思うよ。
例えば大学へ就職しようと思ったら論文数や掲載数がまず対象に
なるし、その中から代表的なものを大学の審査委員会提出して
審査を受けるようになるから、結局中身よりも掲載数が必要になるからね。

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